
「メリルがロベルトからいろいろなものを得たように、私にもなにかできたらって」―― 冬アニメ『TRIGUN STARGAZE』メリル役 あんどうさくらさん×ミリィ役 綾森千夏さんインタビュー|本作を通して築いていった先輩・後輩の関係性
役を越えて、先輩と後輩の関係性に
──お互いのお芝居に対する印象も伺えますか?
あんどう:やっぱり頼もしいですよね。メリルは真面目で、視野が狭くなりがちなところがあるので、悶々と考え込んでしまう場面もあるんですけども、そういう時にミリィが「あれ、美味しかったですよ」とか、関係ないようなことを言ってくれたりして、シリアスになりすぎない空気にしてくれる。それがすごく救いになりました。女子2人で喋っていると、どんどん会話が盛り上がっていって、相乗効果が生まれるというか。(綾森さんを見て)相性のいい2人だな、と感じています。
綾森:(嬉しそうに)はい。最終オーディションでは実際にスタジオでふたりの掛け合いをしたんです。こういう掛け合い形式のオーディションは初めてだったので、「実際に現場に出ている方と掛け合える、嬉しいなあ!」みたいな気持ちで挑んだら、もうめちゃくちゃ楽しくて。実際のアフレコ中もそうなのですが、私がなにを言ってもさくらさんが全部拾ってくださるので。どんな球を投げても受け止めてくださる安心感、信頼感がありました。ちゃんと手綱を持って導いてくれている、という感覚があって、めちゃくちゃありがたかったです。
あんどう:でもね、(綾森さんが)良い球を投げてくるからこそっていうか。とにかく楽しかったです。
──掛け合いの中で、ご相談されたことなどはあったのでしょうか。
綾森:収録終わりは毎回さくらさんをご飯に誘っていました。(笑)
あんどう:もう毎回行ってましたね(笑)。それも1時間や2時間じゃないんですよ。昼過ぎに収録が終わってから、夕方、下手したら19時から20時くらいまで。何時間も喋り続けていました(笑)。相談というより(綾森さんが)初めてのメインレギュラーだったので、なにか手助けできればと思って。なにかひとつでも引っかかればいいなと思って、自分の経験談を交えてお話をさせてもらったんです。余計なことばかりだったかもしれないけども(笑)。
綾森:いやいや、本当に頼りにしていました!
あんどう:そうやって私に頼ってくれるので嬉しくなってしまって。すごく良好な関係を築けたと思います。
──あんどうさん自身もメリル同様に先輩として支えられていたんですね。
あんどう:私自身『STAMPEDE』の時はアニメのメインレギュラーが初めてで、知らないことだらけで、ドキドキしながら一歩ずつ学んでいったので……それこそロベルトからいろいろなものを得たように、私にもなにかできたらって。そういう意味でも、シンクロ率はすごく高かったと思います。
──現場の雰囲気はいかがでしたか?
あんどう:『STAMPEDE』の時はコロナ禍だったので少人数での収録だったんです。だから、今作で大勢の収録できたことがまず喜びで。作品を作るうえでの一体感を強く感じました。すごく良い雰囲気でした。
──先日、ヴァッシュ・ザ・スタンピード役の松岡禎丞さんと、ニコラス・D・ウルフウッド役の細谷佳正さんに取材した時に、細谷さんが「松岡さんは背中で見せるタイプの座長だ」といったことをおっしゃっていました。お二人はどう感じられましたか?
あんどう:普段のコミュニケーションというよりは、お芝居の中で関係性を築いていくタイプだなとは感じていて。普段はシャイな一面もある方だと思うんですが、芝居の中では雄弁で柔軟で、とても頼もしい役者さんだなと感じています。
綾森:収録の場以外では、どちらかというとご自身から積極的に話しかけるタイプではないのかな、という印象を勝手ながら抱いていたのですが、掛け合いでは懐が深くて、受容してくださる方なんだなって。こちらの意図も汲み取ってくださるし、言葉以外でも考えが伝わってくるんです。すごく安心してアフレコに臨めました。私はけっこう喋りかけてしまう方なんですが(笑)、そのときも優しく受け止めてくださって。とても心強かったです。本当に頼れる座長でした。
「彼が孤独じゃなくて、ほんとうによかった」
──では物語についてもおうかがいさせてください。仲間がようやくそろいました。ここまでの感想を伺えますか?
あんどう:1、2話の展開が本当にすごくて。メリルからしたらヴァッシュは行方知れずというか、生死も分からない状況。そういったところから再会できて、対面した時に伝えたかったことをちゃんと伝えられて。メリルに「えらいね、ずっと会いたかったよね」って伝えたくなるような気持ちでした。そして、そこからヴァッシュのまわりに人が少しずつ集まっていく姿を見て「ああ、よかった」と感じて。「誰も傷つけたくない」と言っているひとがね、えらいことをしてしまったので(苦笑)。彼が孤独じゃなくて、ほんとうによかったです。
綾森:私は初めてのレギュラー作品だったので、当時は自分のことでいっぱいいっぱいになっていたところもあったのですが……。もう「これ以上はやめてあげて……!」と思うくらい、観ていて胸が痛くなるシーンもありました。でも今回は前作に比べてコミカルなシーンが増えた印象も受けました。私自身、先ほども言いましたが、私はコミカル担当だと思っていて(笑)。コミカルがよりコミカルであることで、シリアスが映えるとも感じていました。シリアスなところでは、重いお芝居のなかでぐっとくる瞬間がたくさんあって。そういった緩急の中で、どっちも生きるようにしたいなと思っていました。
──これから先いろいろなことが起きそうですが、このあとの見どころも伺いたいです。
あんどう:見どころが多すぎて難しいですね(笑)。でも、やっぱり自分としてオススメしたいのが最終話です。最後のカットが本当に好きで、台本を家で読んで泣いちゃうくらい。詳しくは言えないのですが「早く見てほしいな」って思っています。でも「見たら終わっちゃうから寂しい」という、複雑な気持ちもあります。それから今回、新キャラクターの存在感もすごいです。皆さんそれぞれの場面で、刺さるものがあるんじゃないかなと思います。新しいキャラクターも楽しみにしていていただきたいです。
──あんどうさんが特に印象的なキャラクターというと?
あんどう:やっぱり(レオノフ・ザ・)パペットマスターです。チョーさんが本当にすごくて、「なんでそんな表現ができるんだろう!」と思うようなボキャブラリーやスキルの幅に圧倒されました。パペットマスターはみんなの推しだなと(笑)。
──綾森さんは、これからの見どころについてはいかがでしょう?
綾森:佐藤(雅子)監督が「ぜひ原作を手に、両方の物語を楽しんでいただければと思います」とコメントされていましたよね。私も原作を読んだ時にすごく好きなセリフがあって。まったくその通りというわけではないんですけども、「これはきっとあのセリフを指しているんだろうな」と感じる部分がありました。原作を知っている方は「うわ、ここだ!」と気づくところが、終盤まで散りばめられていると思います。ぜひ楽しみにしていただきたいです。
[文・逆井マリ]
作品情報
あらすじ
一方、辺境の町でエリクスと名を変え密やかに暮らしていたヴァッシュだったが、そこへ三番艦“ホーム”のSOSを告げる少女・ジェシカが現れる。大切な人々を守るため、因縁を断つことを決意するヴァッシュ――
それぞれの運命が噛み合い再び物語が動き出した時、宇宙の彼方から通信が降り注ぐ。「我々は地球からの移民船団。希望者は、我々と共に新天地へ向かうことができる――。」巻き起こる歓喜と興奮。しかしそれをあざ笑うように、蘇った片翼の天使が絶望と恐怖をもたらす。狂乱のるつぼとなった惑星で、運命は遂に決着する。
キャスト
(C) 2026 内藤泰弘・少年画報社/「TRIGUN STARGAZE」製作委員会

















































