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映画『るろうに剣心』緋村剣心役の佐藤健さんインタビュー

実写版・映画『るろうに剣心』で緋村剣心役をつとめる佐藤健さんにインタビュー!

 2012年8月25日(土)、1999年に『週刊少年ジャンプ』に登場し、『るろ剣』の愛称で親しまれてきた日本の代表的な漫画『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』を実写化した映画『るろうに剣心』が、遂に全国公開となる。

 今回は、公開に先駆けて緋村剣心役の佐藤健さんや監督に直撃インタビューする機会をいただいた。今回は、主人公・緋村剣心役をつとめる佐藤健さんのインタビューをご紹介します! 剣心役を演じることについての感想や意気込み、彼の考える剣心とはどういう男なのかについて語ってもらった。

──緋村剣心役のオファーをもらったときの感想を聞かせてください。

佐藤健:信じられなかったですね。自分が剣心をやるやらないという以前に、『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』を実写化することが、まず信じられなかったです。と言うのも、僕自身が小さい頃に、漫画を読んでいたし、アニメも見ていたし、、友だちと技をかけあったりして遊んでもいたので、まさかその剣心を自分が演じるとは思ってもいませんでした。正直びっくりしましたね。嬉しいというよりも、えーっ!という驚きの方が大きかったです。

──実際に剣心役をやると自覚したとき、その驚きはどう変化したのでしょう?

佐藤健:最初は「無理でしょ?」っていうところから入ったんですよね。緋村剣心を実写化することは無理って。自分がやることは一旦忘れて、実写映画化したとしたらどんなふうになるんだろう……と考えましたね。ただ、『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』を実写映画化する(主演する)と聞いてから2年ほど期間があって。ある程度の月日を経てから大友監督やプロデューサーと会って、そこでどういう実写映画を目指しているのかとか、どういうアプローチなのかなど、物語全体やアクションのサンプルを見せてもらったんです。そういうディスカッションをしたときに、これはいけるかもしれないと思いました。原作ファンにも納得してもらえる実写映画が作れるかもしれないと思った。そこからですね、頑張ろうって気持ちにスイッチが入ったのは。

──佐藤健の演じる剣心像、どういう剣心を目指したのでしょう?

佐藤健:僕の理想の剣心をやらせてもらいました。僕自身にとっても思い入れのある役柄なので、原作に忠実にということを大切にしつつ、僕のやりたい剣心というか、自分のなかの理想の剣心を目指しました。

──具体的に、剣心のどういうところが理想ですか?

佐藤健:まず、とにかく強いということですよね。ほぼ無敵。物語が進むにつれてどんどん強敵が増えていって、苦戦もするけれど、今回の映画に関してはほぼ無敵の強さ。言わば達人なので、ある意味人間っぽくないというか、人間なんだけれど無駄な動きがないというか。性格の面でもちょっとしたことで怒ったり動揺したりしない強い精神力の持ち主ですね。でも、普段からその完璧さをオーラとして出しているのではなく、普段はわりとおっとりしていて、優しさも持ち合わせている。それが僕の理想の剣心像です。そういう剣心を目指して演じました。

──その理想の剣心像のなかには、緋村剣心と人斬り抜刀斎の二面性も組み込まれていると思います。二面性についてはどう捉えていますか?

佐藤健:その二面性もこの漫画の根底に流れている大事な部分、核となる部分だと思っていたので、2役を演じるんだという姿勢で挑みました。緋村剣心と抜刀斎、同じ人間ではあるんですが、1本の映画でその違いをわかりやすく見せるには、演技の差は大きい方がいいなと思ったんです。実際には、そのシーンに合った気持ち通りに演じることで、自然と緋村剣心と抜刀斎のそれぞれの気持ちになることができました。

──また、無敵の強さの対極にある弱さ、弱さを知っているからこそ剣心は愛されるキャラクターなのではないかなと。弱さについての佐藤健さんの考えは?

佐藤健:人間らしくないんだけれど、やっぱり人間だから人間っぽい部分も当然あるわけで、そういう部分が、緋村剣心の弱さだと思うんです。その弱さはこの映画のなかですごく大事なシーンになっていて……めっちゃ見どころです。

──自分自身の強さと弱さを剣心に重ね合わせたりしましたか?

佐藤健:それはなかったですね。自分がどうこうというのは今回の作品では考えなかったです。そもそも僕自身は、あんまり強くないですから。

──緋村剣心を演じたということは、佐藤健さんのなかにも強さがあると思いますが……。

佐藤健:演じることが好きで、ただ好きなことをしているだけです(笑)。

──演じることにつながるのであれば、どんなことでも耐えられる?

佐藤健:耐えられるし、楽しいですね。いいものを作りたいので、その為の努力はすすんでやりたい。『るろうに剣心』に関しては、もともと体を動かすことが好きなので、アクションの練習も楽しんでやることができました。ただ、アクションシーンに関しては常にアドレナリンが出ていた気がします。京都で撮影していたということも大きかったと思うんですけどね。寝起きも良かったし(笑)。いつもだと朝はつらくてなかなか起きられないけれど、この撮影中はパッと起きてスッて行動できた。つねに覚醒状態の現場は初めてでした。

──先ほどの二面性に続く質問です。最強の暗殺者と恐れられた抜刀斎と不殺の誓いで決して命を奪わない剣心、演じながらどんな感情を抱いたのか? 剣心の心情をどう汲み取って演じたのでしょうか?

佐藤健:抜刀斎としては、数々の罪を犯してきて、やっとそこから開放されたという気持ちが大きかったと思うんです。多分、人を斬っているときも解放されたいと思っていたんじゃないかなと。だから戦いが終わって解放された瞬間に刀を捨てた。逆刃刀を持ってはいるけれど、本当は逆刃刀さえも持たずに生きていきたかったと思うんです。その一方で、自分の罪に対する「償い」をしなくてはという気持ちもあって。このまま死ぬのも違う、何もせずに過去に背を向けて生きるのも違うと思ったときに、人のために生きたい──そう思ったんじゃないかな。そこでまた自分と向き合ったんだと思います。結果、緋村剣心には刀しかなかった。だから、逆刃刀という答えを持って誰かのために生きていくと決めたんだと思います。

──誰かのために戦い生きる剣心は、必ず仲間のもとに帰ります。今回の映画でも「必ず帰る」という言葉がキーワードとなっていますが、佐藤健さんが心のよりどころ、支えにしているものは何ですか?

佐藤健:剣心と一緒で仲間ですね。落ち込んだときやつらいときとかに一番最初に連絡しようと思うのは友だち。どんなに忙しくてもへこんでいる僕につきあってくれる。支えられているな、と思います。

──佐藤健さんが思う、映画『るろうに剣心』の見どころは?

佐藤健:『るろうに剣心』の世界観は、男の子目線からすると、うずくというかワクワクするんです。特に男の子にはアクションシーンを真似してくれたらいいなって思ったりしますね。僕たちが小学生の頃に「るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-」のアニメや漫画を見て、剣心たちの真似をして技をかけあったりしたように、この映画を観て真似してもらえたら……というのは、映画をつくるうえでの目標のひとつでした。もちろん、技やアクションについては、個人的に自信を持っているシーンです。あと、映像のクオリティが凄いんです。そのクオリティの高さと『るろうに剣心』の世界観がかなりはまっているので、そこも楽しんでもらえるんじゃないかな。共演者の方々の芝居の凄さも見どころですね。『るろうに剣心』に出ることができて本当に良かった、心から多くの人に観てほしい、そう思います。

>>映画『るろうに剣心』公式サイト

(C)和月伸宏/集英社 (C)2012「るろうに剣心」製作委員会
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