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『ガンダム 閃光のハサウェイ』第2章 小野賢章×上田麗奈インタビュー

『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』ハサウェイ役・小野賢章さん×ギギ役・上田麗奈さんインタビュー|ケリアとの関係から見えるハサウェイの大人になりきれなさ……そして、上田さんが考えるギギがハサウェイを求めてしまう理由

 

ギギにとってのハサウェイは自分らしく生きるために今一番必要な存在

──第2章のギギに関しては演じていてどんなところが印象に残りましたか?

上田:小野さんがおっしゃった私たちは5年ぶりの収録だとしても、キャラクターたちは昨日の今日で動いているという部分については、その情報を持った上で収録に挑まなければならなかったので私も凄く大変でした。順番的に他のみなさんの声が入っていない状態での収録をひとりでやらせていただいていたので、そこがまた難しかったなと。

ハサウェイだったり、ケネスだったり、みなさんのお芝居のちょっとしたニュアンスや機微を拾い上げて、それから台詞の中にニュアンスを出していくのが第1章のギギのアフレコ収録のスタンスでした。なので、台本チェックをしただけでは感じきれなかった機微や心情が拾えないのは、ギギとしてこの物語を生きるには困難な状況のように感じていました。

その難しさと闘いつつ収録を進める中で、今回は村瀬監督がひとつひとつの台詞に細かくディレクションをしてくださったんです。そのため、ひとつの台詞に対して何テイクもパターンを重ねて収録をしていた印象があります。

そうやって何パターンか録り終わった後に、どれも良いんだけど、もう一声となる時があったんです。そうなると「上田さんの自由にやってください」という指示が飛んでくるのですが、私の思うままにやってみたら「今のがギギだね」と纏まることもありました。

キャラクターの解釈に色々な可能性があるなんて、これは『閃光のハサウェイ キルケーの魔女』の現場ならではだったかもしれないなって思います。監督の意志だけでなく、役者側の感覚も大切にしてくれる現場だったなと思いつつ、今回は難しかったですね。

──メイス・フラゥワーとやり合うシーンがコミカルな雰囲気だったと思います。収録の裏側をお教えいただけますか?

上田:ケネスとメイスの恋愛模様にギギも介入する三角関係という印象はなかったです。軍人としてのケネスを見にきたのに、男の人を食うメイスのような女の人がいると、自分の目的の妨げになる。それが許せないという気持ちがギギにはあるのかなって思っていました。

だからこの人にいなくなってほしいという考えのもとで会話をしていたので、このシーンではギギの見透かす力や誰かを掌の上で転がす力を見せられたのかなと。メイスはギギより年上の女性ですし、簡単に激昂するような方ではないと思うのですが、余裕を持った上でそんな相手を怒らせるなんて、ギギの凄く怖いところが見えたような感じもありました。

一番パターンを収録したのがメイスに対して耳打ちするところだったのですが、台詞をしっかり聞かせるのか、それとも聞かせないように工夫するのか、そのどちらにするか判断するために、色々なパターンを録りました。どのテイクが使われているのか、現段階では私自身も把握できていないのですが、この作品の現場のユーモア、遊び心のようなところを感じて楽しかったことを覚えています。

このシーンの前後でようやく元気なギギが戻って来たかのような印象を受けたのですが、それまではふさぎ込んでいるように思っていました。元気がない印象だったギギが心を決めてケネスの元に戻ってきたという、とても元気な姿が見られるシーンでもあったので、演じていても見ていても楽しかったんです。

──ケネスと接する時よりハサウェイと接する時の方が、なんとなくですがギギの感情がこもっているような印象があります。上田さんから見たこのふたりの印象についても聞かせてください。

上田:ケネスは大人として社会の中で生きている人なので、ギギからするとつれない部分があるのですが、それがつまらなさになっていることも多いのかなと。けれど、そんな一面を持ちながらも青春の香りを感じさせるようなギラギラした一面も持っているので、どちらも知った上で軍人であるケネスに魅力を感じているのもきっと本当なんだと思います。

だから話していて安定感や楽しさはあるのですが、それはギギの今までのスタイルでも太刀打ちしやすいところからくるものなのかなと思いつつ。ギギはケネスに対してクールな気持ちも持っているので、もしかしたら同族嫌悪もあるかもしれないなと考えながら演じていました。

ハサウェイはギギにとって、常に自分の血を滾らせてくれる……心躍らせてくれるような相手なのかもしれないと思っています。ケネスを見たからこそ膨らんだところもありそうですが、ハサウェイはより青春を感じさせてくれる。だから、ギギにとって自分が青春を感じるために必要な相手なのかもしれないのだけれど、それが恋愛感情なのかはわからない。

もしかしたら恋だったり、愛だったりとは違うものかもしれないけれど、ギギが自分らしく生きるために今一番必要な存在というものがあって、それでハサウェイを求めてしまうのかもしれないなって思っています。

ハサウェイと話していると嬉しい気持ちになっていることが多いんです。言ったことに対して大人なスカし方で対応するのではなく、ひとつひとつに真正面から向き合ってくれる。だから「私はここにいる」っていう感覚を得られているのですが、それは小野さんと諏訪部さんのお芝居によるところも大きいんです。あくまで個人的な解釈なのであっているかどうか分からないのですが、私の中では、ふたりに対してそういった違いがありますね。

──小野さんは今のお話を伺ってみてギギについていかがでしょうか。今回はほとんど一緒に行動はしていないとは思いますが……。

小野:上田さんの収録が終わった後、仮で音声が入っている段階のものを見た時の印象になるのですが、第2章でのギギは自分が一度きりの人生で何をしたいのかを見つめ直しているような印象がありました。これまでは他人を何でも見透かしているような不思議な女性でしたが、そんな彼女が自分を客観視して向き合っている時間が多かったと思います。

その本当に一部にハサウェイがいて、ケネスがいる。ふたりのどちらと行動したいかをおそらくギギ自身もまだ決めかねているところがあるんです。視聴者側としては第1章から5年が経過しているので、理解が深まっているかと思います。とはいえ、ギギからすると昨日の今日の出来事。そんな相手のどちらに自分の人生を委ねるのか、そんなこと一日、二日で決められることじゃありません。

それを第2章でのギギは、自分の今までの生活や経験も踏まえて、ここから先はどんな生き方をしたいのか、自分の心と会話するようなイメージで決めていきます。上田さんご自身も今回はすごく難しかったとおっしゃっていましたが、ギギは彼女自身がどうしたいのかがわからない状態から始まっていくので、そこが演じる時に難しかったんじゃないかなと想像していました。

──最後に、おふたりの演じられているキャラクターの見どころについてお教えいただけますでしょうか?

小野:第1章はまだ物語の序章であるという感覚が強かったのですが、この第2章はマフティーという組織にハサウェイが合流してからの物語が描かれるので、彼とその所属する組織の動きが物語の核になっていくかと思います。

元々ハサウェイには、マフティー・ナビーユ・エリンという偽名を名乗ってでもやりたいことがありました。けれど第1章では、ギギと出会ったことでそれを阻まれ予定が狂ってしまった。第2章では、いよいよ本格的にマフティーとして行動するハサウェイが見られます。

ギギとは第1章の終盤で別れましたが、ハサウェイは会ってしまうと後ろ髪を引かれるからと会わずに仲間たちと合流しました。やっぱり、対面で会って話をするとそれがその人のリアルだと思うんです。だけど、会えない時にその人のことを考えると、自分の理想にどんどん近づけていってしまう。自分の中でこうあってほしいっていう、その人への想いみたいなものがどんどん膨らんでいくと思うんです。

ハサウェイとギギはすぐに連絡を取り合えるような関係ではないので、今度はいつ会えるかわからない。もしかしたら二度と会えないかもしれないという状況で、ハサウェイ自身もギギの存在が自分の中でどんどん大きくなっていることは自覚しています。

そんな状況の中で、自分の立ち位置や遂行しなければならない目的……ギギと出会うより前から一緒に行動してきた仲間たちがいて、彼らを裏切ることはできない。そういう苦悩が、今回もハサウェイを苦しめるポイントのひとつになっていると思います。

──上田さんはいかがでしょうか?

上田:ギギがついている勢力が勝つ、得をする……そんな勝利の女神のような存在になっています。だから、彼女がハサウェイにつくのかケネスにつくのか、それがこのふたりの男性の対決という部分を大きく動かしていくのかなと。

ただ、自分がそんな存在として祭り上げられている自覚はギギ自身にはないと思うので、望んでそうなっていく訳ではありません。ギギが動かしているようでいて、大人たちに動かされている。大人たちが子供を動かしているような印象も受けると思います。

第2章ではケネスのもとに残っているところから物語が始まるのですが、先ほど小野さんがおっしゃられたように、ハサウェイと離れている間に気持ちが膨らんでいくようなことが、ギギにもあるんじゃないかと声が入った映像を見て改めて思いました。だから、そんなギギの変化や心の動きに注目していただければ嬉しいです。

──ありがとうございました。

 

作品情報

機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女

あらすじ

U.C.0105、シャアの反乱から12年——。圧政を強いる地球連邦政府に対し政府高官の暗殺という方法で抵抗を開始した「マフティー」。そのリーダーの正体は、一年戦争をアムロ・レイと共に戦ったブライトの息子、ハサウェイ・ノアであった。不思議な力を示す少女ギギ・アンダルシアにかつてのトラウマを思い出すハサウェイ。彼女の言葉に翻弄されながらもマフティーとしての目的、アデレード会議襲撃の準備を進めるが……。連邦軍のケネス・スレッグは自ら立案したアデレード会議の支掩作戦とマフティー殲滅の準備する中、刑事警察機構のハンドリー・ヨクサンから密約を持ちかけられる。そして、ハサウェイ、ケネス、それぞれが目的のために動く一方で、ギギもまた自分の役割のためにホンコンへと旅立つ。

キャスト

ハサウェイ・ノア:小野賢章
ギギ・アンダルシア:上田麗奈
ケネス・スレッグ:諏訪部順一
レーン・エイム:斉藤壮馬
ガウマン・ノビル:津田健次郎
イラム・マサム:武内駿輔
ケリア・デース:早見沙織
ブリンクス・ウェッジ:白熊寛嗣
ジュリア・スガ:永瀬アンナ
ハーラ・モーリー:山崎真花
ベッチー:佐藤日向
ロッド・ハイン:喜屋武和輝
ローウェスト・ハインリッヒ:山下タイキ
チャチャイ・コールマン:高橋伸也
ヨーゼフ・セディ:観世智顕
リドリック:内田修一
ビランテス・スエッケン:猪股速十
ドラブ・リッド:木村太飛
ブライト・ノア:成田剣
ミライ・ノア:新井里美

(C)創通・サンライズ

 

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