
TVアニメ『ゲーセン少女と異文化交流』キャストリレーインタビュー第4回:桂木 蛍役 石原夏織さん|蛍が触れるゲーセンという“初めての世界”、その喜びを大事にした
クラスの委員長・桂木蛍にゲーセン通いを注意されたリリーたち。しかし、機転を利かせた花梨が「ゲーセンに行くのは異文化交流の一環」と言い切り、蛍にゲーセンの楽しさを体験してもらうと、最後はみんなで仲良くプリントシール撮影。新しいゲーセン仲間ができたのでした。そして、蛍を含めたクラスメイトと蓮司がリリーの家に集まり、彼女の誕生日を盛大に祝うことになり……。
TVアニメ『ゲーセン少女と異文化交流』は好評放送中です。本作をもっともっと楽しむために、アニメイトタイムズではキャスト陣によるリレーインタビューを実施中! 第4回は、蛍を演じる石原夏織さんに彼女の魅力を語っていただきました。“真面目な委員長”なだけではない、彼女のかわいらしい部分とは!?
空回りしてしまうところも大事にしました
──蛍の第一印象はいかがでしたか?
**石原夏織さん(以下、石原):クラスの委員長ということもあり、とても真面目な女の子なんだろうなという印象を受けました。ただ、まわりと噛み合わないことがあったり、間が悪かったりと、ちょっとかわいそうなところがあって(笑)。真面目で優しい子ではあるのですが、真面目なだけはないかわいらしさのある女の子だなと思いました。
──リリーに積極的に声をかけようとしますが、勇気を出して踏み出そうとしたらいなくなっていた……ということがありましたね。
石原:そうなんです。「頑張れ!」という気持ちと「このままでこの子は大丈夫かな?」という気持ちで見ていました。
──何か共感するポイントはありましたか?
石原:私も小学生ぐらいまでは、なかなかクラスに馴染めない子に積極的に声を掛けるタイプでした。今も仲の良い幼馴染が三人いるのですが、そのうちのひとりが小学2、3年生のときに転校してきた子で、私ともうひとりの友達は率先して話しかけ、みんなと仲良くなれるようにしていたんです。ただ、中学生以降はすっかり人見知りになってしまって……。今ではそこまで積極的に人に声を掛けるようなことはなくなりましたが、「その気持ち、すごくわかる!」と思いながら演じていました。
──子どもならではの積極性ですね。
石原:はい。怖いもの知らずで、とにかく早く輪に入って楽しく過ごしてもらいたいという気持ちでした。
──では、蛍を演じる上でどんなことを意識されていますか?
石原:蛍ちゃんは、「リリーさんに少しでも早くクラスに馴染んでほしい」という一心で行動している子なので、最初は素直にその気持ちを表現するようにしました。ただ、真面目すぎるところがあり、たとえばリリーちゃんに声を掛けようとしても、英語の発音が合っているかどうか細かく気にしすぎて、結局声を掛けそびれてしまうんです。一生懸命なのに、行動する前に空回りし、目的が果たせない……。それが彼女のかわいらしさにつながっていると思うので、空回りしてしまうところも大事にしました。
──真面目だからか、当初はゲームセンターに対してネガティブなイメージをもっていましたよね。
石原:そうなんです。ゲーセンを不良のたまり場のような、非常識な場所だと思い込んでいて(笑)。その蛍ちゃんがリリーちゃんたちとゲーセンに行くことになり、ゲーセンが友達との関係を培える場所であり、クイズゲームで勉強もできる場所だと知って、楽しいと感じられるようになったんです。中学生ならもっと前に経験していそうなことですが、蛍ちゃんにとっては初めての世界なので、視野が広がるような、素直な気持ちを大切にして演じました。
第7話はリリーちゃんたちとちゃんと言葉を交わした話数でもあります。今までは一方通行でスルーされることも多かったのですが、この話数では委員長としてではない、友達に見せる蛍ちゃんの素顔をお見せできればと考えていました。
──プリントシールを撮るシーンが象徴的でしたよね。
石原:わちゃわちゃしているのがかわいかったですし、アフレコ現場もわちゃわちゃしていたんです。どのタイミングでどのマイクに入ろうかと、みんなで探り合うような感じで。まさにプリントシール機のカメラの前でポーズを探るような感覚でした。四人がここまで距離を縮められたのは、このシーンが大きなきっかけだと思うので、個人的にも大好きな場面です。
──プリントシールって半ば強制的に距離が近づきますからね。
石原:そうなんです! 照れくさくて普段はなかなか近づけないけれど、筐体の中では自然とギュッとくっついてしまう。不思議な力がありますよね。
──蛍は、「間違えてもいいんだ」「怒られないんだ」といった家庭事情を想像させるセリフもありました。
石原:家族についてはアニメでは描かれていませんが、もしかしたらかなり厳しいご家庭なのかもしれないです。もちろんそれが悪いわけではありませんが、友達と過ごすことで今まで体験できなかったことを経験できて、「間違えてもいい」と思えるようになったのは、蛍ちゃんにとって大きな価値があったと思います。楽しい経験を通して何かを学べるというのは、本当に素晴らしいことだと思いますし、優しい世界だなと感じました。
──「委員長なのにこんなに楽しい思いをしていいの?」というセリフもありましたね。
石原:自分の中で「委員長はこうあるべき」というキャラクターを作っていたのかもしれません。本当は優しい子なので、気負わなくても委員長として十分だったと思います。これからは等身大のままでいてくれればそれでいいし、委員長としてもきっと大丈夫だよと、そういう気持ちで見ていました。
──後半は、すっかりゲームセンターの魅力にハマっていました。
石原:前半はゲーセンに対して偏見をもっていたのに、途中からはすごく行きたそうにしているんです。それがとてもかわいらしかったですし、演じていても愛おしかったです。














































