
「きっと私たち二人だから」──宝物と期待に溢れた壮大な航海の終着を経て「また絶対会いに来てください!」ハコニワリリィ Live Tour 2026『箱庭トレジャークルーズ』東京公演レポート
Hanonさん、Kotohaさんのお二人からなる女性ユニット・ハコニワリリィ。数多くのアニメタイアップ曲をはじめ、クリエイターユニット・HoneyWorksとの共演などでも注目を集めています。
そんなハコニワリリィのお二人がライブツアー『箱庭トレジャークルーズ』を開催! 全国5都市を航海しながら、各地で出会った景色や声援を宝物として「ハコ船」の心に積み込んできました。
本稿では、2026年4月2日に「Zepp Shinjuku」で行われた東京公演をレポート。お二人の様々な歌声が見せた箱庭の外側まで届くきらめきを、会場の模様とともに追いかけます。
『箱庭トレジャークルーズ』最後の航海へ出航!
全国5都市を巡った“航海”の終着点は“Zepp Shinjuku港”。あたたかな陽気に包まれ始めた4月の夜、千秋楽を見届けるべく集まったハコ船たちが、開演前から会場の熱をじわじわと押し上げていきます。
舵、樽、宝箱。『箱庭トレジャークルーズ』の名にふさわしく飾りつけられたステージに、HanonさんとKotohaさんが登場。幕開けを告げたのは「すたんどあっぷ!!!」の大号令でした。みぎ・ひだり・まえ・うしろ、ステージから放たれる勢いに呼応するように、フロアの熱も一気に立ち上がり、ハコ船の歓声が響き渡ります。
千秋楽ということもあり、バンドメンバーもすっかり顔なじみ。Ojiさんのギターソロが決まるたび、会場は大きな盛り上がりを見せました。
続く「絶対称賛!」は、TVアニメ『笑顔のたえない職場です。』オープニングテーマ。可愛らしく歌い上げられる一方で「ワン」「フッフー」といったコール&レスポンスは見事に揃い、早くも会場は笑顔のたえず咲き乱れる状態へ。印象的なワードとして耳に残る「ポメラニアン」とはいったい何なのか……と一瞬考えつつも、そんなことすら笑い飛ばせるような明るさとエールが、お二人から届きました。
ここで二人の船長から「箱庭トレジャークルーズへようこそ!」というご挨拶が。各地を回ってきた今、Kotohaさんは改めて(ツアーが終わりに向かう中で)一曲一曲が大切だなと思う、と胸の内を明かします。千秋楽ならではの言葉に、会場の期待もさらに上がったようでした。
ここで投下されたのは「NEVER LAND」。Hanonさんの「FINALだぞ! 一番声出せるよね!」という煽りを受け、ハコ船のテンションがもう一段階上がります。
バリバリのロックサウンドに乗せて、二人の表情もキリッと引き締まりながらも、大歓声に笑みを抑えきれない場面も。歌詞の通り、ここには〈ビビって逃げだしたいやつ〉はいません。ハコニワリリィとハコ船の結束が、さらに強く編み直されていく時間になりました。
続いて披露されたのは、HoneyWorksの楽曲「ムカつく」。YouTubeでのカバーでは、Kotohaさんがオリジナル、Hanonさんが「another story」を歌っていましたが、今回は二人でオリジナル版を歌い上げます。
あのときの青春、あのときのある一瞬を思い出すような曲調。さらにHanonさんとKotohaさんの歌声がまっすぐに重なり、心の奥をより強く揺さぶる一曲へと進化していきました。
その後のMCにて、Hanonさんのソロ楽曲「NEVER LAND」の歌詞が今回のツアーテーマにピッタリであること、そして二人で歌うのは初めてだったことに触れたお二人。「NEVER LAND」についてKotohaさんは「一緒に歌えた!」と嬉しそうに言葉にしました。
またHanonさんが「『“おいおい”した曲を歌いたかった』って言ってたもんね」とKotohaさんに語りかける場面もあり、セットリストに込めた意図とお二人の仲の良さが改めて垣間見えた瞬間となりました。
今回の東京公演には、ツアー初乗船のハコ船も多かったとのこと。3月発売のアルバム「フローライト」と同様、色とりどりの楽曲を届けたいという気持ちが言葉の端々から伝わってきました。
そんなHoneyWorks feat.ハコニワリリィ 1stアルバム「フローライト」収録曲「トモダチ以上ルームシェア」の披露に、会場の空気がさらに沸き立ちます。ダンスを交えた動きの中でもその歌声は揺れず。ライブハウスの距離感でも際立つ確かな技術を感じました。
ここからはライブ恒例のソロパートへ。先陣を切ったHanonさんが届けたのは「静寂」でした。
ふと耳へ届くウィスパー、鋭さを帯びたエッジボイス、心地よく挟まるビブラート。ドキッとさせられる瞬間がいくつもありながら、静寂の中に一本の芯が通る声が届けられます。もし誰かが、息が詰まりそうになっていたとしても、この声が背中に手を当ててくれる、寄り添ってくれる。そんな強い優しさをHanonさんから受け取ることができました。
音声創作ソフト「CeVIO AI・箱庭ハノ」への描き下ろし曲という背景を持つ一曲。歌う機会があまりなかったぶん緊張もあった、としつつ「FINALで『静寂』をお届けできて嬉しかった」と笑顔で語るHanonさんが印象的でした。
次の曲もHanonさんによるソロ歌唱で「君が灯してくれた光を今」(TVアニメ『29歳独身中堅冒険者の日常』オープニングテーマ)。“お互いのことを歌っている”という紹介の通り、心にまっすぐ差し込む光のような声が胸を貫きました。
バックモニターに映し出されるMVは、お二人の絆を描いた物語。間奏では、Hanonさんとハコ船による大合唱が起こり、綺麗で温かな白が会場を包み込みました。
そんな感動を受け取り、次はKotohaさんのソロパートへ。澄み渡るハイトーンから始まった「君の隣は空気が美味しい」が、Kotohaさん視点のMVと重なり届けられました。
Kotohaさんのファルセットが響き渡る限り、ずっとこの旅が続いていく。そう確信してしまうほどの説得力に目頭を熱くするハコ船の姿も。「君の隣は空気が美味しい」を歌うたびに緊張すると笑みをこぼしながらも「みんなにも同じくらいの感謝の想いを伝えたいと思って」と胸の内を明かしたKotohaさん。美しいひとときを全身で楽しむ瞬間となりました。
続けてソロ楽曲「Only」へ。「この曲を聞いたみんなに温かいものが生まれたらいいな」という言葉の通り、柔らかな光を放つステージライトに包まれたKotohaさんは、神々しさと親しみが同居する不思議な雰囲気をまといます。歌詞の通り、人生を照らしてくれるようなパワーを感じさせながらも、声そのものはどこまでも柔らかいまま。ふわりとした多幸感が“Zepp Shinjuku港”を包み込みました。





























