
すべて『自分の力』で解決してしまう!? 強くて格好いい女性主人公を描く! 十夜先生、クレハ先生、中村颯希先生の作家鼎談インタビュー!!
なんとか幸せになるように書いていきます!
──皆さん、コミカライズやTVアニメ化などのメディアミックスも多いですから、特にビジュアル的な設定はなぁなぁでは済ませられないかもしれませんね。ご自身の作品のメディアミックスに関しては、どんなふうに思われていますか?
中村颯希:それは、もう「嬉しい」の一言しかないです。『ふつつかな悪女』のTVアニメ化でも、幸運なことに原作をとても尊重してくださっていますし、山﨑みつえさんが監督をしてくださっていること、動画工房さんが制作を担当してくださっていること、全部が嬉しい! 自分1人では届かなかった領域にまで届けてくださっているので、もう「ありがとうございます!」って思いながら見ています。
おっしゃってくださったように、こちらが詰め切れていない設定について質問されて、自分の思い至らなさを炙り出されたりもしますけどね……。「この時はどんな衣装なんですか?」とか聞かれて、本当は「どんな衣装なんでしょうねぇ。お任せします」って言いたいんですけど、あんまり毎回「お任せします」だと私の存在意義が問われてしまうので、10回聞かれたら6回ぐらいは考えてみるようにしています(笑)。
十夜:わかります。質問されてから「なるほど。どうなんでしょうね」って、初めて考えだすっていう。
中村颯希:そうそうそう!
十夜:どうしてもマンガやアニメのほうが、絵で見せる情報量が多いですからね。自分の中にある感覚を絵にするために、第三者に文章で説明する苦労はありつつ、自分が文字で書いていたものを全然違う手法でメディアミックスしてもらうというのは、もちろん嬉しいです。
私の小説のコミカライズを担当してくださっている皆さんも本当に素晴らしいマンガ家さんで、そういう方たちと一緒にお仕事できるというのはすごく嬉しいし、原稿が1話分上がってくるたびに毎回興奮していて、力をもらってますね。なので、本当に感謝しかないです。
クレハ:自分の頭の中にしかなかったものが、プロの方々の手によってイラストやマンガになっていくというのは、本当に嬉しいですよね。自分の画力が雑魚なんで(笑)。
おふたりと同じように「各キャラの服装はどんなですか?」って言われると「えっと…」ってなりますけど、メディアミックスされるとグッズとかを作ってくださるのも嬉しいんです! そのグッズ類をコレクションみたいに飾って、増えていくのを見るのが楽しいですね。
▲7月28日よりスタートするコミカライズ(わたしの創った千年王国)
──ただ、メディアミックスがあれば監修物などの作業も増えるでしょうし、忙しい日々の中で、仕事スイッチをオンにする秘訣とかはあるんですか?
クレハ:スイッチというと、ちょうど昨日のことなんですけど「今日は寝ないぞ!」って決めたときに、机の上に夜食と飲み物と必要なものを全部揃えて、一歩も動かなくてもすべて済むようにしてから執筆を始めました。それでも、やっぱり眠くなりましたけど(笑)。
十夜:ええ! 徹夜って私やらないので、すごい……。
──裏を返すと、十夜先生はそんな追い込まれた状況になる前に、原稿を仕上げているということですよね。
十夜:そういうわけではないですけど、締め切りだけは気合で守りますね。そのためのスイッチとかも、特にはないです。執筆中でも家の中で何か用事があればそっちに行くので、そのたびに集中力は切れますけど、もう、そういうものだと思ってますから。
中村颯希:十夜先生すごいです。私も根が真面目なので締め切りは守るほうですね。締め切りが近くなれば心が急いて自動的に「書かねば」っていうモードになるので、あんまり「間に合わない、どうしよう!」ってことにはならないかも。
ただ、時間があるほうが集中できなくなってしまうタイプで、それこそ会社員と兼業していた時代が一番執筆スピードは速かったんです。「今日は書ける時間が1時間しかない、30分しかない」っていう状況のほうが、逆に集中してワーッ!と書けたりするんですね。なので、あえて友達と遊びに行く予定を入れたりもします。ちょうど今、間に合うか微妙なので、今回もそれで上手くいくはず(笑)。
──ちなみに締め切りをクリアしたあとの、自分へのご褒美的なものはありませんか? もしくは、これをしてリフレッシュするだとか。
クレハ:私は寝る! あとはヌン活ですね。来週はマンゴーのアフタヌーンティーに行くつもりなんで、絶対そこまでに終わらせようと思ってます(笑)。
中村颯希:素晴らしい! 私は仕事自体がすごく楽しくて、始めると結構のめり込んじゃいますから、特にご褒美とかリフレッシュ的なものはいらないですね。ただ、好きだからと際限なくやってしまうと身体が追いつかなくなるので、そういうときは「これ以上仕事しちゃダメだよ、自分」と、お酒を飲んで強制シャットダウンします。
十夜:私は今、ちょうど期間限定でコラボカフェをやってもらっている作品があったり、グッズや大きなフィギュアを作ってもらえたりと、頑張った結果がすぐに目に見える形にしてもらっているので、それで疲れは癒されています。
そもそもどこかに行ったり、個人的に何かをする時間が今、本当にないんですよ。だから、自分の作品の中に楽しみを見出すしかない。ちょっと時間ができると、すぐ編集さんに「販促用のショートストーリーお願いできませんか?」って無理だと言っていたのにねじ込まれますから。そうなると私も「頑張ります」って言っちゃうんです。
中村颯希:十夜さん、お優しい! そういう場合、私は断っちゃいますから。ぶすっとして「前に無理だって言ったじゃないですか!」って(笑)。
十夜:それ、アリなんですね? 私、初めて知りました!
──ちょっと編集さんに怒られそうな話になってきましたが(笑)。さて、クレハさんの最新作『わたしの創った千年王国』が発売れましたが、特設ページのほうでは中村先生と十夜先生もコメントを寄稿されていますよね。
▲『わたしの創った千年王国』に寄せられた作家陣からの推薦コメント。
クレハ:中村さん、十夜さん、ありがとうございました。豪華なみなさんからコメントをいただいて恐縮しっぱなしです。
中村颯希:そんな、こちらこそありがとうございます。とても面白かったです! 個人的には今後、主人公のレティシアが最強となるに至った経緯と、彼女が昔の仲間が再会したときに、どんな物語が生まれるんだろう?っていうところを楽しみにしています。
クレハ:はい。昔の仲間とは少しずつ関わっていって、素性がバレていきます。
中村颯希:少しずつ秘密がバレていく感じが、私、めちゃくちゃ好きなんですよね。楽しみ。
十夜:私も読ませていただいたんですが、レティシアは前世で苦労して、今世でも大変なスタートを切ってますから、もう、彼女がやりたいことをやれればいいなと願っています。
あとは個人的な感想として、レティシアは自分1人で幸せになれる子だと思うんですけれど、ヒーローのほうはレティシアに幸せにしてもらわないと幸せになれないような雰囲気があるんですよ。でも、私はデュークがすごく好きなので……できたら幸せにしてあげてほしいです。
▲牢に囚われ、生きることに執着しないデュークに、涙を流す主人公のレティシア。
クレハ:ありがとうございます。確かに、あのヒーローは主人公がいなきゃ生きていけないかもしれない。
十夜:それがいいんですよね! 本当に、すごくいいです。
クレハ:なんとか幸せになるように書いていきます! まだまだ始まったばかりの作品なんですけれど、これからどんどん世界が広がっていく予定なので、レティシアと、今後のふたりの活躍に期待して読んでいただけたら嬉しいです。
──ありがとうございました。クレハ先生の新作『わたしの創った千年王国1』と、十夜先生の『敵国に嫁いで孤立無援ですが、どうやら私は最強種の魔女らしいですよ?2』の最新2巻は同日発売ということで、どちらも楽しみにしています。
中村颯希:新刊が同日発売って、なんだかご縁がありますね。
クレハ:そうなんです、今回十夜先生の新刊と合同キャンペーンをさせていただいたので、私も楽しみです。
十夜:私も気合を入れてプレゼントのSSを書きました。公開が楽しみです。
『わたしの創った千年王国1 天才魔導師の自由気ままな転生無双譚』×『敵国に嫁いで孤立無援ですが、どうやら私は最強種の魔女らしいですよ?』合同キャンペーン
https://www.ichijinsha.co.jp/novels/kinencam/
(インタビュー・文:清水素子)
※「小説家になろう」は株式会社ヒナプロジェクトの登録商標です。
関連リンク
クレハ
■Xアカウント(https://x.com/minadukikureha)
『わたしの創った千年王国1 天才魔導師の自由気ままな転生無双譚』
著者:クレハ/イラスト:緋原ヨウ
発売:一迅社
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■特設サイト(https://www.ichijinsha.co.jp/novels/sennen/)
十夜
■Xアカウント(https://x.com/touya_stars)
『敵国に嫁いで孤立無援ですが、どうやら私は最強種の魔女らしいですよ?』
著者:十夜/イラスト:セレン
発売:一迅社
■公式Xアカウント(https://x.com/saikyoshu_majo)
■特設サイト(https://www.ichijinsha.co.jp/novels/saikyou/)
中村颯希
■Xアカウント(https://x.com/satsuki_nkmr)
『ふつつかな悪女ではございますが ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~』
著者:中村颯希/イラスト:ゆき哉
発売:一迅社
■公式Xアカウント(https://x.com/futsutsuka_PR)
■特設サイト(https://www.ichijinsha.co.jp/novels/futsutsukana/)

















































