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- 五六七八千代
- 徳島出身のフリーライター&歌人。現在は、特撮、アニメ、DOMOTOが生きがい。

2026年7月26日(日)よりスタートした、東映特撮の新シリーズ【PROJECT R.E.D.】第2弾『角醒ハンター オメガホーン』。
古代の地上を支配していた巨大生命体「角獣(かくじゅう)」と、その力を引き出して戦う「ハンター」。独特な世界観を舞台に、主人公のシャウトと、人間の姿になれる“角獣王”炎角(えんかく)は、さまざまなハンターたちと出会いながら旅を続けています。
第拾壱話では、イバルとの激闘を乗り越えたシャウトの前に、ついに鉄壁のレイジが立ちはだかります。レイジとのハンターバトルを通して、シャウトが抱えていた“おごり”と“エゴの曇り”が浮き彫りに。さらに、ウォーラン&ヒムロの登場、「頂上作戦」をめぐる新たな謎など、2つの世界をつなぐ物語も大きく動き始めました。
本記事では、第拾壱話のストーリーをネタバレありで振り返りながら、シャウトVSレイジのハンターバトルをはじめ、印象的なシーンや見どころをたっぷりと紹介していきます!
第拾壱話は、長い間イバル連合と争っている、祝福の町・インボカの町が舞台。シャウトと粗暴なハンター・激突のバギンズとのハンターバトルから幕を開けます。
イバルとの激戦を乗り越え、以前よりもたくましく成長したシャウト。町では「イバルを倒したハンターだ!」と、“キャプテン・オメガホーン”の名前を聞いただけで人々が沸き立ちます。そんな期待に応えるように、砕角を角醒憑依させたシャウトはバギンズをあっさり撃破。これまでの冒険を経て、確かな実力を身につけたことが伝わってきます。
バギンズを倒したシャウトたちの前にどこからともなく現れたのが、ゲキドーのエモルギア。シャウトたちは、それが何のためのものなのか分からないものの、ひとまず持ち帰ることに。
町の人々を救ったことで、町名主・ウォーランから「用心棒になってくれないか」と大歓迎を受けるシャウト。しかし、シャウトは「俺にも炎角にも夢があるから」と、あっさりスカウトを断ります。
誰かに与えられた役割ではなく、自分自身の「やりたいこと」を追い続けるシャウト。その言葉にエモルギーが高まったのか、あるいはウォーランやヒムロの気配に反応したのか、ゲキドーが突然熱を帯び、シャウトが驚く場面が描かれました。
さらに、ゲキドーの反応に呼応するかのように、イバル連合・絶のアジトにいた鉄壁のレイジも何かを感知。そして、インボカの町を後にしたシャウトたちの前に、レイジが姿を現します。
レイジが持ちかけたのは、エモルギアを賭けたハンターバトル。シャウトたちは、イバルが重要視しているアイテムなのだと考え、勝負を受けることにします。
こうして、ついにシャウトVSレイジのハンターバトルが開幕! 新旧主人公の2人が、いよいよ真正面から激突します。
シャウトは砕角を、レイジは壁角を角醒憑依させ、ついに2人のハンターバトルがスタート!
シャウトが豪快なハンマー攻撃を繰り出すのに対し、レイジはその場からほとんど動きません。手をサッと滑らせるだけで瞬時に強固なバリアを展開し、シャウトの打撃をことごとく無効化。
さらに、バリアでシャウトを押し返して強引に距離を取ったかと思えば、今度は右足に壁角のエネルギーをまとわせ、強烈なキックを叩き込みます。防御のための力を、そのまま攻撃へと転用してみせるレイジ。その鮮やかな戦い方には、角獣博士を目指すアルも驚きを隠せません。
最小限の動きだけで相手を完封する――。レイジの圧倒的な強さを際立たせる演出は、SNSでも「強者演出として100点満点すぎる!」と話題に。前作『超宇宙刑事ギャバン インフィニティ』でも数々のアクションを経験してきた長田光平さんだからこそ生み出せる、説得力のあるアクションシーンだったように感じます。
さらに続く巨大角獣バトルでも、壁角は炎角の猛攻をまったく寄せ付けず、見事に勝利。今回のハンターバトルはシャウトの完敗に終わり、レイジの強さを存分に見せつける結果となりました。
「なんで……? イバルにだって勝てたのに」思わずこぼしたシャウトに対し、レイジは「そのおごりが おまえのエゴを曇らせた」と厳しく言い放ちます。
さらに「声を上げなきゃいけないほど怒り 許せないものが今のおまえにはあるのか?」と問われても、シャウトは何も答えられません。
第九話で描かれたイバルとのリベンジマッチは、誰もが胸を熱くする最高の展開でした。しかし「炎角を取り返す」という目標を達成したシャウトは、知らず知らずのうちに慢心してしまっていたのです。
ここで浮き彫りになったのは、単純な「強さの差」だけではありません。イバルとの激闘を経て成長したはずのシャウトが、その勝利ゆえに自分の“エゴ”を曇らせていた――。イバル戦の勝利の裏側にあった精神的な危うさを、第拾壱話になってから突きつけてくるストーリー構成の巧みさには、思わず唸らされました。
本作が描いてきた「エゴ」とは、ただ自分の夢や願いを持っていればいいというものではありません。なぜ自分はそれを望むのか、何のために声を上げるのか。その気持ちを持ち続けること自体が、今後のシャウトにとって大きな課題なのだと感じさせられます。
一方のレイジ(=弩城怜慈?)は、シャウトとはまた違った形で、強烈な“エゴ”を持つ人物。
幼い頃から抱えてきた怒りを、長い時間をかけて自らの原動力へと変えてきた怜慈。夢や希望を追いかけるシャウトに対し、怜慈は「怒り」や「許せないもの」と向き合い続けることで、自分が何のために戦うのかを見失わずにいるのです。
だからこそレイジの言葉は、シャウトへの問いかけであると同時に自身の生き方を示しているようにも感じられます。
「イバルを倒す」という目標を達成した結果、その先にある“自分は何のために戦うのか”を見失いかけているシャウト。一方でレイジは、幼い頃から抱き続けてきた怒りを軸に、今も自分の目的へ向かって真っ直ぐに進み続けている様子。「エゴ」を持つ2人でありながら、その形はまったく異なっているのです。
そしてレイジの目的は、あくまで「エモルギアを手に入れること」でした。戦いに勝利した後も炎角には手を出さず、シャウトの元へ返します。必要以上に相手を追いつめることはせず、自分の目的だけを果たして立ち去る。その一本筋の通った振る舞いもまたレイジの格の高さを強烈に印象づけるものでした。
シャウトとレイジによる魂のハンターバトルが繰り広げられるその裏側でも、今後の物語を根底から揺るがすような重大な出来事が次々と動き出していました。
まず気になるのが、インボカの町名主として登場したウォーランと、その補佐を務めるヒムロの存在です。前作に登場したアザ・ゾルス信奉者のウォーラン管理官と氷室補佐官と同一人物と思われる2人が、この次元にも姿を見せました。しかも、2人はエモルギアの存在も知っており、時間を超えてこの世界へやってきたことが示唆されています。
また、イバル連合・絶の内部でも不穏な動きが。幹部である飛導のバーサーは、民草の不満を和らげるため、絶暴のイバルに八百長試合をして勝つ姿を見せてほしいと提案します。しかし、イバルは激怒。イバルのもとを去ったバーサーは、「閣下の足元が揺らぎ始めた……これでようやく……」と意味深な発言。
イバルへの忠誠心から進言したようにも見えたバーサーですが、どうやらその胸中には別の思惑がありそうです。シャウトたちの冒険だけでなく、イバル連合内部の人間模様からも目が離せません。
さらに、絶炎角が手にしたギャバリオンライフルの威力も初披露されました。溶角のエゴルギアをセットして放たれた光線はバギンズへ直撃し、身体の一部がドロドロに溶けてしまったかのように見えるほどの凄まじい威力を発揮。敵の手に渡った未知の力が、いかに危険であるかを強く印象づけるシーンとなりました。
そして、『超宇宙刑事ギャバン インフィニティ』の世界では怜慈の反応が感知され、タイムジャンプ技術を使って伊達大佐やアギが怜慈を連れ戻そうと動き始めます。さらに、彼らのいる次元では「頂上作戦が起ころうとしている」ことも判明しました。
ここで思い出されるのが、以前、絶炎角が語っていた言葉です。『角醒ハンター オメガホーン』の世界は、かつて「頂上作戦」が起こり、悪が勝利したことでメカの時代が滅んだ後の未来。もし絶炎角の語った歴史が本当にこの先の未来として待ち受けているのだとすれば、今まさに『ギャバン インフィニティ』の世界で始まろうとしている頂上作戦は、『オメガホーン』の世界へとつながる歴史の分岐点なのかもしれません。
現在と未来、異なる次元で同時に動き始めた物語。果たして「頂上作戦」は何をもたらし、シャウトたちの生きる世界にどのような影響を与えるのでしょうか。
シャウトとレイジのハンターバトルだけでも大きな転換点となった第拾壱話。前作主人公・レイジ(弩城怜慈)の圧倒的な強さを見せつけると同時に、主人公・シャウトが抱えていた「慢心」という内なる壁を浮き彫りにした、新章の幕開けにふさわしいエピソードとなりました。
一度はイバルに勝利したシャウト。しかし、強大なライバルに勝利したことで自分が何者なのかを見失いかけていたのかもしれません。
バトルが終わり、シャウトがぽつりとこぼした「キャプテン・オメガホーンって、一体何なんだ……?」という問いは、まさに今の彼の心を表す言葉。これまでの旅で積み重ねてきた経験を糧に、シャウトが“キャプテン”として何を目指し、どんな声を上げていくのか。その答えを見つけることが、これからの大きな課題になりそうです。
そして次回予告では、失踪した先輩・明導のカンナを探す波斬のギリコが、飛導のバーサーと激突!
かつてカンナと共に姿を消した飛角をなぜか持っていたバーサー。彼女はカンナの失踪に関わっているのでしょうか。それとも、飛角を手にしたことには別の理由があるのでしょうか。
シャウトが自らの“エゴ”と向き合う一方で、ギリコにも新たな謎と戦いが待ち受けています。
『PROJECT R.E.D.』第2弾として、ますます物語のスケールが広がっていく『角醒ハンター オメガホーン』。ここからシャウトは“キャプテン・オメガホーン”という名に、どんな意味を見つけていくのでしょうか。
来週の放送も、鼓膜に力を入れて、1秒たりとも見逃さないようにしましょう!
来週10月11日㈰ 『#角醒ハンターオメガホーン』 第拾弍話「取り戻せ!ギリコVSバーサー!」放送📢 人々を襲う「角獣人間」👿 退治へ向かうシャウトはギリコと再会🦈 カンナを探し続けてきたギリコの前に 飛導のバーサーが!? 想いをぶつける戦いが始まる—— https://t.co/Uvx4TcRbJs #オメガホーン https://t.co/R5j0V56qgf
— 角醒ハンター オメガホーン/PROJECT R.E.D.シリーズ【東映公式】 (@ProjectRED_Toei) October 4, 2026
[文/五六七 八千代]
