
【今週の『ONE PIECE』の話題は?】「空白の100年」に新事実の予感……ロックスとゴッドバレーの意外な関係性が発覚! 一方、ガーリング聖の鬼畜っぷりに読者唖然「人間じゃない」「最悪…」<1159話>
海賊王を目指し海へ出た主人公モンキー・D・ルフィとその仲間たちの活躍を描く、週刊少年ジャンプで連載中の漫画『ONE PIECE』(原作:尾田栄一郎氏)。
未知の島の心躍る冒険や強敵との痛快なバトルを通して仲間たちと絆を深め強く成長していく様は、まさにジャンプの三大原則「友情・努力・勝利」のど真ん中。その一方で、消された歴史や差別・奴隷制度などをめぐる世界の闇をも緻密な伏線と壮大な世界観で描き出す本作は、最終章へ突入した連載28年目の現在も怒涛の展開で読者の心を掴んで離しません。
9月8日(月)発売の週刊少年ジャンプに掲載された『ONE PIECE』第1159話“運命の島”では、まもなく勃発するゴッドバレー事件を前に、ロックスの生い立ちをめぐる衝撃の事実が判明。ガーリング聖の天竜人らしさ極まる言動にも注目が集まりました。本記事では、SNSでの反響とともに、最新話のポイントを振り返っていきます。
※本記事には『ONE PIECE』最新話(第1159話)のネタバレを含みます。コミックス派やアニメ派の方等、ジャンプ未読の方はご注意ください。
ロックスの“隠し名”が判明! 「空白の100年」の新たな手がかりか
元九蛇海賊団船長・のシャクヤク(シャッキー)がアイドル的人気を誇っていたこと、引退後に海賊島・ハチノスで「シャッキー'SぼったくりBAR」を開いた彼女が島の“宝”となっていったことが明かされたこれまでのストーリー。
そんな展開から、ゴッドバレーで行われた先住民一掃大会の景品である“海賊島の宝”とはシャクヤク(シャッキー)なのではないか? という考察が有力になっていました。
そして今回、多くの読者の予想どおり、シャクヤク(シャッキー)が景品としてゴッドバレーに攫われていたことが明らかとなります。
ロジャーを筆頭に、伝説の大物海賊たちがシャクヤク(シャッキー)を救うためゴッドバレーに乗り出すなか、ロックスの真意は別のところにあったのです。
なんと、ロックスの故郷はゴッドバレー。さらに驚くことに彼の本名はデービー・D・ジーベック。ロックスは伝説の海賊、デービー・D・ジョーンズを先祖に持つ一族だと判明しました。
ロックスいわく、デービーの名もまた、世界政府が抹消しようとしたもののひとつ。それでも世界政府の目を掻い潜りながら、デービー一族は細々と存続してきたのだといいます。
それが800年の時を経て世界政府に見つかったため、ゴッドバレーにいるロックスの妻子にも危機が及ぶことに。前話でガーリングが「とんでもないものを発見しました」と言っていたのはデービー一族のことだったようですね。
彼はかつての憧れ・シャクヤク(シャッキー)のためではなく、己の妻子と故郷、一族の血を守るため動き出したのです。
とはいえ、ロックスは以前イム様の元へ赴き「デービー・ジョーンズの崇拝者」だと名乗るというかなり挑発的な行動に出ています。なにか考えがあってのことなのかもしれませんが、世界政府相手にそんなことをすれば今回のような事態が起きるのも仕方なかったのではないか……と筆者は考えてしまったりします。
また、本作におけるデービーといえば「デービーバックファイト」ですよね。
麦わらの一味が「デービーバックファイト」に参加した際には、ロビンがデービー・ジョーンズについて「悪魔に呪われて深い海底に今も生きているという昔の海賊」「海底に沈んだ船や財宝は全て甲板長だった彼のロッカーにしまわれてしまう」という伝説があると語っていました。
デービー・ジョーンズについてはコミックス38巻のSBS(質問コーナー)にも記載があり、“てきとう”ながらその姿も描かれています。
ロックスやティーチの祖先にあたるデービー・ジョーンズ。彼もまた「空白の100年」のカギを握る人物となる予感です。
いまのデービー一族は“闇の世界”にハバを利かせているとのことですが、この“闇の世界”がなにを指すのかも気になるところです。“裏世界”的な抽象表現なのか、この世界に実際に存在するものなのか。デービー・ジョーンズの「悪魔に呪われて深い海底に今も生きている」という伝説にも通じる部分がありそう。デービー一族の生き残りであるティーチの“ヤミヤミ”とも関連があるのでしょうか。
鬼畜すぎる……ガーリング聖の言動にSNSには怒りの声も
ハチノスからゴッドバレーへ攫われてしまったシャクヤク(シャッキー)。なんと、その理由はガーリング聖が自分にふさわしい妻として彼女を“発注”したからだったのです。これから始まる先住民一掃大会に勝てば、ガーリング聖がシャクヤク(シャッキー)を貰える手筈になっているのだそう。
妻を“発注”するなどという天竜人らしさ極まる物言いはさることながら、彼は自分の子供たち(シャンクスとシャムロック)を生んだ赤髪の女性を躊躇なく刺殺するのだから衝撃的。
さらに恐ろしいのは、ガーリング聖がこの女性に対し終始笑顔で穏やかに接しているところだと筆者は感じました。ガーリング聖はシャンクスとシャムロックをみて「双子か…かわいいな…」と感想を述べていますし、女性も「帰って来てくれると信じてたわ」「どうか私と一緒にこの島で…」とすっかりガーリング聖に好意と信頼を寄せているようなのです。
ほかの天竜人のように、嫌がる女性を無理矢理妻にしたというわけでもなく、あからさまに彼女を蔑む発言をするわけでもない。にも関わらず、子どもを生ませて要らなくなったら殺すのが当たり前かのようなふるまいが恐ろしすぎる……。
一連の流れに、SNSでも「人間じゃない」「クズの極み」「これ以上ないくらい最悪だな」「なんかもう読むのがつらい」など、怒りや悲しみの滲む感想が多くポストされています。
シャンクスに兄・シャムロックがいることやガーリング聖と血縁があるとわかった際も衝撃でしたが、こんなにも悲しい母との別れがあったとは予想外でした。
また、ロックスがゴッドバレー出身であることを考えると、この赤髪の女性もロックスと血縁関係があったり、デービー一族の血を引いているという可能性も考えられそうです。
若かりしドラゴンも登場。ルフィ似な一面も
今回、渦中のゴッドバレーには、海軍時代のドラゴンの姿も登場しました。
ドラゴンといえばルフィの父ですが、現在ふたりのビジュアルはどちらかといえば正反対ですよね。しかし、海軍時代のドラゴンの顔立ちはギア4のルフィに似ていたように思います。
また、海軍に所属してはいたものの、彼は当時からひたすら政府の命令に従い無抵抗の市民にも武器を向ける軍の体制に疑問を感じていた様子。
みんなが黙って従う状況でも、おかしいと思ったらその気持ちを素直に表現するのは、いまのルフィに通じるところがあります。「でもよ……」と上官にタメ口が出てしまうところを見ても、ルフィってじつは結構ドラゴン似なのかも。
これまではあまり親子感を感じなかったドラゴンとルフィですが、似た者親子な一面を知れる貴重なシーンでした。
また、このときドラゴンは息も絶え絶えな血まみれの女性から「私の子供達を…島から逃して…」と懇願されています。小さなコマなので確定とは言い切れませんが、この女性はシャンクスとシャムロックの母である可能性が高いでしょう。
『ONE PIECE FILM RED』公開時に配布された『ONE PIECE』40億巻では、シャンクスはゴッドバレー事件の際にロジャーが奪った財宝に紛れ込んでいたと明かされています。
もしかすると、赤ん坊の救出を頼まれたドラゴンが宝箱に入れた双子の赤ん坊をロジャーの船に隠したというのが真相かもしれませんね。双子をそれぞれ別の場所に隠し、運よくロジャーの船で逃げ切ったのがシャンクスという線もありそうです。
少しずつ明らかになっていく過去のできごとと繋がっていく歴史のピース。ゴッドバレー事件のその後にある“現代”を知っていてもなお、この先どうなってしまうのかとワクワクせずにはいられません。
[文/まりも]










































