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木村さん、細谷さん、諏訪部さん登壇の『坂道のアポロン』イベント

木村良平さん、細谷佳正さん、諏訪部順一さんが今だから話せる製作秘話を暴露!? テレビアニメ「坂道のアポロン」トークイベント

 6月24日(日)、ノイタミナで絶賛放送中のテレビアニメ『坂道のアポロン』の全話イッキミ&最終話先行上映会が、作品と同じ港町である東京お台場の映画館「シネマメディアージュ」で行われた。

 2話と3話のあいだには声優陣による約40分のスペシャルトークイベントも開催。主人公の西見薫役・木村良平さん、薫の親友である川渕千太郎役・細谷佳正さん、千太郎の憧れの存在である桂木淳一役・諏訪部順一さんが登場し、会場はファンたちの声援に包まれた。


●リアル感を追求したからこそ生まれた数々の制作秘話

 軽いオープニングトークを終えると、話題はオーディション当時のことへ。『坂道のアポロン』のオーディションでは声優ひとりが複数のキャラクターを受けることができたらしく、木村さんは薫役以外にも松岡星児役を志望していたことが判明。諏訪部さんに「星児をやるならバン・バン・バン(※1)も歌えるね!」と言われ、「あ、それは恥ずかしいから遠慮しようかな(笑)」とファンの笑いを誘った。一方、諏訪部さんは「淳一役に決まってから、自分の名前である順一が間違われるようになってしまって……淳一効果ってやつですかね?(笑)」と、台本などに書かれる自分の名前が「順一」から、キャラクターの「淳一」に間違って書かれるようになった話をすると、目の前にいるスタッフさんが苦笑いをして客席から笑いがおこるといった一幕も。

※1:1960年代にブレイクした「ザ・スパイダース」の「バン・バン・バン」という曲。第9話にて岡本信彦さん演じる松岡星児が歌った。

 アフレコ時の話題では、「細谷さんが語った方言」について盛り上がりを見せた。『坂道のアポロン』の舞台となった佐世保市では長崎弁が使用されているため、千太郎など地元住民の役柄の台詞には頻繁に長崎弁が使われている。広島県出身の細谷さんにとっては、この長崎弁の習得に苦戦させられたようだ。しかし、収録終盤の細谷さんはほとんど長崎弁をマスターしており、自分で台本に書かれた台詞を長崎弁に修正していたという。

 また、諏訪部さんは「僕、方言萌えなんです」と、南里侑香さんが演じるヒロイン・迎律子が喋る台詞を絶賛。「喧嘩ばっかする子には教えてやらんもん!(第1話)」という台詞がお気に入りという木村さんの話に、「あれにグッとこない男性は居ないですよね!」と細谷さん&諏訪部さんとも意気投合した様子だった。

 さらに、松岡星児が歌う「バン・バン・バン」を収録した際の裏話も飛び出した。『坂道のアポロン』は実写の演奏映像を元にアニメ映像にしているのだが、「バン・バン・バン」を歌うシーンも実写の映像が用意され、それを使ってアフレコを行ったという。その際の映像に使われたのは、なんと松岡星児役の岡本信彦さんが実際に踊った物だったと暴露! 木村さんは「岡本君が満面の笑みで踊る姿は星児に負けていなかった」と語り、諏訪部さんが「だからあのシーンの星児は岡本君自身なんですよね(笑)」と会場の笑いを誘っていた。

写真左より、桂木淳一役・諏訪部順一さん、西見薫役・木村良平さん、川渕千太郎役・細谷佳正さん。

写真左より、桂木淳一役・諏訪部順一さん、西見薫役・木村良平さん、川渕千太郎役・細谷佳正さん。

●細谷さんが製作スタッフにあさりをぶちまけた!?

 イベント中には、公式サイトで公開されている木村さん×細谷さんのトークセッション「青春はいつも坂道発進」を、諏訪部さんも交えた特別企画として行った。

 本企画は、作品にちなんだお題から、声優陣が実際にあった青春エピソードを語るというもの。今回のお題「坂道のアポロンといえば、あさりぶちまけ事件(※2)ですが、過去にあさりをぶちまけてしまうほどの出来事はありますか?」に対して、真っ先に回答したのは細谷さん。『坂道のアポロン』の台本には標準語の台詞しか書かれておらず、アフレコテストでそのまま読む→方言指導の方に直される→覚え直しというループに堪りかねて、「前もって方言で書かれた台本を用意して欲しい!」と製作陣にあさり――もとい、怒りをぶちまけたことを告白。「僕は役になりきるために台本を暗記していくので、台詞が変わってしまうと思いを込めて喋りにくくなってしまうんです……」と役に対する強い思いと、それゆえの苦労を語った。

※2:第6話で千太郎の言葉に怒った薫が、怒りのあまりあさりを海に投げつけたエピソード。

 対して、木村さんは「僕は薫と違って、思ったことはすぐに言ってしまうので、溜めてぶちまけるということはあまりないですね」と回答。大の酒好きで知られる木村さんは、毎晩お酒を飲むことや休日に旅行などに行くなどして、ストレスを溜めないようにしていると明かした。

 また、諏訪部さんは自身が世話をしている犬のエピソードに触れ、忙しいときほど変えたばかりのトイレシートをぐしゃぐしゃにするため怒るものの、最後にはその可愛さに負けてしまうという愛犬家らしい一面を見せた。


●なんと最終話の製作はまだ終わっていなかった!?

 今回、監督の渡部信一郎さんは会場に来られなかったが、代わりにビデオメッセージが届いていており、トークイベント中にその映像が流された。

 上映会に駆けつけられず残念に思うが、もともと『坂道のアポロン』は映画作品のつもりで製作していたので、映画館で上映されるのはとても喜ばしいと語る渡部監督。「アニメーターの方々、管野よう子さんを始めとする音楽班、そして現場の役者陣。たくさんの幸運が重なって集った、素晴らしいスタッフの皆様の力があったからこそ、最高の作品を作ることができました」と、作品に対する思いを送った。また、実はこの後に放送予定となっていた最終話は上映会の最中も編集中であることを暴露! 作品のクオリティアップのためにギリギリの時間まで手を加えるという作品への情熱を感じることができた。

 諏訪部さん曰く、渡辺監督は青春ストーリーをずっと作りたいと考えていたそうで、この『坂道のアポロン』には特別な思いで取り組んでいたそうだ。原作では台詞があるシーンでもあえて音楽や表情のみで伝えるといった、アニメだからこそ表現できる独自の試みも行い、原作ファンにも1から楽しめるような工夫をしたという。

 「薫と律子、百合香と淳一といった恋愛ストーリーも、上手く雰囲気を出せたと思います」と語る木村さん。現場では諏訪部さんと深堀百合香役を演じる遠藤綾さんが収録していると「子供の頃に大人と洋画を見ているような気まずさがあった」と収録を終えての感想を振り返った。

 そんな諏訪部さん自身は、「これまで純粋な恋愛シーンを演じることが少なく、今回は楽しませて頂きました」と返答。淳一を演じたことで「兄貴というポジションが気持ちよく、淳兄と呼ばれることが嬉しいです」と話すと、細谷さんの音頭で観客から「淳兄ーっ!」と呼ばれ、照れながらも「呼んだ?」と返す微笑ましい一幕も。

 最後には、諏訪部さんが「本当に美しく、心が洗われるような素敵な作品になり、素晴らしい時間を過させていただきました。ご覧になった皆様の心に、なにか残せると嬉しいです」というメッセージを残し、トークイベントは多くのファンに惜しまれつつ幕を閉じた。

 今回イベントに参加していただいた木村さん、細谷さん、諏訪部さんは勿論、渡辺監督をはじめとするスタッフの皆様の思いが詰まった『坂道のアポロン』。最終話はどがん展開ば向かえたとか、見逃さないでチェックしてくれんね!(最終話はどんな展開を向かえたのか、見逃さないでチェックしてね!)

>>アニメ「坂道のアポロン」公式サイト

木村良平さんが本日着用している眼鏡は、薫をモデルにした眼鏡。諏訪部さんは淳一を意識した服装だった。

木村良平さんが本日着用している眼鏡は、薫をモデルにした眼鏡。諏訪部さんは淳一を意識した服装だった。

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