
TVアニメ『SI-VIS: The Sound of Heroes』古屋亜南さん×島﨑信長さん 1クール目振り返りインタビュー|反発から親友へ――キョウヤとソウジ、1クール目の歩みを振り返る
学びが多かったアフレコ現場、古屋さんの両サイドをがっちりホールド
──考えてみれば、古屋さんにとっては、先輩だらけの現場だったわけですよね。
古屋:本当にその通りで、皆さんの背中を見て学ぶことが多くて毎話課題が尽きなかったです。信長さんにはいつもアドバイスをいただいているんですけど、本当に気付きばかりだし、この作品に参加していなかったら、声優としてどうなっていたんだろうと思うくらい、自分ひとりでは見つけられなかったものが見つかってきているんです。
それに僕は現場に出始めたのがコロナ禍だったこともあって、メインで携わっていても全員で録れた経験がなかったんです。その意味で味わったことがない雰囲気と知見が得られて、すごくありがたいです。
──島﨑さんだけでなく、JUNE役の斉藤壮馬さんも言語化が上手い方ですからね。
古屋:お二人とも、別の視点から教えてくださるんですよ。もうサイドをしっかりホールドされています(笑)。
島﨑:あははは(笑)。
古屋:信長さんはリアルタイムで思ったことを言ってくださって、心情やシーンの風景を言語化して伝えてくれるんですよね。ト書きを見て、シチュエーションと心情は頭に入っているんですけど、主観で見ていると、それがセリフに乗せ切れていなかったりするんです。それを第三者が見てたとき、どう感じるのかを隣ですぐに言っていただけるので、それを意識して、すぐに本番に活かせるような感じでした。
壮馬さんは、休憩時間とかに、こういうアプローチもあるから、こうしてみるとうまくいくかもしれないよって、さらっと伝えてくださって、本当にJUNEみたいなんです。第9話でJUNEが闇落ちしかけたんですけど、そこもJUNEから見た視点とか、壮馬さんから見たキョウヤの視点を具体的に、こういう気持ちなのではないかとか教えてくださって。そこから、JUNEのこの気持ちをわかった上でキョウヤはどう思うのか、みたいなところまで考えながらやってみると良いよとアドバイスをしてくださったり、その日は後ろがあったのに最後まで残ってくれて、最後に「良かったよ」と言ってくれたり……。本当に2人とも、いろんな角度から、いろんな教え方をしてくれるので、毎回学びになるし、単純に嬉しいです。
──古屋さんは、そうしてあげたくなるような愛嬌とかわいさがあるし、学ぶ姿勢があるからこそ、教えてくれるんでしょうね。
古屋:そうなんですかね? それは自分ではわからないところですけど(笑)。
島﨑:素直に聞いてくれますからね。言われてイヤそうにされるのであれば言わないほうがいいし、アドバイスを聞きすぎて、あまりにも自分の型が崩れちゃうのだったら言わないほうがいい。これは役どころにもよりますよね。でも僕としては、合宿回あたりで、一度口を出そうと決めていたので、口を出したのなら、責任は持たないとな、と思っていました。
古屋:それが物語ともうまくマッチしていたんですよね。
島﨑:別に物語に合わせたわけではないけどね(笑)。
──では、ここからはキョウヤとソウジ以外で、前半戦で印象的なシーンを振り返っていただければと思います。
古屋:1クールの終わりあたりから、物語の盛り上がりがすごくわかりやすく表現されていたと思います。特に第8〜9話あたりですかね。クリオス(CV.潘めぐみ)とリュコス(CV.内田真礼)という《XENOS》側のキャラクターたちが出てきて、謎も深まり考察の余地も増えてきたと思うんです。そんなときに《XENOS》側から発せられた生存競争という言葉は重要で、地球に未知の生命体が侵略してきて、それが知的生命体で人間と似ている部分がある?みたいな。ここからは戦争モノになるの?といった様相を呈してきたんですよね。
その第8〜9話は学園祭なんですけど、そこで今まであまりわからなかったJUNEのバックボーンも見えてきて、《XENOS》との戦いでは、バックでセイレーンががなって歌っている「ロマンティスト・キラー」というSI-VISの曲が流れている。この曲は、映像を元に作られた楽曲らしいんですけど、それが流れに合っていて、すごく良いんです! 闇落ちしかけるJUNEの壮馬さんのお芝居も素晴らしくて、早く完成映像を観たい!と思うエピソードでした。
もちろん、壮馬さんが「良かったよ」と言ってくれた回だったから早く観たかったというのもあるんですけど(笑)、実際にオンエアで見たら釘付けになってしまいました。ソウジが頭を下げて、他人を頼るシーンも良かったし、キョウヤが、「じゃあ、始めよう! 熱い時間! 学園祭、クライマックス!」と言ってから曲が始まる感じなど、色んな要素が詰まっている面白い話数が第9話だと思います。凪の歌も、ここが初出だった気がするので。
島﨑:僕は流れで観てしまうんですけど、シーンで言うのならピンポイントになりますが、第3話で流れた「幻想曲(アラベスク)を君に」が好きなんです。めっちゃセイレーンっぽいなと勝手に思っていて、キョウヤも活躍するところなので、そこが好きです。
流れで言うと、僕は、μ(CV.鬼頭明里)が一番面白いと思っているんですよね。μの変化や成長が良いんです。ソウジも稀有な人だけど。μって記号だけ見たらゴテゴテじゃないですか(笑)。みんなが好きそうな要素を全部持っているけど、それなのにとても人間的なんですよね。こういう属性を持っているキャラを、こう表現させるんだ!みたいなところが、一個一個面白いんです。学園祭ではμも成長するじゃないですか。実は「SI-VIS」最年少なところにプライド持ってたりとか、いろんなところが面白くて、バラエティに富んでいるなと思いました。グラデーションのある内面を描いてくれているという点でμに着目して、物語を振り返るのも面白いと思っています。
──裏表があるところが最高ですよね。
島﨑:そこも妙にリアリティがあるんですよ。裏表過ぎてないというか、お約束過ぎないというか。テンプレで動いていない感じも良いんです。
古屋:ソウジとμは、特に人間味があって良いですよね。
島﨑:掛け合いもしていても面白くて、キョウヤとソウジってガチだけど、ソウジとμは、ちょっとコントも入っているんですよ。
──μが出てくると、シリアスなシーンでもちょっと和みますし。
島﨑:それも意図してやっているところもあるんですよね。μは聖那さんみたいになりそうと言っているのがWEB予告であったんですけど、本当にとんでもない女傑になりそうですよね。素敵な面も含めて、今後の成長が一番楽しみです。(※【WEB予告】7th Live「不合理な邂逅」)
──では最後に、後半の見どころを教えてください。
島﨑:ここからは《XENOS》がどんどん出てきます。より《XENOS》に踏み込んでいく感じになるんですよね。クリオスでわかっていると思いますが、《XENOS》にも《XENOS》側の事情があって、それだけでなく、いろんな思惑や策謀も当然あるので、我らが「SI-VIS」がそれにどう相対していくのか、楽しみにしていただければと思います。また、謎の部分も回収されていくと思うので期待していてください。
古屋:《XENOS》側に注目していただきたいのは同じですが、別の視点から言うと、キョウヤが面白いです(笑)。これまで凪、凪!って言っていたところで、第14話でなぜ落ち込んでいたかと言うと、セイレーンが自分のせいで大変なことになってしまったからで、今度はセイレーン、セイレーン!ってなっているんですよ。それがこの先どうなるのか、意識して観ていただければと思います。僕もどう着地するかわからないし、脚本の丸戸さんに聞いてもはぐらかされてしまったので、一喜一憂したり、悩んだり、鼻の下を伸ばしたりするキョウヤに注目してください(笑)。あとは、1クール目は群像劇チックで、日常も描かれていましたけど、後半は結構ドンチャンしているので、さらに楽しく観られると思います!
[文・塚越淳一]
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