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- わたなべみきこ
- 出産を機にライターになる。『シャーマンキング』『鋼の錬金術師』『アイドリッシュセブン』と好きなジャンルは様々。

「週刊少年ジャンプ」で連載中の大人気恋愛青春漫画『アオのハコ』。スポーツ強豪校を舞台に、部活に打ち込む高校生たちのひたむきな姿や、その中で生まれる繊細な恋心が描かれた作品で、その人気から現在アニメも放送中です。
物語のメインとなるのは、バトミントン部に所属する高校一年生の主人公・猪股大喜(いのまたたいき)と、彼が恋するバスケ部の二年生・鹿野千夏(かのちなつ)の恋模様。アニメを見て、今後の彼らがどうなっていくのか気になっている方も多いのではないでしょうか。
そこで本稿では、大喜と千夏がいつ付き合うのかをネタバレ解説していきます。告白するのはいつ、どちらからなのか、原作の何話で描かれているのかに加え、そのシチュエーションやその後の2人の関係についてなどを詳しくお届けしていきます。
※本稿には重大なネタバレが含まれますのでご注意ください。
スポーツ強豪校である栄明高校一年・猪股大喜は、いつも朝練で自分より早く来ているバスケ部二年・鹿野千夏に恋をしていました。バスケ部の次期エースであり、実力や人望に加え可愛い容姿も兼ね備えた千夏は、まさに高根の花。
ところが、千夏の親の海外転勤をきっかけに千夏が大喜の家で同居することになり、2人に接点が生まれます。大喜はそのことを喜びながらも、他人の家に居候してまでバスケを続ける千夏の覚悟を前に、彼女に釣り合うような人になるため、自分もインターハイ出場を目指すことを決意。彼女への恋心を励みにバドミントンに打ち込みます。
大喜の告白が描かれているのは原作103話「話したいことがあるから」です。それは大喜が高校1年生のお正月のこと。千夏は一時帰国した両親とともに長野県の祖父の家へ。離れ離れの年末年始を過ごす2人は、それぞれ相手のことを思い出し、会いたい気持ちを募らせていました。
年明け、大喜はバドミントン部の仲間と長野へスキー旅行に出かけます。同じ県内ではあるものの、千夏の祖父の家とは電車で2時間ほど離れており、ばったり会える距離ではありません。
一方その頃、千夏は家族でワカサギ釣りに出かけます。一面銀世界の景色を見た千夏は、その写真を大喜へ送信。送られてきた画像を見た大喜はいても立ってもいられなくなり、千夏に会いに行くことを決意します。
電車を乗り継ぎ、千夏の待つ湖へ走る大喜。そして、雪と氷で覆われた真っ白な世界でついに再会した2人。「なんで ここに…?」と驚く千夏に、「話したいことがあるから」と大喜は返し、「好きです」と一言。
「俺 千夏先輩のことが 好きです」と、まっすぐな想いを千夏に伝えるのでした。
千夏の答えが聞けるのは104話「1月4日」でのこと。周囲に人気はなく、白銀の世界でふたりきりの描写は、静けさとともに大喜の緊張も伝わってきます。
告白を受けた千夏は、少し間を置いてから「私も 好き」「好きだよ いのまたたいき君」と返事をします。それを聞いて、嬉しさと緊張から解放されたことで思わず雪の中に倒れ込む大喜。
千夏も同じように隣に倒れ、「じゃあ 付き合うってことでいいんだよね?」と訊ねます。すると大喜は飛び起きて「はいっ 勿論です! よろしくお願いします」と返し、晴れて2人はカップルに。
直後、千夏の家族が迎えに来て、大喜は最寄り駅まで車で送ってもらうのですが、その車内でこっそり手をつなぐ2人の初々しさがたまりません……!
しかし、大喜はなぜこのタイミングで告白したのでしょうか。大喜の目標は、インターハイに出場し千夏と釣り合う人間になること。大喜は1年生でのインターハイ出場を逃しており、目標未達のまま告白したことになります。
その理由として考えられるのは大きく2つ。1つ目は、雛からの告白を断ったこと。親友だった雛から告白を受けた大喜は、悩んだ結果、関係が壊れることを覚悟の上で雛を振ります。そのことで自分が好きな人は千夏であるとより強く認識したのです。
2つ目はクリスマスでの出来事。ウィンターカップ初戦を突破した千夏。大喜が尽力したことでその試合をきっかけに、千夏はケンカ別れしたままだった昔のチームメイトと仲直りすることができました。
ずっと心にあったわだかまりを消化できた千夏は「大喜くんには本当に 本当にありがとう」と感謝を伝え、「ごめん ちょっとだけ ギュッとさせて」と大喜を抱きしめたのです。突然のことに大喜は赤面しながら混乱するばかり。
そのまま千夏とは別れてしまい、それ以降は千夏は試合、大喜は年末の色々でまともに話すことができないまま、千夏は帰国した両親とともに長野へ帰省してしまったのです。
ハグの意味を聞けないまま長く会えない期間に入ったことで、千夏への想いをどんどん募らせていく大喜。本当は千夏が自分の家に帰ってきてから想いを伝えるつもりだったようですが、限界まで膨らんだ想いは千夏の帰宅を待つことができず、長野で告白することになったのでした。
両想いになった2人ですが、そうなると気になってくるのは千夏がいつから大喜のことを好きだったのかということ。千夏が明確に好意を匂わせたのは原作21話ではないでしょうか。大喜の唐揚げをひとつもらった千夏が、先に同じように唐揚げをもらっていた雛が羨ましかったと言うシーンです。
唐揚げそのものが羨ましいというよりも、大喜との親密さを感じるその行為が羨ましいと言っているように感じられます。その後も体調を崩した大喜を看病したり、大喜の行動を気にする素振りが見られたりと、大喜への好意を感じる描写が度々登場しています。
千夏がはっきりと大喜への気持ちを語るのは67話。親友である花恋の家に泊まりに来た千夏は、大喜のことが気になっていることを話しつつも、まだ「好き」と断定できるまでには至っていないことを打ち明けています。
その後、大喜と関わるたびにその気持ちは着実に大きくなっていったようで、大喜が告白したタイミングでは明確に好きだと自覚できていたのでしょう。
晴れて交際をスタートした大喜と千夏ですが、普通のカップルとは少し事情が違う2人。ひとつ屋根の下で生活しているわけなので、すぐに交際を公にするのも考えもの。そんな事情も鑑みて2人はしばらく秘密にすることに。
直接付き合っていることを伝えたのは、大喜は信頼する友達・匡と雛、千夏は花恋のみ。しかし、いつも2人をそばで見ているバド部の先輩・針生と千夏に好意を寄せていたバスケ部の松岡はその変化に気づき、知るところとなります。
2人が関係を公表することになったのは夏祭りでのこと。2人きりで出かけたものの、同じ学校の先輩や後輩と遭遇。みんなが見ている中で千夏の方から大喜の手を取り、その場を離れたことでついに2人の交際が公になります。
また、2人の家族で知っているのは大喜の父のみ。2人の様子を見ていて気が付いたようです。しかし、千夏の考えを尊重して「気付かなかったことにする」ことに。大喜には節度ある行動をするよう伝えるのみで、それ以降は2人を静かに見守っています。
大喜の告白や付き合い始めるシーンをアニメでも見たいと思うところですが、今のストーリーの進み具合を見ると今クールで放送されるのは難しそうです。現在放送済みの第10話が原作の29話にあたるため、大喜が告白する100話あたりのストーリーが描かれるには、アニメの続編が必要となるでしょう。
第2期についての情報は出されていないので、作品ファンとしては続編があることを願うばかりですね。
付き合始めてからは、体育館の倉庫でこっそり2人でお昼ご飯を食べたり、部活終わりに公園で会って話したりと、少しずつ2人だけの時間を作るように。部活や学校生活で忙しい彼ら。これまでもゆっくり距離を縮めてきましたが、交際をスタートさせてからも彼ららしいスピードで愛を育んでいます。
ハグするシーンは時々登場しますが、キスは頬っぺたに口づけたのみ。口にするのはお互い心臓が持たないんだとか。2人らしい交際を続ける初々しいカップルをゆっくり見守っていきましょう!

1990年生まれ、福岡県出身。小学生の頃『シャーマンキング』でオタクになり、以降『鋼の錬金術師』『今日からマ王!』『おおきく振りかぶって』などの作品と共に青春時代を過ごす。結婚・出産を機にライターとなり、現在はアプリゲーム『アイドリッシュセブン』を中心に様々な作品を楽しみつつ、面白い記事とは……?を考える日々。BUMP OF CHICKENとUNISON SQUARE GARDENの熱烈なファン。
