春アニメ『ゆるキャン△ SEASON３』各務原なでしこ役・花守ゆみりさん、志摩リン役・東山奈央さん、土岐綾乃役・黒沢ともよさんインタビュー｜音と匂いがキケンなアフレコ現場。シェフ東山がスタジオで振る舞ったニクいアイツ

アフレコスタジオで一番気をつけたのは“音”と”匂い”!?

──久々のTVアニメシリーズのアフレコでしたが、現場の雰囲気はいかがでしたか？

花守：コロナ禍の規制が少しずつアフレコスタジオでも緩和されていて、今の『ゆるキャン△』はみんなで一斉に録ることができて嬉しく思っています。『SEASON２』までは出てくる登場人物がメインキャラクターとその家族や先生だったりと少なめで、みんなほとんどレギュラーみたいな感じだったのが、今回、色んなところに行って色んな人と話すようになっているので。「この人来てくれたんだ」とか「初めまして」って挨拶することが現場で多かったなって。キャラクター同様、出会いを重ねている感じが現場でもしています。

東山：行きずりでちょっとしゃべる雰囲気じゃなくて、結構道中をお供したりとか、しっかりやりとりがあったりするので、ゲストキャラクターもいっぱいおしゃべりしてくれるんですよね。毎話登場するわけではないものの、濃密に旅に関わってくれるキャラクターが『SEASON３』では多い印象があります。

スタジオで見ていると初登場のキャストさんは緊張していて、「『ゆるキャン△』に出るんだ」って意気込んでいる方もいたりするんですが、我々メインキャラクター陣が「おはようございま～す」みたいなホンワカした感じでお出迎えして。音響監督もすごい物腰穏やかな方で1人ずつ丁寧にご紹介してくださるので、みんなで「『ゆるキャン△』にようこそ～」って。休憩時間にみんなでおしゃべりしたりと、あっという間にチームメンバーになっていく感じがしています。

黒沢：確かにそれはすごく思いました。アニメの現場ってお仕事モードとイベントモードで空気感が変わるんですが、『ゆるキャン△』の現場はイベントと空気感が変わらないんですよ。スタッフさんたちとお話されてる時の雰囲気も、お客さんとお話しているくらいの盛り上がり方で。みんながイベントで見ている雰囲気のままアフレコしているのが『ゆるキャン△』のすごいところだなって思いました。

東山・花守：確かに（笑）。

黒沢：ロケハンの時のキャンプの写真を見せてもらうとお客さんモードになって「すごーい！」とか「こわーい！」みたいな盛り上がり方が起きるからすごいなって。「PV完成したけど見ますか？」「見るーー!!!」って。

東山：楽しんでやっているんです（笑）。

黒沢：すごいなって、それがまた魅力なんだなって思いました。

──アフレコで「ここが盛り上がった」というシーンはありましたか？

花守：やっぱり飯テロのシーンをやったあと、みんな漏れなくお腹が空いて。でも飯テロをやるのはだいたいこの方（東山さんを指す）なので、お腹がなっちゃう～って、みんな前かがみになるんですよ。音が出ない体勢を探し出すのが面白くて。自分もやっているんですけど（笑）。ページめくりも怖いけど、何より自分のお腹が怖い。

黒沢：わかる～。

花守：テストが終わったらみんな立ち上がって、ロビーに「何か美味しいものないですか」って見に行く。そして大体何かあるっていう。

黒沢：今回思ったのが、自分が食べるシーンがあった時に物を想像するんですけれど、実物があるものが作中に出てくるから、味が鼻の奥にでてきちゃって、セルフ飯テロになって「うっ」てなっちゃう。

花守：私たち、（黒沢さんに）謝罪しなきゃいけないことがあるの。

黒沢：……何？

東山：いや、謝ることはないよ。

黒沢：聞こうじゃあないか？

花守：有名なハンバーグをなでしこたちが食べてたじゃん。

黒沢：はい。

花守：美味しかったじゃん、アヤちゃん。

黒沢：はい。

花守：私たち、あの後本当に食べたんだよね。（黒沢さんが）出てない回で食べました。「これがアヤちゃんが持ってきてくれたハンバーグか〜」って。