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朗読劇プロジェクト『Do What?』キャスト陣が語るプロローグ公演の見どころ/インタビュー

先入観なしのまっさらな状態で、白い部屋に足を踏み入れてほしい――朗読劇プロジェクト『Do What?』がついに開幕! 福原かつみさん・竹田海渡さん・井上雄貴さん・石井孝英さん・伊藤節生さんらキャスト陣にインタビュー

朗読劇を軸とした新プロジェクト『Do What?』のプロローグ公演が2月9日(日)に、東京・劇場MOMOにて上演!

原案・脚本を福緒 唯さん、演出をランズベリー・アーサーさんが担当する本作の主人公は、自らの名前しか知らず、白い部屋に閉じ込められている5人の少年。機械人形から食事を与えられながら生きている毎日の中で、ある時ふと外の世界、そして自らの存在する意味に疑問が生じて……?

互いの考えを話し合う5人の少年を演じるのは、福原かつみさん(ヤマト・ヒノモト役)、竹田海渡さん(デール・アンデル役)、井上雄貴さん(ヴィル・ツイングリドル役)、石井孝英さん(ロペ・ロードロード役)、伊藤節生さん(ソーポス・アイソップ役)の5名。

謎に満ちた物語、そしてプロジェクトの幕開けを記念し、5名のキャストにインタビューを実施しました! 原案・脚本の福緒さん、演出のアーサーさんも同席する中、作品の世界観やキャラクターの魅力、プロローグ公演の見どころなどを語っていただきました。

 

『Do What?』は今までにない朗読劇プロジェクト。ダークで先が読めない展開にワクワク&不安も!?

──『Do What?』のコンセプトや台本を読んだ感想をお聞かせください。

福原かつみさん(以下、福原):オーディションの段階でリーディングプロジェクトとは聞いていましたが、僕が今まで関わったことがないような企画でしたし、朗読主体でやっていくのも新鮮だなと感じました。

台本をいただく前は、童話がモチーフということで、「明るめなお話なのかな?」とか「楽しい雰囲気なのかな?」と思っていましたが、いざ台本を読んでみたら、みんなが一つの部屋に閉じ込められている中で進んでいく物語で。ダークな雰囲気を感じたし、先の展開も読めなくて、楽しみな作品だなと思いました。

 

 
竹田海渡さん(以下、竹田):記憶がない少年たちが閉鎖空間で生活しているというあらすじを読んだ時点で、まず不気味さを感じました。それと同時に、この世界を作ったのは誰なのか? 何の目的で少年たちを幽閉しているのか? そもそも少年たちは本当に幽閉されているのか? 外に何があるのか?……と次々に疑問が浮かんできて。それらが台本を読み進めていくうちに解き明かされていくのかが楽しみでもあり、不安でもありました。

また、機械人形がいたり、監視カメラがあったりと、シチュエーションホラーのような恐怖感もあって。少年たちが閉ざされた空間を脱出する未来へのワクワク感がありつつも、もしかしたらこの閉鎖空間には脱出の方法なんかなくて単にデスゲーム的なことをやらされているだけなんじゃないかという得体の知れない怖さも混在していて、先の展開がすごく気になりました。

井上雄貴さん(以下、井上):童話がモチーフということで、老若男女問わず、わかりやすい内容になるのかなと思いきや、結構小説チックというか。会話劇ではあるんですが、会話だけで進んでいくわけではなく、設定や場面を説明する部分もあったりして、まさに小説の朗読劇みたいな感じだなと思いました。

また、この世界観や物語をまったく知らない状態のお客さんたちに届けるということは、僕たちの能力も試されるなと身が引き締まりました。しっかり準備して、皆さんに楽しんでいただけるように作っていきたいなと考えています。

石井孝英さん(以下、石井):メルヘンチックでファンタジー要素が強めなお話なのかなと思っていたら、閉じ込められたところから始まって。その設定が斬新だなと思ったし、まるでミステリー小説を読んでいるかのようにお話が進んでいくので、キャラクター同士の会話の中から「ここはもしかして後々の伏線になっているのでは?」とか推理しながら観られる朗読劇なのかなと思いました。

また、オリジナル作品なので、今回のプロローグを演じるにあたって、一旦の着地点はわかっている状態でやらせていただきますが、今後お話が続いていったら、台本をいただくたびに「わっ!? 次はこうなるんだ!」と皆さんと同じように楽しめるのも魅力的で。プロローグから先のお話もぜひ演じていきたいなという気持ちも強くなりました。

伊藤節生さん(以下、伊藤):僕自身、オタク気質なところがあるので、童話がモチーフになっていることや閉じ込められた空間、記憶喪失の少年たちなど、設定にワクワクしました。プロローグから先のことは知らないので、台本を読み進めていくたびに、お客さんたちと同じように何度も驚きながら演じています。「お話が続いたら新キャラが登場するのかな?」など、想像が膨らむところも含めて、僕のオタク心をくすぐってくれる作品だなと思いました。

 

 

──童話には表面的なメルヘンやファンタジックなところだけでなく、実はダークなところがある点も、この作品には反映されている気がします。

伊藤:むしろメルヘンチックな部分はどこだろう? みたいな(笑)。

石井:確かに、童話は実はダークだったり、残虐なシーンもあって、その点も色濃く反映されているなと思いました。

スタッフ:実はポスターなどに使われているメインビジュアルの背景の色合いも、若干暗めになっているところがポイントです。

全員:なるほど!?

竹田:あと、各キャラクターの衣装も童話にちなんだデザインになっていて、ビジュアルや造型的な面でもうまく落とし込まれている印象を感じました。見た目も美しいですし、キャラクターの性格も、5人はそれぞれ、どこかに歪んでいるところがあって。みんな良い子ではあるんですが……デールくんを除いて(笑)。そのひずみや違和感というのは、各童話の、捉え方によっては良いようにも悪いようにも見えるところが反映されているのかなと感じました。

──メインビジュアルやキャラのイラストの印象も、作品の雰囲気とのギャップにつながっているような。

井上:ビジュアルも、基本的にみんなイケメンなので、キラキラした感じなのかなと思いますよね。でも劇が始まったら、叫んだり、苦しんだりと、結構感情をぶつけ合う場面も多いので、確かにギャップがあるなと思います。

福原:今回のプロローグを観た時、たぶんビックリされる方が多いと思います。世界観やキャラクターの声・会話も含めて、「想像していた童話と違う」という衝撃を与えられるのかなと。

──朗読劇と言っていますが、小劇場のワンシチュエーションのストレートプレイみたいですね。

石井:確かに、舞台上を「閉じ込められた空間」と捉えることができたら、そのまま演じている感覚で楽しんでいただけるかもしれませんね。

 

「武士」「縁の下の力持ち」「真っすぐにひん曲がった子」……各キャラクターの印象は?

──ご自身が演じるキャラクターの印象と、魅力を感じた点をお聞かせください。

福原:最初、ヤマトは寡黙で、しゃべっても「黙れ」とか「うるさい」とか、武士みたいな堅物っぽい印象を受けました。でも台本を読み進めていくと、ヤマトなりにいろいろな考えがあったり、ヴィルに対する優しさも見えてきて。そして物語が進んでいくと熱いものを秘めている部分もあったので、「実は不器用な子なのかもしれないな」と思いましたし、そこに魅力を感じました。頼もしさもあって、「普段は静かだけど、やる時はやるよ!」と(笑)。

見た目的には、自分が演じていなかったとしても一番ヤマトが好きかも。これ、角(かど)が立っちゃうかな?(笑)

 

 
井上:大丈夫!

福原:黒髪でパッツンな感じも、後ろで結っているところも僕の癖に刺さりました(笑)。ヤマトをやれて良かったです。

竹田:ヤマトくんは寡黙で熱血なところがあるので、その分、デールくんとしては煽りがいがあります(笑)。

福原:なかなか返さないけどね。

竹田:普段は打っても全然響かないからこそ、響いた時がすごく嬉しくて。デールくんはその響く瞬間を求めて、彼に対して毒を吐いています。まあ、他のキャラクターのことも打ち通しなんですが(笑)

デールくんの魅力は、とにかくたくさんしゃべるところだと思っています。彼は他のキャラクターの発言や思考、雰囲気をまったく無視して、自分が言いたいことを、空気を読まずに好き勝手言いまくっています。その言葉は毒になることもあれば、蜜になることもありますが、彼が動くことで少なくとも何かしら状況が動くんです。こうして毒を吐いたり、他のキャラクターを刺激したりしながら、彼なりにこの世界の真相を探っているのかなと。そうして聡明な部分が見えてくるところも魅力的だなと思っています。

あと、つかみどころがないところも魅力です。僕的には、一人でシェイクスピアの戯曲を演じているような感覚です。煽りながらも時々、本音のようなものをこぼしたりして、声のトーンがすごく変わったりするし、「どこまでが彼の本心なの?」と皆さんも翻弄されまくってほしいです。

──場を壊したり、展開を変える役割を担っているキャラクターですね。

竹田:そうですね。例えば、みんなが打開策を見つけて嬉しそうにしている時も水を差すようなことを言ったりして。そのことを申し訳ないとはまったく思っていない。むしろそれが彼の中では正解だ、という感じで。

きっと彼の中には指針というか、デールという一つの芯があるので、発言やトーンの振れ幅は広いけれど演じる上ではあまり迷うこともないです。とにかく自由奔放にかき乱す行動を意識して演じられるところも彼の魅力だと思います。

井上:ヴィルは「どこまでお話しできるのかな?」という、難しい立ち位置のキャラクターです。

竹田:ネタバレ要素もあるしね。

井上:そう! キャラクターの資料をいただいた時はわかりやすい子なのかなと。見た通り、体が少し弱そうで、気弱そうで、争いを好まない繊細な子という第一印象でした。実際に演じてみても、序盤は5人の中のバランサー的なポジションで、他の4人は個性が突き抜けていて、デールくんのようにかき回してくる子がいたり、各々が思ったことを主張してくる中で、それぞれにすり寄りながら「あっ、それいいですね!」と肯定して、ケンカにならないように立ち回って。ですが、メインビジュアルでもど真ん中にいるので、バランサーで終わるわけもなく……。

序盤はデールが場の空気を作ったり、変えたりしていますが、中盤から徐々にヴィルくんが物語の中枢に入ってきたりするので、ヴィルくんの一挙手一投足に注目していただければと思います。

──そう言われると、ヴィルしか見えなくなってしまうかも?

井上:もちろん5人全員の発言や行動を気にしながら観てほしいんですが、ヴィルの些細な変化も見逃さないようにしてほしいですね。

石井:今、ヴィルくんがバランサーという発言がありましたが、ロペくんはバランサーの陰に隠れた縁の下の力持ちというか、裏でみんなをまとめている印象です。キャラクター紹介で、「優しい」という情報は入っていると思いますが、優しいがゆえに自分の意見や本心を表に見せないので、「本当は何を考えているんだろう?」という疑問もあったりして。

後半になっていくと、それまで分け隔てなく接していたロペくんがとある出来事をきっかけに、普段の優しさとは別の感情を見せて、「そういう感情もあるんだ!? 意外に感情豊かなんだな」と驚くような場面もあって。見た目もスラッとしていて、知的な感じがありますが、「知的に見せているのかな?」と何か隠しているような違和感もあります。でも基本的にはみんなに優しいキャラクターです。

 

 

──知的で優しい部分は石井さんとの共通点では?

石井:えっ!?……もちろん同じです。

竹田:英さんそのままです。

伊藤:すごくイケメンだもんね。

石井:なので、僕に宛書きしたんじゃないかなとビックリしたくらいです。

福原・竹田・井上・伊藤:へえ~。

石井:冗談ですから! というかみんなが振ってきたんだろ!

福原:「黙れ」。……ヤマト的にツッコんでみました(笑)。

──皆さんの仲の良さが伝わってきました(笑)。コントが終わったところで、伊藤さんお願いします。

伊藤:(笑)。ソーポスくんはひと言で言うなら「真っすぐにひん曲がった子」です。人に嚙みついたり、ケンカを吹っ掛けたり、人をからかうセリフが多いんですが、真っすぐな子だなと思っていて。「ヤンキーが猫を拾う」みたいな、歪な子がふと優しい姿を見せると素直な子に見えるような印象を受けました。

あと、デールを除いたみんなは、ヤマトは寡黙、ヴィルはおとなしい、ロペは大人という感じですが、ソーポスくんはデールとは違う(物語の)推進力になれたらいいのかなと思っています。自分から物語を動かすことはないかもしれないですが、動いた物語を進める“エンジン”になるんじゃないかなと。

井上:エンジンと言われるとイメージしやすいですね。

伊藤:相手を焚きつけたり、ちょっとした優しさが相手のやる気を引き出したりと、動き出した後の一歩目二歩目を力強く押せる子なのかなと思います。

石井:あと気になるのは、右足首についた足かせですよね。

伊藤:そんな真っすぐな子の、童話的な闇や歪な部分がどこなのかは現時点では僕もわかりませんが、皆さんと一緒に模索していけたらと思っています。

 

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