
『東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』連載インタビュー第12回:中尾役・津田健次郎さん 後編|信念が伴っていなければ、“本物”にはなれない。またひとつ悩みを深めた中尾が遂げる変化
2025年10月4日(土)より放送中の『東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』。
「仮面ライダーになりたかったから」 40歳になっても本気で「仮面ライダー」になろうとしていた男・東島丹三郎。その夢を諦めかけた時、世間を騒がす「偽ショッカー」強盗事件に巻き込まれてしまい……。『エアマスター』『ハチワンダイバー』の柴田ヨクサル先生の漫画を原作とする「仮面ライダー」を愛しすぎるオトナたちによる“本気の仮面ライダーごっこ”がここに開幕します!
アニメイトタイムズでは、各話放送後にキャスト陣へのインタビューをお届け! 第12回は、中尾を演じる津田健次郎さんに物語を振り返っていただきました。
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前回はこちら
東島丹三郎たちに感じたヒーロー作品の根源
ーー津田さんから見た、東島丹三郎たちの印象をお聞かせください。
中尾役・津田健次郎さん(以下、津田):全員が“自分”を持て余しているというか、思いの強さは疑いようもないですが、もはや振り回されている人が多いなと(笑)。「どう現実を生きればいいのか分からない」という葛藤を抱えた、とにかくテンションの高い人たちではありますよね。
津田:本人たちは必死だからこそ、引いた目で見た時にコミカルな印象になる。そういう意味で、コメディの基本的な構図もしっかり描かれている気がします。
ーーそういう人たちの純粋なエネルギーって途轍もないものがありますよね。
津田:その純度の高さは作品の魅力の一つです。一方で現実のひとたちでも抱えるヒーローや変身に対する願望とか。そういったヒーローの根源的な部分も感じます。自分自身が「理想の人生を送れていない」「上手く生きられていない」という思いからくる願望を代弁してくれるのが“ヒーロー”なのではないでしょうか。「自分の人生は順風満々だ」と言い切れる人って、そんなにいないと思うので。
逆にショッカー側は自由に生きている、みたいな見方もできますよね。それに対して、ヒーローが挑んでいく訳ですけど、現段階では圧倒的に相手の方が強い。ただ、想いが現実をねじ伏せていくような、そういった展開には大きなカタルシスを感じられると思います。
ーーまさに丹三郎を演じる小西さんのお芝居からもそういった想いの強さを感じますよね。
津田:文字通り、真っ直ぐに演じられているなと。ある種のマッチョな感じと言いますか(笑)。小西さんに限らず、意外とベテランの域に入っている人たちが多い現場ですから、そういった人生の苦みも知っている方々が演じるという部分に意味がある気はしますね。

















































