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劇場アニメ『卓球少女  -閃光のかなたへ-』戸松遥が「天才肌な自由人」ディン・シャオを演じる上で大切にしたこと/インタビュー

『卓球少女 -閃光のかなたへ-』戸松遥さんインタビュー|ディン・シャオは、ストイックな他の部員に比べ、ふわふわして自由にやっていいキャラ。だからこそ“憎めない愛嬌”を大切に演じた

5月16日(金)に公開された劇場アニメ『卓球少女 -閃光のかなたへ-』。卓球が国民的スポーツとして大人気の中国でWEB配信され、大きな話題を集めた全3話のオリジナルアニメを日本語吹替版として1本にまとめた作品となっています。

アニメイトタイムズでは、4人のメインキャラクターたちを担当する日本語版キャストへのインタビュー企画を実施。第2回目となる今回は、プレーも性格もフリーダムな天才少女「ディン・シャオ」を演じる戸松遥さんに、作品やキャラの印象、収録時の思い出などを語っていただきました。

 

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卓球少女 -閃光のかなたへ-
卓球選手一族に生まれたジャン・ルオイ(张若饴)は、プロ入りをかけた大事な試合で敗北して以降、卓球から遠ざかっていた。気持ちを入れ替えて新しい生活を始めるため、実家のある中国東北から遠く離れた杭州の高校に通うことに。そこで、学業・スポーツともに秀でた優等生のワン・ルー(王麓)、明るい性格で卓球オタクのリ・シントン(李新桐)、フリーダムな問題児・ディン・シャオ(丁晓)らと出会う。過去の敗北が心の傷になっているルオイは、それでも再びラケットを手に取る。一方、実力はあるのに卓球チームへの参加を避けるワン・ルー。卓球に対する様々な想いを抱える4人は、互いのプレーや考えに刺激を受けながら、自分自身の中の卓球に対する想いと向き合っていく。すべては、青春をささげたあの試合で後悔しないために――。作品名卓球少女-閃光のかなたへ-放送形態劇場版アニメスケジュール2025年5月16日(金)キャストジャン・ルオイ:夏川椎菜ワン・ルー:雨宮天リ・シントン:麻倉ももディン・シャオ:戸松遥ロン・シャオ:和泉風花チェン・ニンニン:石見舞菜香ジャオ・スーチン:津田美波リウコーチ:野田てつろうスタッフ原作:画枚動画監督:佳菲プロデューサー:賈雪雯脚本:渣...

 

ディン・シャオは、ふわふわして自由にやっていいキャラ

──『卓球少女 -閃光のかなたへ-』(以下、卓球少女)は、中国の新興アニメスタジオ「画枚動画」が製作し、中国のBilibili動画などで配信された作品の日本語吹替版です。この作品に関する第一印象から教えてください。

戸松遥さん(以下、戸松):自分自身、卓球は遊びで少しやったことがある程度でしたが、この作品を観る前から「卓球といえば中国が強い」という印象はありました。(作中同様)実際に中国の学校の卓球部がここまでストイックで熱量も高いのか、私には分からないのですが、中国では、部活の中でも卓球という競技が特別なものなんだなと感じるシーンも多かったです。卓球専用の施設も出てきますし、競技人口が多いスポーツなのだろうとも思いました。

あと、卓球は誰でも一度はやったことがあるスポーツだと思いますし、良い意味でハードルが低く、子供から大人まで楽しめる生涯スポーツという印象でした。でも、本気で勝っていくことを目指すと全然違うものになっていく。それはどのスポーツにも当てはまることだとは思うのですが、それを卓球という競技を通して見られたことも面白かったです。

 

 

──そんな作品で戸松さんが演じるディン・シャオという少女について、ご自身の感じた印象も含めて紹介していただけますか?

戸松:ディン・シャオの印象を一言で表すと、天才肌だなと思いました。難しい技もできるくらいのセンスを持っていて、人間性としてはとにかく自由でへこたれない。考えるよりも先に行動しちゃうから、思ったこともその場で口に出してしまう。「自由でセンスの塊」という印象がすごくありました。

(啓明高校の)卓球部に入った子たちの卓球に対する向き合い方は、それぞれ違うんですが、どちらかと言えば、みんなかなりストイック。「真面目にやらないなら、出て行って」とか言われそうなくらい熱い雰囲気があるんです。私としては、きっとディン・シャオも熱い気持ちを持っているとは思っているんですが、それを表には全然見せないお調子者のキャラクター。こんなにふわふわしていて自由にやっていいキャラクターは、この作品でディン・シャオだけだったと思います(笑)。

──自由なのは、卓球のプレースタイルだけではないのですね。

戸松:授業中に落書きしていたり、朝礼にまともに参加していなかったり、自由な印象しかなくて、「小学校の時、こういう男子がいたな」って思うようなキャラクターです(笑)。毎日楽しそうだなって思いました。

──すごい才能を持っていて、周りに迷惑もかけてしまう自由人ですが、嫌な感じはしない子だなと感じました。演じる際には、どのようなことを意識されていたのですか?

戸松:シナリオを読んだ時、すごく自由だし、一緒にいると振り回されて大変そうだなと思ったのですが、それ以上に憎めない愛嬌みたいなものを感じたんです。なので、そのさじ加減を間違えて、ただ自己中心的な人みたいに見えてしまうのは嫌だなと思っていました。

実際に自由だし、思ったままに行動する子ではあるんですが、そのキャラクター性に救われるシーンもけっこうあるんですよね。たぶん、ディン・シャオがいないと、もっと重い雰囲気の作品になっていたと思います。先生や仲間に怒られたりしても、「ごめん……」みたいに引きずったりはせず、全然気にしていない様子ですし(笑)。見てくださる方にも「自由だけど、なんか憎めなくて面白い子」と思ってもらいたいということは意識していました。

 

 

──アフレコの際、特に印象的だったディレクションがあれば、教えてください。

戸松:最初にディレクター(音響監督)さんから「吹替とアニメのお芝居の間ぐらいを狙えたら」というお話がありました。この作品では、実写の吹替と同じように、イヤホンで原音(オリジナル版の音声)を聴きながら収録したんです。なので、吹替のやり方で録りつつも、お芝居の方向性としては、(アニメのように)絵に合わせるようなお芝居をしていて。リアクション(動く時の息芝居)が原音には入っていない場合でも、絵が動いていたら入れてもらって大丈夫です、と言われていました。そういう風にすごく自由にやらせてもらえた部分もあるし、決まっている尺やテンション感をしっかり守るところもあったので、本当に吹替とアニメの間を目指しながら録りました。

──通常のアニメのアフレコの場合、未完成な状態の絵を見ながら収録することが多いと思うのですが、完成した絵に合わせて演じることに対して、難しさや感覚の違いはあるものなのですか?

戸松:絵(の状態)に関することではないのですが、言語が違うので、翻訳された台詞と絵の尺がどうしても合わない場合もあるんです。日本語が長くなったり、逆に短くなっちゃったりして。それを合わせるのは、難しい部分ではありました。

でも、ディン・シャオのお芝居自体に関しては、最初に映像を確認した時、自分の思い描いていたディン・シャオのイメージと、原音でお芝居されている役者さんのイメージが結構近くて、自然とイメージを掴めました。実写だと「見た目の印象よりも声が高い!」みたいなことがあったりするんですよね(笑)。ディン・シャオが一人でテンション上がって、わちゃわちゃしているところとかは、原音の方も思いっきり自由に演じていて。「このぐらいやっちゃってもいいんだ」という参考にさせて頂きながら、自分で作ったディン・シャオを演じました。

 

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