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『ある魔女』青山吉能×羊宮妃那インタビュー【連載第4回】

『ある魔女が死ぬまで』声優インタビュー連載第4回:メグ役・青山吉能さん×ソフィ役・羊宮妃那さん | 始まって以来のシリアスなメグや、ソフィの“デレ”の裏側にあったものとは

青山さんが「本当に何か食べているのでは?」と勘違いしそうになった羊宮さんの熱演

──ソフィが登場するエピソードとなった、第4話と第5話について、収録で感じたことはありましたか? メグがいつになくシリアスになっているのも印象的でした。

青山:やっぱり第4話は、メグもメグなりに魔女として頑張るとお話だったというか、これまでメグって自分が死ぬと言われても結構楽観的だったり、落ち込むシーンでもギャグが入ってきたりしたんですけど、本気で感じた危機感とか、自分がどうにしかしないといけない切実さみたいな感情を、初めて表に出した回でもあったのかなと。

『ある魔女』の収録って本当にテンポが早くて、どんどん先にいってしまうので、焦って台本をめくる時の音でリテイクを出してしまったりするんです。第4話のそのシーンって、台本のページをまたぐ形になっていた上に、メグの台詞がばーっと並んでいたりもするので、いちいちページをめくったら集中力が途切れてしまうと思って。だから「これは覚えるしかない」と、台詞を全部覚えてから収録に臨んでいましたね。

 

 

──今までのメグにはあまり見られないタイプの感情表現でした。

青山:そうですね。今まではのらりくらりやっていた印象が強い子だったんですが、本当に自分がなんとかしないといけない窮地に直面したら、本気を出せる子なんだなと。すごく真剣に演じましたし、よりメグが愛おしくなりましたね。

──羊宮さんとしてはいかがでしたか?

羊宮:第4話と第5話におけるソフィちゃんが表に出す感情のバランスは、収録現場のすり合わせが一番大きかったなと思っていて。

特にびっくりしたのが、第5話でメグちゃんのことをなくしたくないっていう強い想いを明かすシーン。私が最初に演じたものより「もっとやっちゃっていいです」のようなディレクションがあって。もうこの段階で、ソフィにとってメグちゃんがそれくらい大きい存在であり、しかもそれを表に出すことができる子なんだと改めて感じましたね。

──メグっていわゆる人たらしなところがあって、限られた交流期間でも、ソフィみたいな子にここまで想われるのがすごいですよね。

羊宮:本当にすごいなと思います。でも、同時にすごく納得もいくんですよね。実際にメグちゃんみたいな子が隣にいたら自然と目が離せなくなりますし、「いなくなってほしくないだろうな」って私自身も思えました。

──二人の間での印象的な掛け合いみたいなのはありましたか?

羊宮:私が好きなのは、ソフィちゃんがメグちゃんの分も食べてしまって、メグちゃんが怒り出した時のソフィちゃんのリアクションです(笑)。あの踊りみたいなのがすごく好きで。

青山:あった!(笑) 第5話のマリーさんと話している時のシーンでね。

羊宮:あそこ、台本が「レロレロレロレロ」って書かれてるんですけど、これどうやってるんだろうと、すごく気になって(笑)。

青山:ソフィさんって、食べるの結構好きですよね。

羊宮:そうなんです。ずっと何か食べながら喋ってるシーンが多くて、第4話でも、もう何て言ってるのか分からないシーンが結構あったりして(笑)。

 

 
青山:でも羊宮さん、その何か食べながら喋る演技がめちゃくちゃ上手いんですよ。収録の時に横で聞いていて、「本当に何か食べながらやってるんじゃないか」ってチラ見したくなるくらい(笑)。

──本当に収録中に食べてるんじゃないかと(笑)。

青山:実際収録でも、あまりにも食べる表現が上手すぎたので、食べてる方がメインになっちゃっていたから「もうちょっと台詞にしてもらっていいですか」というディレクションが入っていたくらいで。そこから台詞を足した時の表現もまためちゃくちゃ上手くて、「これは後世に語り継ぐべきモグモグだ」と思っていました(笑)。

羊宮:私自身も食べるのが大好きなので、そこでシンパシーを感じていたからかもしれません(笑)。

──食べる演技の研究みたいなのをされることはあったのでしょうか?

羊宮:今回に関してはとくにしてなかったんですけど、声優のお仕事を始めてから最初の頃に演じさせていただいた子が、ご飯が食べるのが大好きな子だったので、その時にいろいろ勉強したくらいでしょうか。それからいつの間にか、ご飯が好きな子の役をいただくようになって、ありがたいなと思ってます。

──第4話のラストの「ソフィって呼んで欲しい」という台詞は、すごく肝になるシーンだったと思うのですが、演じた時はいかがでしたか?

羊宮:確かオーディションの時にもその台詞があって、どのくらい感情を表すのか悩んだことを覚えています。それで収録で、もっと出しても良かったことが分かって。

あとは最後にメグちゃんがソフィちゃんを連れ出してくれるところとかも、ソフィちゃんにとっては結構衝撃的だったんじゃないかと思っていて、それが第5話でのメグちゃんをなくしたくない想いにも繋がったんじゃないかなと。

──青山さんとしてはあのラストはいかがでしたか?

青山:そういうソフィがデレてくれるシーンって、メグはなんか気持ち悪いリアクションする時もあれば(笑)、真剣に喜ぶ時もあって、どちらもメグらしくて好きなんですけど、やっぱりあの第4話のラストみたいな、お互いに正面を向き合って歩み寄るシーンはめちゃくちゃ好きですね。

ふと思ったのは、今までのソフィの人生の中で、メグの強引さとか突拍子のなさって、体験したことがなかったものなんじゃないかなと。一種の腫れ物みたいに扱われていたソフィにとっては、土足でいきなり踏み込んでくるメグみたいな存在って、かなり救いにもなっていたのかなと思っています。

 

 
しかもメグって、あれで結構空気を読めるタイプなのが面白いんです。フィーネが来たら違った振る舞いをしますし、ソフィに対してもズケズケと行く一方で、ちゃんとする時は線引きができるのもメグの一面だなと感じていました。

── 一見何も考えていないようで、実は考えているというか。

青山:そう、案外考えていますし、周りの人のことがちゃんと見えているキャラクターだなって思いますね。

──メグの脳内会議みたいなシーンもありました。

青山:ありましたね(笑)。ディフォルメメグは今後もちょこちょこ出てくるんですけど、あそこで私の中の引き出しを試されたというか。最初は全部メグっぽくやった方がいいのかなと思ったりもしましたが、それよりはもう思いっきりやってほしいような雰囲気だったので、もう覚悟決めてやるしかない、といった心境でした(笑)。

あと、メグってたまに関西弁を使うんですよ。私自身は関西弁に馴染みはないんですけど、ここで求められているのは、本当の関西弁ではないんだろうなとは思っていて。

──なるほど。いわゆるエセ関西弁というか。

青山:そう、普段私達がちょっとふざけてる時に使うみたいな、そんなニュアンスだと解釈してはいる……んですけど、それにしては出てくる頻度が高くて(笑)。関西弁については要研究だなと実感しました。

 

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