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『ジョーカー・ゲーム』D機関メンバーがスパイとしての実力を発揮!

D機関メンバーがスパイとしての実力を発揮!? 「『ジョーカー・ゲーム』スペシャルイベント―平成28年秋の会―」昼の部レポート

 2016年10月16日(日)、東京・江戸川区総合文化センター 大ホールにて「『ジョーカー・ゲーム』スペシャルイベント―平成28年秋の会―」が行われました。本作は柳広司氏の短編ミステリー・スパイ小説を原作に、2016年4月~6月の期間中に放送されたTVアニメです。

 出演はD機関のメンバー、結城中佐役の堀内賢雄さん、三好役の下野紘さん、神永役の木村良平さん、波多野役の梶裕貴さん、田崎役の櫻井孝宏さん、佐久間中尉役の関智一さんという豪華キャストに、OP曲を担当したQUADRANGLEも参加! 本稿では、そんなスペシャルなイベントの昼の部の模様をお届けしましょう!

 

QUADRANGLEのライブからスタート! キャラに合わせた衣装にキャスト陣&お客さんも大喜び!!

 会場ロビーにはアニメの名シーンのパネルが貼られ、早速『ジョーカー・ゲーム』の世界が広がっています。ホールに入るとセットにはレンガ作りの建物に「大東亞文化協會」の木札、そうD機関の拠点がステージ上に再現! 開演するとアニメ映像が流れた後、OP曲を担当するアーティスト、QUADRANGLEが登場。

 
 演奏するのはもちろんOP曲「REASON TRIANGLE」。ドラムがリズムを刻みバンドの演奏が会場内に響き渡ると、青赤の照明が入り乱れるなか、猫田ヒデヲさんのクールでセクシーなボーカルがオーディエンスの心をぐっとつかみ、『ジョーカー・ゲーム』の世界へ一瞬で突入しました。

 
 冒頭からQUADRANGLEのパフォーマンスで会場が一気にホットになっているところに司会進行の大橋隆昌さんがしっとりした声で「平成28年秋から昭和12年秋に変わろうとしています」と話し、D機関のエージェントを呼び込みます。

 
 スクリーンにキャラの映像が映し出され、セットの中央がバックライトに照らされるとシルエットが! 堀内さんが登場し、その後も下野さん、木村さん、梶さん、櫻井さん、関さんが現れますが、全員キャラ同様にスーツやジャケットでキメたシックな姿にお客さんもうっとり。

 
 梶さんも最初の挨拶で「波多野の服装に近づけた衣装を用意していただいて」と嬉しそうな表情を見せます。櫻井さんは「相棒を連れてきました!」と言うとジャケットの内側から、第6話「アジア・エクスプレス」で大活躍したハトを取り出し、「くるっくー」と鳴き声も。関さんは「体重が増えて用意した衣装が着れなくて、紳士服店で佐久間の画像を見せて同じようなものをください。と伝えて買ってきました」。

 
野村監督を交えて出演者&スタッフセレクトの名シーンを見ながらトーク!

 最初のコーナー「『ジョーカー・ゲーム』名場面を斬る!」は出演者やスタッフが選んだ名シーンを見ながらトークする企画で、ここでは野村和也監督も参加! まず第1話前編の三好が英語で話すシーンを挙げたのは下野さん。「一番最初のセリフで、すごく緊張して。しかも英語からでドキドキ。ゴードン役の利根健太郎君に言い方をレクチャーしてもらったけど、急きょセリフが“Captain”から“Lieutenant”に変わったりして。いろいろなドラマがありました(笑)」。

 
 監督が「当日、現場で考証(チーフリサーチャーの白土さん)からチェックが入って。ずっと申し訳ないと思ってました」と話すと「申し訳ないと言いながら笑ってますけど(笑)。でも作品のこだわりは感じました。すごく汗をかきましたけど」と下野さん。大橋さんから意見を求められた関さんは「僕は向こうの出身なので」と涼しい顔を見せます。

 
 第1話後編のD機関全員が食堂でポーカーするシーンを選んだのは堀内さん。「僕がギャンブル好きなので(笑)。このキャラ達と最終回まで一緒にやるんだと実感したシーンでした」。監督も「キーワード(作品名)が出てくる最初のシーン。意識したのは色や光で、当時の黄色や煙っている感じとかこだわったシーンです。個人的に好きな映画に寄せて作りました」。

 
 続いて梶さんが選んだのは第3話のマリーとジャンが去った後、波多野がアランに自分が島野だと告げたシーン。「ザ・会話劇という感じで演じがいがありました。アランに(偽名の)島野の名前を告げるシーンは、実にスパイらしい、『ジョーカー・ゲーム』らしいなと」。

 
 監督いわくこの第3話は「クロースアップするキャラも舞台も変わって、オムニバス作品なんだとわかっていただけたのでは。島野と波多野を違う人物としてどう描くか、試行錯誤しました」とのこと。しかし、真面目に話した後、「アランのまっすぐな瞳を見ながら島野と名乗って、最後に鐘が鳴るシーンは結婚式っぽいなと」と口にした監督に「そうじゃない!」という出演者からのツッコミと会場から爆笑が起こりました。


次号予告の収録秘話、そして堀内さんが最大の疑問を監督に投げかけ!?

 スタッフが選んだのは第4話で及川が豹変したシーン。「キャラ達の死生観を大事にして。その極端な例が彼で、一番人間っぽくなったらいいなと。まさか、こんなに人気が出るとは。藤原啓治さんの演技も一気にシフトチェンジしてすごいと圧倒されました」と監督は語ります。

 第5話での伊沢とマークスとの対決シーンを選んだ木村さんは「この作品はゲストの濃厚さもすごくて。(第5話は)メイン回ではモノローグ中心だったので、会話はそんなにない中、会話したのは大塚芳忠さんで。演じてて楽しかったです」。手に汗握った尋問シーンについて監督は「尋問は複数(チーム)で追い詰めていくものと白土さんから言われて、僕とスタッフも尋問を受けて実感できました」とリアリティの秘密を明かしてくれました。

 
“第6話のあじあ号の内装”と字幕が出ると田崎があじあ号を捜索していたため、「櫻井さんのセレクト?」と思われましたが、これも実はスタッフ選。「キャストさんのすごい演技もあったし、ウソはつけないなと白土さんと徹底的に可能なまでに再現しようと。一番時間をかけたかも。最新のあじあ号の資料では一番詳しいかもしれません」(野村監督)。

 そんな櫻井さんが挙げたのは各話の次回予告。田崎が登場する2本分が流れた後、「実は第1話の収録時にまとめて録ったんです。キャラの個性がわかるやり取りだなと。」(櫻井)、「まだ絵もないから、なんのこっちゃという感じで。オンエアで確認しました」(下野)、「全員揃うのが第1話と最終回しかなかったので。キャラが定まらない時に申し訳ないなと思っていました」(野村監督)。

 
 そして堀内さんから監督に質問も。「結城の立ち居地や並び順はどう決めているんですか?」の問いに、「絵的なバランスです。三好、神永はリーダー格として捉えているので」と説明された堀内さんでしたが、「結城は背中向きなのが多いような」とちょっと不満なご様子(笑)。

 
 また監督はコーナーの締めとして「なかなか描かれない時代、よく知らない時代を色彩豊かにいきいきとしていた人物を描けたこと、好評をいただけたこと、こんなにやって嬉しかった作品はそうそうありません」と作品への手応えを語っていました。


スタッフが選んだ名シーン達を生アフレコは堀内さんいわく120点の出来栄え!

 次の「ハイライト生アフレコステージ」はスタッフが選んだ名シーンをステージ上で生アフレコするコーナー。堀内さんは「緊張しますね」と言いつつ、ストレッチをしやる気満々です(笑)。第1話で結城が佐久間に問いかけるシーンは結城、三好、神永の冷静さと彼らの得体の知れなさに懐疑する佐久間のコントラストが印象的でした。

 
 第6話で田崎が伝書鳩を飛ばそうとするシーンでは、すっと櫻井さんの横に立った関さんがOPで使ったハトをばたばた。そして鳩を手渡されるやいなや放り投げた櫻井さんでしたが、セリフが終わると「ごめんよ~!」とあわててハトを拾いに。櫻井さんと関さんの名コンビぶりに会場は爆笑。櫻井さんの右横にいた梶さんは、何か2人がコソコソしていたのを感じていたそう。

 
 生アフレコを終えるとホッとした表情の堀内さんが「緊張した~! 収録現場ならドジってもいいけど」と言うと、すかさず下野さんから「先輩がそんなこと言っちゃいけないですよ!」と突っ込まれます。堀内さんは笑いながら「みんな、すごいなと。点数をつけるとしたら120点!」と満足そうでした。


スパイテストに挑戦! 名スパイに輝いたのは誰?

 続いてのコーナー「D機関スパイ要請選抜機関」では、推理洞察力を試す様々な問題に挑戦し、名スパイを目指すというもの。1問正解すると金の勲章がもらえ、3つで正真正銘のスパイと認定。ちなみにリハーサルでは関さんだけが全問正解だったとのこと。一方の堀内さんは「俺がスパイに向いてるわけない!」と自信なさ気です。さて本番はどうでしょう?

 
 1問目は、暗号に隠された国の名前を答えなさい。暗号は「朝顔一輪・亀二匹・蛤四個・鎌一丁」の言葉が並びます。関さんはすぐにひらめき、他の挑戦者も続々とわかった様子(答えは「アメリカ」)。しかし堀内さんだけ「サンナイヨ」と答え、下野さんから「中佐はわざとやっているんですよね」とのフォローが。

 
 2問目は、殺人事件の犯人を当てる問題で、ヒントは1のダイイングメッセージ、凶器はゴルフクラブ。何か思い付いた木村さんはゴルフ好きの堀内さんに耳打ち、答えは1番ウッドはドライバーなので運転手。正解は堀内さんと木村さん、梶さんは自力で当てました! このコーナーではお客さんに聞きに行くそぶりを見せたり、諜報部員らしい一幕も(笑)。

 
 3問目は10秒間で2枚の絵を見て、机上に乗っていた物をすべて答えるというもの。ここでは白黒な絵の対称的な色と細かい違いに惑わされて、正解者は残念ながらいませんでした。結果は木村さんが最多の2問正解で名スパイ認定! お客さんからも満場一致の拍手でした。

 
「役者冥利に尽きる作品。まだまだ演じたい」

 最後は「オリジナル朗読劇」。アニメのシーンを切り取ったような内容で、各キャラの心情やストーリーがよみがえってきました。お客さん達もひとセリフも聞き漏らさぬように真剣な表情で、ステージのキャストとバックの映像に集中しています。終わると大きな拍手が沸き上がりました。

 
 朗読劇を終えた下野さんは「また三好としてしゃべれて嬉しくもあり。そんなに長い期間、三好をやっていたわけではないけど、愛着がすごくあったことを朗読劇で改めて感じました」。梶さんの感想は「他の役者さんのお芝居を聴けて楽しかったですし、現場でお芝居する時の楽しさや空気感が感じられてすごく興奮しました」。

 EDになると各キャストからメッセージ。「作品として携わった期間は短かったけど、日本映画やあの時代の軍人のお話が元々好きでよく見ていたので、自分なりのイメージを投影しながら演じることができてとても充実感がありました。どこかでまたこの役を演じられたら」(関)。

 
「OPのハトがまさかあんなに活躍するとは(笑)。音楽がすごく渋くてカッコよくて、その音楽に身を任せながら朗読できて気持ちよかったです。ひとつ心残りはスパイ試験です。頭良く思われたかったなと(笑)」(櫻井)。

 
「本作のような渋くハードボイルドな作品は、個人的に大好きなのですが、出演する機会はなかなかないので、この空気感を一緒に体験できて光栄でした。波多野としてまたいつか戻ってこられたら」(梶)。

 
「このシリアスなお芝居をまたできたのも皆さんの応援のおかげです。個人的な話ですが12年前、この会場で成人式を迎えたのが懐かしいなと。またお会いしましょう!」(木村)。

 
「僕もこういう作品や三好みたいなキャラを演じる機会があまりないので、この役にはすごく思い入れがあったし、特別な感情で作品に臨ませてもらいました。どんな形であれ、まだまだ三好を演じたいです」(下野)。

 
「役者冥利に尽きる作品でした。僕だけでなく、みんながいつもと違うお芝居を要求されて。そして「こういう芝居したいな」と思わせるシーンが随所にあって、やりがいがあった作品でした。それと同時に大きな反響があった喜びもあります。これからも『ジョーカー・ゲーム』ともども応援よろしくお願いします」(堀内)。

 
 このイベントの出演陣、そしてアニメスタッフに向けて会場から大きな拍手が送られ、登場してきた「大東亞文化協會」の入口がまぶしく光ると、その光の中に1人ずつ消えていき、イベントは終了しました。なお、『ジョーカー・ゲーム』のイベントは来年1月にも開催! D機関のミッションはアニメが終わってもまだまだ続きます。乞うご期待!

[取材・文:永井和幸 写真:鳥谷部宏平]

 
BD発売情報
『ジョーカー・ゲーム』BD-BOX上・下巻発売中!
各18,000円(税別)
発売:KADOKAWA

イベント情報
「『ジョーカー・ゲーム』スペシャルイベント―平成29年冬の会―」
2017年1月22日(日)予定
14:00開場 14:30開演/17:30開場 18:00開演
ニッショーホール
出演:堀内賢雄、福山潤、津田健次郎 ほか
チケット価格:6,800円(税込)
※BD-BOX下巻購入者先行予約は10/31(月)23:59まで受付中

>>アニメ『ジョーカー・ゲーム』公式サイト
>>アニメ『ジョーカー・ゲーム』公式Twitter

(C)柳広司・KADOKAWA/JOKER GAME ANIMATION PROJECT
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