
『花緑青が明ける日に』ワールドプレミア上映が行われた第76回ベルリン国際映画祭の公式レポートが到着! 萩原利久さん、入野自由さん、四宮義俊監督が登壇
2026年3月6日(金)より全国公開となる映画『花緑青が明ける日に』。
本作が【コンペティション部門】に正式出品された第76回ベルリン国際映画祭の公式レポートが到着!
現地時間 2月18日(火)夜に行われたワールドプレミア上映や、同日のフォトコール、記者会見、レッドカーペットに主演の萩原利久さん、入野自由さん、四宮義俊監督が出席しました。
<以下、公式発表の内容を引用して掲載しています>
第76回ベルリン国際映画祭 公式レポート
カンヌ国際映画祭、ヴェネツィア国際映画祭と並び、世界三大映画祭のひとつとして知られる第 76 回ベルリン国際映画祭が、現地時間 2 月 12 日(水)~2 月 22 日(日)で開催中。日本での公開を 3 月 6 日に控える『花緑青が明ける日に』は最高賞である金熊賞を競う【コンペティション部門】に正式出品されている。
日本画家・四宮義俊の長編デビュー作にあたる本作だが、ベルリン国際映画祭コンペ部門に長編デビュー作が選出されるのは日本アニメ映画初の快挙となる。現地時間 2 月 18 日(火)夜に行われたワールドプレミア上映や同日のフォトコール、記者会見、レッドカーペットに主演の萩原利久、入野自由、四宮義俊監督が出席。囲み取材にも応じた。その様子をレポートする。
18 日 16 時頃に Grand Hyatt Berlin で行われたフォトコールおよび記者会見に萩原、入野、四宮監督が出席。世界各国の報道陣を前に四宮監督は「今のように新しい技術が発展する時、人間の手仕事、人間のテクニカルな技術が輝く瞬間が必ずあると思っている。本作はそういったこともテーマのひとつに据えている。」と語りかけた。
また、本作の重要な要素である“失われた居場所”について「これまではコミュニティは煩わしいものだと思っていたが、子育てをする際にコミュニティを守る側として参加し、子供の顔を見るうちにいつの間にか意識が変わっていった。自身が育った場所や今住んでいる場所でも感じるが、巨大なグローバリズムやエネルギー産業の流れの中で、土地に根差した人の気持ちはどうなっていくんだろう、という心配がある。風景を通して物語を提示することで表現したかった」と自身の実体験による意識の変化がきっかけのひとつと明かしました。
声優初挑戦となる萩原は「アフレコを通して、普段の俳優業では如何に表情や身体を使って表現していたかを感じました。」とし、主人公・敬太郎の演技について「思春期という考え方も含めて色々な面で人間として成長していく段階にいる役なので、声色や色など細かなニュアンスについて四宮監督とたくさん相談し、試行錯誤しながら作り上げていきました。もしかすると収録している時間よりも監督と話している時間の方が長かったんじゃないか」と振り返った。
夜には映画祭メイン会場である Berlinale Palast 前で行われるレッドカーペットに萩原、入野、四宮監督が登場。世界各国の観客やプレスが見守る中、歓声とフラッシュに包まれながら車から降り立ち、メディアの取材や撮影に応じた。初の長編監督作がベルリン国際映画祭コンペティション部門に選出され、ワールドプレミア(=世界初上映)をベルリンの地で迎えたことについて四宮監督は、「(本作は)ドメスティックな小さな物語で、現場も小さかった。それが日本の裏側まで届いた。観客にどのように受け取られるか楽しみです。世界中で共感できるアニメーションを作ることができた自信はあるので、ぜひ見ていただきたい」と熱い意気込みを語った。
また、第 52 回ベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞した『千と千尋の神隠し』(01/宮崎駿監督)にハク役として出演していた入野は、「当時はまだ 13 歳で、賞を獲ったんだなというライトな気持ちでしたが、今この場所に来て、この空気を感じて改めて金熊賞の凄さを実感しています。ベルリンは自分にとって特別な場所なので、このようなかたちでこのレッドカーペットを歩けることがとても嬉しいです」とコメントし、世界三大映画祭で評価されることの重みを感じている様子。
いよいよ世界初のお披露目となるワールドプレミア上映。現地時間 21 時 30 分過ぎから Berlinale Palast で行われた上映会には、国籍・年齢・性別を問わず多くの観客が足を運び、会場は満席となった。大きな拍手に包まれ、スポットライトに照らされた萩原・入野・監督が場内に入り、上映はスタート。スクリーンに映し出される機微に笑いが起こったり、エンドロールが流れるや否や感想を話し始める小声で場内が満たされるなど、観客の反応をリアルに感じられる上映会となった。上映後は大きな拍手が湧き上がり、熱気冷めやらぬ中、四宮監督、萩原、入野、竹内文恵プロデューサーが登壇。
四宮監督は本作のモチーフとなる花火について、「日本では、多くの場合、8 月に花火が上がるのですが、故人を偲ぶ意味や第二次世界大戦の慰霊のような意味もあり、日本ではフェスティバルという側面と鎮魂という二つの側面があります」とし、「大小様々なコミュニティでの争いなど、色々な出来事が世の中にはありますが、本作の花火を通して世界の悲劇などについて考える一端になれば幸いです」と来場した観客へ語りかけ、さらに大きな拍手を浴びた。
ワールドプレミアに参加した観客の反応の中には「画面に描かれる細部に至るまで緻密に描き込まれた、実に美しい作品だ。背景はまるで美術館に展示されてもおかしくないほどの静止画のようだ」との声があり、日本画家出身・四宮監督の色と光の表現を早くも世界が評価していることが伺える。
ワールドプレミア上映直後に行われた囲み取材では、時間が許す限り記者からの質問に答えた 3 人。映画を観た観客の反応や上映会を終えての感想について「すごい量の拍手やエンディングで観客の皆さんが感想を言い始める空気は日本では味わえないものでした。アニメ映画を作り始める時思い描いていた“エンドロールで監督としてクレジットが出る”ということが実現して…自分ひとりで余韻に浸っていたい気持ちもあります」と胸いっぱいの様子でコメント。
萩原は「この先何をしていても今日という日を思い返すだろうなというくらい、この目や身体で感じたものは物凄い景色で経験だったなと思います。とても刺激的な体験でした」と振り返った。
入野は「夢を見ていたかのような感覚で、上映後は言葉にできない感動がありました」と思いを語り、ラストシーンに向けて観客の気持ちが乗ってくるのを肌で感じたという。さらに、これから世界で上映が始まる本作について四宮監督は「小さなコミュニティとそれを取り巻く大きなグローバリズム、環境問題、エネルギー問題などにさらされた時に、伝統的な側面を持つお祭りがどのように形を保っていけるのか、取捨選択をどうするか…。それは日本だけではなく世界で共通している課題でもあるので、若い世代がどう捉えてくれるのか。出来事の中身をじっくり観察していかないと物事の本質が見えてこないという思いがあり、それを映画というエンタメを通してその一端を感じていただければ嬉しいです」と作品へ込めた想いを語った。
『花緑青が明ける日に』は、3 月 6 日(金)より全国公開となる。失われゆく居場所、土地、文化、伝統。変わりゆく時代の中で揺れる若者たちの決断を描いた本作が、海の向こうでも受け入れられることが証明された。長編デビュー作でベルリン国際映画祭コンペ入りを果たした本作。宮崎駿監督、新海誠監督に次ぐ才能として世界が注目する唯一無二の映像表現をぜひスクリーンで体感してほしい。
『花緑青が明ける日に』作品情報
あらすじ
老舗の花火工場・帯刀煙火店は、町の再開発により立ち退きを迫られている。そこで育った帯刀敬太郎(萩原利久)は、蒸発した父に代わり幻の花火<シュハリ>を完成させようと独りで奮闘していた。
夏の終わりの日、東京で暮らす幼馴染のカオル(古川琴音)が地元に戻ってきた。敬太郎の兄で市役所に勤める千太郎から立ち退き期限が明日と知らされ、4年ぶりの再会を果たす3人。失われた時間と絆を取り戻すようにぶつかり合いながら、花火の完成と打ち上げを巡る驚きの計画を立てるのだが――。
幻の花火に託された希望と、その鍵を握る「花緑青」。火の粉が夜を照らし、新しい朝を迎えるとき、敬太郎たちが掴むそれぞれの未来とは?
キャスト
(C)A NEW DAWN Film Partners
(C)2025 A NEW DAWN Film Partners









































