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アニメ『きみ死ぬ』第12話レビュー|今度はシーナがミミを助ける番

TVアニメ『きみが死ぬまで恋をしたい』第12話「わたしのままで」振り返りレビュー|「ミミのわがままを聞いて」「言って」ほんの短いやり取りからまっすぐ伝わる二人の想い

前回の第11話で、初めて大きくぶつかってしまったシーナとミミ。TVアニメ『きみが死ぬまで恋をしたい』第12話「わたしのままで」で描かれたのは、そんな二人がもう一度、お互いの気持ちと向き合う姿でした。

変わりたいと願うシーナと、今のままでいてほしいと願うミミ。すれ違っていた二人は、ケンカをしたからこそ、本当に伝えたかったことに気づいていきます。二人が見つけた答えと仲直りの先で交わした言葉に注目しながら、第12話を振り返ります。

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きみが死ぬまで恋をしたい
身寄りのない子供を戦争用の兵器として育てる学校に通う少女たち。人を殺すための授業、誰が死んでも悲しむことさえままならない日常。ここは不条理で、常に死と隣り合わせの日々が、「当たり前」な世界。「どうしてみんな平気なの?」自分の境遇を受け入れられずにいる14才のシーナはある夜、血まみれの小さな女の子・ミミと出会う――どんな現実が訪れようとも、生きていく。これはそんな少女たちが見つける、あどけない願いの物語。作品名きみが死ぬまで恋をしたい放送形態TVアニメスケジュール2026年7月7日(火)~2026年9月29日(火)TOKYOMXほか話数全12話キャストトツキ・シーナ:高橋李依カガリ・ミミ:日高里菜リジィ・セイラン:瀬戸麻沙美モード・アリ:石川由依フラン:内山夕実オミ:茅野愛衣スタッフ原作:あおのなち(コミック百合姫/一迅社刊)監督:友田康副監督:榎本直央クリエイティブアドバイザー:かくちたくだいシリーズ構成・脚本:花田十輝キャラクターデザイン:油布京子プロップデザイン:中山奈々美術デザイン:綱頭瑛子(草薙)美術監督:中田洵輝(草薙)色彩設計:中野尚美(ステラ) 永井唯香(ステラ)撮影監督:許庭禎(CygamesPictures)3Dディレクター:千野勝...

仲直りしたいのに……

ケンカをした翌朝、ミミがいたのはアリの部屋。髪もとかさず、朝ごはんも食べていない。これはもう、アリじゃなくても何かあったのが丸分かりです。「ミミ、間違ってないのに」とシーナとのケンカのことを話すミミに、アリが返したのは「お互いを想って行動しただけなのに、それでケンカしちゃうのは悲しいわね」という言葉。

セイランと何度もケンカをして、そのたびに仲直りしてきたアリが言うからこそ、響くものがありますよね。最後は笑い合って、いつの間にかいつもの二人に戻る。それが当たり前だったはずなのに、今はもう同じ時間を過ごすことはできない。微笑ましい思い出だからこそ、また切ない……。

一方のシーナも、怪我を隠していたのは自分を想っての優しさだったと改めて気づき、ミミに謝ろうと決意。けれど、その矢先にミミを呼び出す召集の放送が。先輩からもらったお菓子が、シーナの手からポロリ。仲直りしようとしたこのタイミングで……。

しかも、翌日になってもミミは帰ってこない。森に取り残されたと知れば、今のシーナがじっと待っていられるはずもないですよね。

今度はシーナがミミを助ける番

戦闘用のローブをまとって森へ向かい、意識を失ったミミを見つけたシーナ。敵を倒せるほどの力はない。でも、今のシーナにはできることがある。そっと唇を重ねて治癒魔法を使うと、優しい光が二人を包みます。ずっと「自分にもできること」を探してきたシーナだけに、この瞬間はもう……!

無事に学校へ戻り、思わず駆け寄って手を取り合う二人。よかった、これで仲直り……と思ったら、ハッとして離れるミミ。そうだった! まだケンカ中だった! こんな緩急も『きみ死ぬ』らしいところ。シーナに渡そうとしたのか、ミミがおにぎりを抱えていたのも、胸がぎゅっとなる場面です。

仲直りしたいのに、どうしたらいいのか分からないミミに、シーナはミミの気持ちを無視して怒ったことを謝ります。でも、怒ったことを謝るのと、自分の気持ちを曲げることは別。「ミミのやり方には賛成できない」「今のままでいいなんて言えない」という考えは変わらない。「それじゃ仲直りできないじゃん」。まあ、そうなるよね……。それでも、ミミが戦い続けるなら、自分も魔法の練習をやめないと伝えるシーナ。

そして、「ミミのせいでシーナは今のままじゃいられないの?」という不安げな問いかけに、シーナが返したのは「ミミと出会えたからこそ変わりたい」という想い。第11話では、感情をぶつけ合った二人ですが、今回はミミにちゃんと分かってもらえるように、シーナがひとつずつ言葉を選んでいるのも印象的。

やがて、ミミからも「シーナと出会えて一人じゃなくなったよ」という言葉が。シーナはミミと出会ったから前を向けた。ミミはシーナと出会ったから一人じゃなくなった。だからこそ、シーナは「今度は私にも守らせてほしい」と伝える。そんなシーナに、ミミがお願いしたのは「いなく……ならないで……」。

第11話では「危ないことをしないで」「部屋で待っていて」と訴えていたミミ。でも本当に怖かったのは、シーナが自分の前からいなくなってしまうことだったのでしょう。ずっと一人で戦ってきたミミが、「一人にしないで」と口にする。重い一言であるはずなのに、それを受け止めるシーナの声が本当に甘くて優しいんですよね。

「ミミのわがままを聞いて」と抱きついてくるミミに、シーナが返した「言って」のトーン。そして、声を震わせるミミの「どこにも行かないで」に、シーナの「ここにいるよ」。ほんの短いやり取りなのに、その温度感まで含めて、想いがまっすぐ伝わってくる。二人とも、あんなにぐるぐる悩んでいたのに……! 遠回りしたからこそ、ようやく本当に伝えたかったことにたどり着けたのかもしれません。

二人が選んだこれから

仲直りした翌日は、ミミのお願いで「何もしない日」に。あのきゅるんとした目とかわいい声でお願いされたら、シーナも断れない!

もらったイチゴで一緒にジャムを作る二人も、そこに流れる挿入歌も、とにかくかわいい……! そして、作ったジャムは明日のパンにつけよう、と約束する二人。“明日”の約束があるっていいよね!と思っていたところで、ラストのフラン先生とオミ先生の会話。

シーナとの出会いで、ミミの自我は確実に育っている。でも、死ぬことのできないミミは、いつか大切な人たちに置いていかれる。「一人じゃなくなった」ミミだからこそ、孤独を知ることになるなんて、なんとも皮肉です。それでもフラン先生が口にしたのは、「二人の選択を見守りましょう」という言葉。

ケンカを経て、また変わったシーナとミミの関係。今はただ、二人が笑っていられる時間が何よりうれしい。そんな余韻を残す第12話でした。

【文:吉田光枝】

『きみが死ぬまで恋をしたい』作品情報

きみが死ぬまで恋をしたい

あらすじ

身寄りのない子供を戦争用の兵器として育てる学校に通う少女たち。

人を殺すための授業、誰が死んでも悲しむことさえままならない日常。

ここは不条理で、常に死と隣り合わせの日々が、「当たり前」な世界。

「どうしてみんな平気なの?」

自分の境遇を受け入れられずにいる14才のシーナはある夜、血まみれの小さな女の子・ミミと出会う――

どんな現実が訪れようとも、生きていく。

これはそんな少女たちが見つける、あどけない願いの物語。

キャスト

トツキ・シーナ:高橋李依
カガリ・ミミ:日高里菜
リジィ・セイラン:瀬戸麻沙美
モード・アリ:石川由依
フラン:内山夕実
オミ:茅野愛衣

(C)あおのなち・一迅社/「きみ死ぬ」製作委員会
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