
『ある魔女が死ぬまで』声優インタビュー連載第5回:謎の少女・クロエ役・種﨑敦美さん | 長く生きているゆえの余裕みたいなものは意識しました
現在放送中のTVアニメ『ある魔女が死ぬまで』(以下、ある魔女)。電撃の新文芸で刊行中の坂先生によるライトノベルを原作とした作品で、呪いによって余命1年を宣告された見習い魔女・メグと、その師匠である魔女・ファウストが過ごす日々が描かれます。
アニメイトタイムズでは、そんな『ある魔女』に出演するメインキャスト陣へのインタビューを連載形式で掲載中。
連載第5回では、魔法式典の会場でメグが出会う謎の少女、クロエを演じる種﨑敦美さんにメールインタビューを実施。作品の印象やご自身の演じるクロエに関するお話のほか、アニメ第7話で描かれたエピソード、登場キャラクターついてのお話も伺いました。
隙あらばちょこちょこアドリブも入れさせていただきました!
──出演が決まった時の心境や、オーディションでのエピソードなどがあれば教えてください。
種﨑敦美さん(以下、種﨑):オーディションは、クロエ以外の役も受けていたと思います。テープオーディションのみだったのでエピソードらしいエピソードはないのですが、そのテープ録りの時からクロエは演じていて楽しくて、それだけは1年近く経っても覚えていたので、クロエ役で決まったと聞いた時は嬉しかったです。
──『ある魔女が死ぬまで』という作品について、どんな点が魅力だと感じられましたか?
種﨑:まずタイトルが、とても興味をそそられると思いました。あとはなんといってもメグのキャラクターかなと思います。とても明るくて、軽快?で、人間味があって、本当に素敵だなと思いました。「死ぬまで」という言葉がなかなか強めなのですが、そんな素敵な主人公メグのおかげでスルスルと作品を見ていただける気がします。
──ご自身が演じられるクロエについて、どのようなイメージで役作りをされたのでしょうか。
種﨑:メグに「合法ロリババア」と言われておりましたが(笑)パッと見の姿や言動はそう見えなくとも、ババア…というか、長く生きているゆえの余裕みたいなものは意識しました。クロエの口調やキャラクターもあり、かなり自由に演じさせていただきました。初登場からたくさん喋っていましたが、特にディレクションもなくとてもスムーズな収録でした。
──場面によって雰囲気がガラリと変わったりすることもあったと思うのですが、クロエを演じる上で楽しかった点や苦労された点を教えてください。
種﨑:作品自体がわりとテンポ良く進んでいくので、そのガラリと変わる雰囲気をそのテンポの中で表現していくのが少し大変でしたが、それが楽しくもありました。「世界でただ一人魔法が使えない魔女」という特別な存在でありながらなんか親しみやすい、というギャップが出せていたらいいなと思います。リアクションも大きく可愛らしいなと思ったので、隙あらばちょこちょこアドリブも入れさせていただきました!
──収録には途中からのご参加となったかと思いますが、アフレコ現場の雰囲気はいかがでしたか?
種﨑:静かな印象ですが、張りつめる感じはなくゆるっとしていて、どの現場でも一生緊張している自分にとっては居やすく有り難い現場でした。青山吉能さんのマイク前での動きがメグの動きのまんまで、かわいいなぁ見ていて飽きないなぁ…と密かにずっと眺めておりました。たまにやる、とある動きがすごく好きなのですがいつかご本人にお伝えできたらいいなと思います(笑)。
──第7話では、クロエは主にメグとの絡みが多かったと思うのですが、種﨑さんから見た主人公・メグの魅力を教えてください。
種﨑:底抜けに明るくてずっと見ていたくなる子だなと思います。名乗らないクロエに対して深く何かを聞いてくるでもなく切り替えて行動していくサッパリしているところも素敵だなと思いましたし、クロエのようなツッコミどころ満載なキャラクターを演じさせていただいてる身としましては、キレのいいツッコミ助かるありがとう…という感じでした。なのであのなかなかの口の悪さも大きな魅力的に思えます。
──第7話には、メグ以外にも多数のキャラクターが登場しています。特に印象的だったキャラクターはいますか?
種﨑:とてもすごい人なのに本当はズボラで足も臭いらしい英知の魔女祈さんや、命よりも大切なものを失うだなんて恐ろしすぎる言葉を投げかけてくる災厄の魔女エルドラさん。クロエの影武者のウェンディもある意味謎ですし…7話だけで見ても本当に気になる人だらけでした。でもやはり「足が臭い」が断トツで印象に残らざるを得ませんでした。
──種﨑さんは本当にいろいろなキャラクターを演じられていて、その声域の広さに驚いている視聴者も多いと思います。そういった声の幅のような部分は、どのようにして増やされていったのでしょうか?
種﨑:私はだいぶ不器用で、だいぶチキンなので、自分がほんの少しでも落ち着いて収録に臨めるように、声幅とかではなく、キャラクターが自分なりに掴めるまで、いつもめちゃくちゃ練習します。そしたらあとは現場で、皆さんとの掛け合いでキャラクターや作品を作っていくだけなので「どのようにして」と聞かれたら「地道に練習して」でしょうか。
──放送を楽しまれている視聴者に向けてのメッセージをお願いします。
種﨑:放送をお楽しみいただき、本当にありがとうございます! 早いもので折り返しも過ぎました! クロエはもちろん、たくさんの個性的な魔女たちに今後もご注目いただきつつ、メグは死を免れることはできるのか、この先もお楽しみいただけますと幸いです。今後ともどうぞよろしくお願いいたします!
連載バックナンバー
作品情報

あらすじ
十七歳の誕生日を迎えた見習い魔女のメグ・ラズベリーは、魔法の師匠であり、魔法界トップの七賢人に名を連ねる『永年の魔女』・ファウストから、突如として余命一年であることを告げられる。
メグは『死の宣告』の呪いにかかっていたのだ。
呪いによる死を免れる方法はただ一つ。手にした者に不死をもたらす、『命の種』を生み出すこと。
そして、『命の種』の材料となるのは、感情の欠片――人が喜んだ時に流す、嬉し涙。
「それで、一体どれくらい涙を集めればいいんですか?」
「千人分だ」
「......はい?」
こうして、メグは嬉し涙を集めるため、様々な人たちと関わっていく。
幼馴染みで大親友のフィーネ。
ファウストと同じ七賢人の一人――『英知の魔女』・祈。
メグと同い年にして七賢人に名を連ねる天才少女、『祝福の魔女』・ソフィ。
これは、余命一年を宣告された未熟な魔女、メグ・ラズベリーが起こす、奇跡の物語。
キャスト
(C)坂/KADOKAWA/ある魔女が死ぬまで製作委員会