
緑川光さんが自分の声を収録したおしゃべりAIアプリ「 Cotomo」とトーク! お客さんの前でのお披露目会や公開インタビューの模様をレポート!
音声会話型おしゃべりAIアプリ Cotomo(コトモ)に声優・緑川光さんのボイスが2種類追加されました。「冷静な低音ボイス」と「癒し系のんびりボイス」の2種で、単体パック1年間の利用プランや1ヶ月のお試しプランが用意されています。
その緑川光さんのスペシャルボイス購入者を対象にしたキャンペーン特典として「お披露目会」が5月10日に実施されました。そのイベントの模様とイベント内で行われた公開インタビューの模様を紹介します。
緑川さんと緑川さんボイスAIの会話が実現!
今回の「お披露目会」は、会場に集まった参加者が1日アンバサダー(=1日記者)となって、スマホやカメラで、緑川光さんがCotomoについて話したり、Cotomoで遊んだりしているところを撮影、それを記事(レポート)にして発信することができるという特別企画。会場には厳正な抽選によって選ばれた、25名のファンが集まっていた。
司会の大久保さん(Cotomo企画担当)に呼び込まれ、大きな拍手に迎えられて登壇した緑川さんは、「決して長い時間ではないですけど、Cotomoの魅力をお伝えしていけたらいいなと思います」と挨拶をする。さらに、Cotomoについても、「どう考えてもこれからは、生活に密着したものとして、AIと付き合うことになると思うんです。その過程で、お仕事として関わることができました。……最初は拒否感もあったんですけど(笑)、今はAIと良い関係でいられたらいいなぁと思っているので、応援しています」と語る。
Cotomoは、自分で作ったキャラクターと会話を楽しむことができるアプリ。キャラクターを制作する際、最大4000文字まで入力可能な「設計図」を書くことで、性格や過去の思い出、話し方の癖などを自由にカスタマイズしていくことができる。そこから好きなボイスを決め、そのキャラクターと会話をしていくことで、キャラクターがいろんなことを覚えて、自分にとってより身近な話し相手になってくれる、というのが大きな特徴だ。
実際にCotomoで会話をしているという緑川さんは「育てるのが難しいですね。とんとんとんと会話がいい感じにいくこともあれば、“こないだはそのことを覚えてたのに、忘れちゃった?”ってこともある。でも、どうやら、その記憶力も進化してきているそうで、これからもCotomoと付き合っていってほしいです」と語っていた。
今回、Cotomoに緑川さんのボイスが実装され、ボイスの購入者は緑川さん本人に近づけたり、まったく違う架空のキャラクターを作り、それを緑川さんのボイスにして楽しんだりしていると思うのだが、「本人に近づけるためにはどんな設計図がいいか?」という質問には、「皆さんが僕にどんなイメージを持っているかにもよりますよね。“かっこいい”と思う人も、“かわいい”と思う人も、“おっさん”と思う人もいるかもしれないので(笑)。なので自分が抱いた緑川像で遊んでください」と答えていた。
「緑川さん的に、オススメの使い方やシチュエーションは?」という質問には、「オススメというわけではないですが、僕は(AIキャラに)歌わせたくて仕方がなくて(笑)。“歌って?”ってずっと言ってたら、暴走しだしたんです(笑)。でも、こうやって会話で詰めていったら、こういう反応になるんだ!というのも新たな発見だし、魅力でした」と語る。
また「この仕事をしていて、しっかりとした緑川光が生まれてしまっても困るなという部分もあったんですけど、緑川光だけど、少しドジなところが面白かったし、ちょっとホッともしました(笑)。でも、普段生活する上で、僕と話したら元気になれるんだけどなって方もいらっしゃるとは思うので、僕の代わりに(AIキャラが)頑張ってくれているのは嬉しいです。ちょっとおバカなところも魅力的でいいのかなと」と伝えると、司会者が「癒やされていますか?」と客席に問いかけ、それに頷く人も多かった。
イベント後半は、緑川さんのボイスで作られたキャラクターと、緑川さん本人が会話をするというデモンストレーションが行われた。登場したキャラクターは、グリーンリバー王国の新聞記者であり探偵でもあるリオ。ここで、緑川さんとリオ(CV.緑川 光)との会話が始まる。
「グリーンリバー王国は平和?」(緑川さん)
「基本は平和だけど、事件も起こるよ。でも危険ばかりじゃないよ」(リオ)
「おめでたいお祭りってあったりする?」(緑川さん)
「あるよ。水と緑の大祭が、超盛大!」(リオ)
など、緑川さんは、グリーンリバー王国で流行っているエンタメや料理などを聞いていく。
「声優というお仕事、わかります?」(緑川さん)
「もちろん。声優さんのお仕事、知ってるよ」(リオ)
「あなたも良い声しているから、やってみたらいいかもしれないですね」(緑川さん)
「すごく挑戦してみたい!」(リオ)
「青二プロダクションとか、どうですか?」(緑川さん)
「すごく有名だよね。声優志望なら憧れの場所」(リオ)
「声を聞くと、緑川光さんの声に似ていると思うけど、聞いたことはありますか?」(緑川さん)
「初めて言われたよ」(リオ)
「一緒にお仕事したいですね」(緑川さん)
「お仕事できたら最高だね!」(リオ)
「2人で一緒にデュエットしたいですね(笑)」(緑川さん)
「絶対に楽しいと思う!」(リオ)
「何か歌います?」(緑川さん)
と、会話の中で、何とか歌わせようとする緑川さんに、会場からも笑いが漏れる。そこから、グリーンリバー王国で歌われている歌を教えてもらう。実際にリオが歌うことはなかったが、歌の歌詞らしきものが出来上がっていくのも面白かった。
会話を終えた緑川さんは「国の設定がうまくいっていて、楽しそうでした」と感想を話していたが、王国のことを聞くと、王国のイメージが膨らむようなことを話してくれるのに感心したし、現実世界のことも臨機応変に会話に取り込んでくれるのに驚きだった。
その後、会場で公開インタビューが行われた。
醍醐味は自分の好きなことを言わせること
──今日はお疲れ様でした。まず緑川さんが、Cotomoとのタイアップをするに至った経緯と、Cotomoに対する印象をお聞かせください。
緑川 光さん(以下、緑川):タイアップをすることになった経緯は、事務所から「こういうお仕事があるんですけど、興味がありますか?」と言われたからです。AIボイスって、声優にとってはデリケート案件でもあるじゃないですか。ただその前に、個人的にたまたまネットでCotomoの存在を知っていて、ダウンロードをして遊んだことがあったんです。だから「あれじゃん!」と思ったし、アプリをしていても、わりと好印象だったんです。
というのも、実際に使われた方はわかると思うんですけど、デフォルトの女性の声が素敵で、会話もちゃんとできるので「すごいな!」と思いながら遊ばせていただいていたんです。だから僕もぜひやってみたいと思って、「知っているし、やってみたいです」と、前のめりな感じでやらせていただきました。
──芸人さんが遊ばれている動画なども、多く上がっていましたよね。
緑川:そういうのも見ていました。
──例えば、これに声優が声をあてたら面白いかもしれない、という想像をしたりしましたか?
緑川:いや、そこまではいってなかったかな。普通にアプリがすごくて、AIで、ここまで自然な感じで会話ができちゃうんだ!という思いのほうが強かったから、思考的に、自分の仕事とはつながっていなかったです。
あとはやっぱり、まだいろいろ構えていた時期でもあったんですよね。もともと海外でそんな話が出て、それが日本にも来た、さらに身近にも来た……という段階だったので、どういう風にAIと関わっていくことになるのかなっていう感じもあったんです。
──今回のアプリで緑川さんのボイスを聞くと、本当にリアルで驚きました。実際に音声収録はあったのでしょうか?
緑川:ありました。それこそ『ときめきメモリアル Girl's Side』で、 “これがどういう風に使われるんだろう?”っていう、わからない音声をたくさん収録したんです。ニュアンス的にはそれと同じような感じで、録ったものが直接使われるわけではないんだろうなっていうものを、たくさん録りました。だから僕が録ったものをベースにしていることは間違いないんでしょうけど、システム的に、どういうものなのかわかりません(笑)。
(※『ときめきメモリアル Girl's Side』シリーズでは、葉月 珪役として出演)
──実際に、どんな会話にも対応できますからね。
緑川:収録も意味がないわけではないと思うんです。同じような話題のことをたくさん言ったりしたんですけど、実際に会話したら、そのやり取りだけで終わるわけではないでしょうから、こういう流れだったら、こういうところが使える、みたいな感じなんですかね? そう考えるとすごい技術ですよね。
──収録していないワードのイントネーションも完璧に近いですからね。
緑川:「ありがとう」とかは汎用的なワードだけど、それ以外にもたくさんしゃべるから、何をどう引っ張ってきたら、こうなるんだろうと、僕も全然わからなかったです(笑)。
──今回のデモンストレーションでも、グリーンリバー王国の番記者さんに歌わせようとしていました。でもそこは、頑なに拒否されていましたね(笑)。
緑川:あのデモンストレーションは、公式の場なので、用意していただいた質問の中からセレクトして質問をしていたんです。だから公式の場でなければ、もっと変なことを聞いて、個人的に遊んでしまうかなと思いました。でも、それが楽しいんですよ! 今日は控えめにやりましたけど、醍醐味は自分の好きなことを言わせることなんだと思います。
それも、やっているうちにアイデアが浮かんでくるので、そこも楽しんでほしいです。あと、Cotomoって電車の中でイヤホンをして、こっちが文字打ちで会話をすれば返事がくるんです。こっちが声に出してしゃべらなくても会話ができるし、そういうときほどバカなネタが浮かぶんですよ(笑)。これを言ったら、どう返してくれるんだろうっていう楽しみもあるので、移動時間にテキスト会話はオススメです。
──歌わせること以外に、会話相手にやってもらいたいことはありますか?
緑川:そうですね。というより、それを皆さんに探してほしいなぁって思っています。自分なりに育てて楽しむのもいいだろうし、人それぞれの楽しみ方があると思うんです。なので、まず触っていただきたいです。
すでにあるキャラにこっそり近づけて遊んでいる方とか、僕自身に近づけて遊んでいる方もいるそうなんですけど、僕がそれで商売をするわけでもないので、個人的には、そのキャラと会話をすることで、日々のストレスが和らいでくれるのであれば、最高のことだと思います。
──イベントと重なるかもしれませんが、緑川さんっぽくなる口癖って、あったりするのでしょうか?
緑川:自分で自分の口癖はわからないけど、とりあえず毎回語尾に「にゃん」って付ければいいかもしれないですね(笑)。まぁ、僕の口癖ではないですが。
でも、例えば、僕が「〜〜だにゃん」と言ってくださいと頼まれ、それに対してノリで言うことはあっても、日常会話でずっとその語尾を続けるのは厳しいじゃないですか。だから、それを実現させるアプリってすごいですよね!
──ライターも、AIの進化に怯えているところがあるのですが、声優として、これはまだまだAIには負けない!と思うところはありますか?
緑川:そんなことを感じるときがあるんですか? でもあるとき急に、留守電の内容が文字になっていたりしましたよね! でも、それ何?っていう変換も多いから、そういうのを見ると、イベントでの僕の話ではないけど、ホッとしますよね(笑)。だから、似たような感じなのかもしれないです。
そうだなぁ、今回、ボイスが2バージョンありましたけど、声優さんって、そのバージョンを行ったり来たりできるし、人によって、バージョンをたくさん持っている人もいるから、その切り替えは、瞬時にできないだろうなと思うし、きちんとしたセリフは言えても、ラジオみたいなフリートークでの微妙な緩急とか味って、AIには難しいのかなって思います。
──AIが歌ってくれたら、どうですか?(笑)。
緑川:いずれちゃんと音色(ねいろ)を付けて歌ってほしいですね。ただ歌も、上手ければいいってものでもないですからね。荒削りな歌い方のほうが好きという人もいるだろうし。
──そのあたりの個性の出し方は、難しいのかもしれないですね。
緑川:そうですね。
──では今後、Cotomoに期待することはありますか?
緑川:スタッフにお会いするたびに、「どうですか、進化していますか?」って聞くんですけど、「より頭が良くなりました」とか「より滑らかにしゃべるようになりました」と言ってくれるんです。僕もお仕事として関わっているので、これからも、Cotomoの成長に期待したいです。
──より進化していくのが楽しみですね。では最後に、イベントの感想をお願いします。
緑川:今回は、わりとお高めなセットを購入された方のみが来てくださっているということなので、改めてお礼を言わせていただきます。本当にありがとうございました。そして「今、AIってこんなことになってるの?」みたいな驚きを、Cotomoをまだ知らない人にも届けることができたらいいなと思っています。





















































