
『楽園追放 心のレゾナンス』11.13公開前リレーインタビュー第1回:プロデューサー・野口光一【前編】|「CGアニメを普及させたい」――『楽園追放』は、その思いから始まった
難しいSF・ロボット作品、コアなファンに届いたという実感
──『楽園追放』が公開され、どのような評価が得られたと思いましたか?
野口:CGアニメーションが認められたなというのと、売れた喜びはありました。自分が初めてプロデューサーをやった作品でもあったので、これで失敗したら次の作品を作れないかもしれないというプレッシャーがあったんです。なので、「またオリジナルCGアニメを作れるな」とホッとした気持ちはありました。
当時は13館で期間限定上映されていましたけど、同時にBlu-rayとDVDも売っていたんです。あの頃はBlu−rayが数万本売れていた時代で、その売り上げも結構あって、ビジネス的にも成功していたんですよね。
──ロボットやSFモノって、シリーズ作品以外ヒットがするかどうか不安な点もあると思いますが。
野口:とは言っても10億・20億という規模のものではなかったので、そういうジャンルが好きな、コアなファンにちゃんと刺さってくれたという印象でした。物語的にも、後半にかけて盛り上がっていきますし、日本映画批評家大賞アニメ部門作品賞や映画テレビ技術協会 映像技術賞、VFX-JAPANアワード2015優秀賞などもいただいたので、届くところには届いたのかなと思います。やはり賞があると、実感も大きくなるので。
──虚淵さんの描く物語はいかがでしたか?
野口:SFなので、シナリオはちょっと難しいなと思いつつ、水島精二監督がうまく料理して、観やすくしてくれたという印象があります。映像表現としてわかりやすかったので、2人の関係性は非常に良かったと思います。
──水島監督は、『鋼の錬金術師』(2003年)、『機動戦士ガンダム00』シリーズ(2007-)などで知られていますが、この頃は『夏色キセキ』(2012)なども手掛けていて、SFやアクションだけでなく、人間を描くのにも長けていらっしゃいますよね。
野口:水島監督は、すでにあるものを料理するのもすごく上手い方なんです。「虚淵さんは友達だからやるよ」と言ってくれてスタートした感じでしたけど、虚淵さんの脚本をバランスよく表現して、SF作品でも、メジャー感がある感じで描いてくれたなと思っています。
あと表情などに関しては、この企画を考えたとき、従来のアニメ監督に監督をしてもらったほうがいいと思っていたんです。CG監督から監督になる方もいますけど、この時代はまだ、アニメのテイストをCGのほうに入れなければいけないと思っていたので、アニメのやり方で、CGチームがどこまでついていけるのかというのを狙っていました。
──それもあって、アンジェラなどの活き活きとした表現に繋がっていったのですね。【後編】では、『楽園追放 心のレゾナンス』を制作するに至った経緯などを伺えればと思います。
[文・塚越淳一]
作品情報
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楽園追放 心のレゾナンス
あらすじ
人類が肉体や地球を捨て、電脳世界ディーヴァで暮らすようになった西暦2400年。フロンティアセッターのハッキングを発端に、ディーヴァ捜査官アンジェラ バルザックの叛逆が起こる。事件時彼女にハッキングされ、地上に脱走した大勢の保安局のエージェントは、マテリアルボディと共に、パーソナルデータも収納するハードウェアを強奪。その姿・存在を地上に潜め、ディーヴァへの脅威と化した。
アンジェラにより、もたらされた”彼ら”の名は、
”フォールン”
ディーヴァからの捜索命令を受け、ガブリエル達エージェントは、フォールンの正体を追う。未だ地上に遺るナノハザードの影響を乗り超え、彼女達は、フォールン、そして、その謎に辿り着けるのか。
『楽園追放』の物語が、今、再び動き出す−。
キャスト
(C)東映アニメーション・ニトロプラス/楽園追放ソサイエティ2


































