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『テラフォーマーズ』膝丸燈役を演じる細谷佳正さんにインタビュー!

今秋9月26日(金)24時30分よりオンエア開始するTVアニメ『テラフォーマーズ』より、膝丸燈役を演じる細谷佳正さんにインタビュー!

 2013年度版「このマンガがすごい!」(宝島社刊)オトコ編にて第1位に輝き、現在も『週刊ヤングジャンプ』(集英社刊)にて好評連載中の人気マンガ『テラフォーマーズ』(作・貴家悠/画・橘賢一)のアニメ化が決定!
 『テラフォーマーズ』は、地球の火星移住計画によって生み出された「テラフォーマー」と呼ばれる異形で強大な生命体と戦うため、人類が自らに「バグズ手術」「M.O.手術(モザイクオーガン・オペレーション)」と呼ばれる人体改造を施し、昆虫や動物などの特性を活かすことのできる姿へ“人為変態”することによってテラフォーマーの群れと戦う者達を描く、注目のSF作品だ。

 そんな『テラフォーマーズ』がまずOVAになって、好評発売中のコミックス10巻と、11月19日発売予定の11巻に同梱されて発売される。そして9月26日(金)にはTVアニメもスタート!
 TVアニメで膝丸燈役を演じる細谷佳正さんに作品の魅力、見どころを語ってもらった。

●壮絶なSFバトルアクションだけでなく政争劇も! リアリティのある映画のような作品

──原作を読んだ感想は?

膝丸燈役・細谷佳正さん(以下、細谷):読み始めた時はSFバトルアクションものかなと思ったんですけど、もっとリアリティがあって複雑な話でした。火星への移住を目的にしたテラフォーミング計画が強大な宇宙生物(テラフォーマー)を産み出すことになり、人類滅亡の危機が迫る中、命をかけてテラフォーミング計画に参加する人達が描かれる一方で国同士が水面化で主導権を争っていたりと、ハリウッド映画みたいなお話だなと思いました。

──何度も火星探査を試みている様子もしっかり描かれていますね。

細谷さん:TVシリーズではアネックス1号が探索に向かう2620年を描いていますが、2599年にもバクズ2号で火星探査に乗り出していて……その時のクルーにはアネックス1号艦長の小吉(CV: 木内秀信)もいたんです。そこにリアリティを感じるし、バグズ2号のエピソードはTVシリーズにもいろいろな形で引き継がれています。よりTVシリーズを楽しむためにも、まずコミックに同梱されるOVAをご覧いただければと思います。

●人類の敵はおなじみのあの虫!? 話が進むごとに進化も

──テラフォーマーはあの怖い虫の“G”が進化したものであったり、クルー達もいろいろな生物の特性を取り入れて戦っていたりと、個性的なクリーチャーの存在やデザインが印象的な作品ですが、それについてはいかがでしたか?

細谷さん:自分だったらいくら強い力を手に入れても、あんなに大きな”G”には気持ち悪くて近寄れないなというのが正直な感想です(笑)。読み進めていくうちに慣れてきたんですが、この間、完成したOVAを見せていただいた時、テラフォーマーの集団がバグズ2号へ一気に群がるシーンを見て、人型でもやっぱり同じくらい気持ち悪いなって(笑)。同じくOVAで小吉と奈々緒(CV:川澄綾子)がテラフォーマーと最初に遭遇する冒頭のシーンも普通過ぎるのがリアリティがあって印象的でした。戦っているクルーは強いメンタルを持っている人達だなと感心します。
 変態後のクルーは人間の面影もなくなるほど思い切り姿が変わる人もいれば、人間らしさが残る人もいて。2599年の時と2620年では変態化するための手術の技術も変わって、人体への負担が少なくなったり、成功率が上昇していたりと、進化しているんですよね。

──ちなみに細谷さんは“G”は苦手ですか?

細谷さん:もちろんです! っていうか、得意な人なんているんですか!? 飛んでくるのなんて絶対ムリです! 

●燈はアネックス計画に参加することで確実に成長

──演じる燈についての印象は?

細谷さん:燈は武道の達人で、AE(エイリアンエンジン)ウィルスに感染した幼なじみの百合子(CV:戸松遥)の手術費を稼ぐために危険な格闘大会へ出場したりする、心優しく正義感の強い男です。そして百合子と同じような境遇の少年・桜人との出会いなどもあり、ウィルス感染による犠牲者をもう増やしたくないという思いでアネックス計画に参加することになるわけですが、テラフォーマーとの戦いのためにM.O.手術を受けたり、厳しい訓練を受けるなかで成長しているなと感じました。例えば激しい交戦中にも冷静に分析している様子がモノローグでもわかって。そこは大切な部分でもあり、監督からのディレクションもありました。
 また燈は施設育ちで、小吉や、上官のミッシェル(CV:伊藤静)という心強い仲間達と出会うことで、絆が深まったり、仲間のためにという想いも強くなって。武道にたけた強い男だけど、時折百合子や重病にかかった桜人のことを思い出す優しさや弱さを持っていて、苦しみながらも必死にあがいているところが魅力的だと思っています。

●クルー達の過去とそれぞれの個性的な特殊能力に注目!

──燈以外のクルー達もなぜ計画に参加したのかという心理的な部分が魅力的に描かれていて、それがまた心を打つんですよね。

細谷さん:どんどん心打たれて、感情移入してください(笑)。計画に参加してから仲間達とバカ話をしたりしているけど、実はそれぞれに悲しい過去や壮絶な想いがあって。そんなドラマも素敵ですね。そして各国ごとに編成された班ごとに思惑があって、それが見え隠れするところも人の業みたいなものも感じられて面白いし、気になるポイントかなと思います。

──クルー達はM.O.手術を受け、いろいろな生物の能力を駆使してテラフォーマーと戦うというのもこの作品の魅力ですね。

細谷さん:M.O.手術は、成功すれば地球に生存する全ての種の能力をひとつだけ身につけることができるんですが、成功率は36%とかなり低くて。燈は絶滅危惧種のオオミノガの能力を得て、強じんな糸を操りながら元々持っている格闘能力と合わせて戦うため、全クルーの中で対テラフォーマー戦での戦闘力を示すマーズランキングでも6位と上位です。他のクルー達の戦い方も、ベースになったさまざまな生物の特徴が出ていておもしろいですよ!

──演じた中で、印象的なシーンを挙げるとすれば?

細谷さん:燈は1話の格闘大会の決勝で、人ではないある生物と戦わされます。そんな理不尽に向かって感情を爆発させながら戦います。それとは対照的に、火星についてから自分の意志でオオミノガに変態した時は…。地球にいた頃との体の感覚の違いに気付いていて。とても冷静に戦えているし、何よりもテラフォーマーと対峙しても恐怖を感じず、的確に技を繰り出してミッションを達成しています。その精神的、肉体的な変化が印象的です。

●テラフォーマー達の声も現場で収録! より生々しく不気味な感じに

──ちなみにテラフォーマー達は「じょうじ」という鳴き声を発していますが、あれは収録されているんですか?

細谷さん:はい。序盤に登場するテラフォーマーには情緒が感じられず、演者さんにも「あまり情緒を出さないで、もっと無機質に」とか「ハ虫類っぽく」といったディレクションが出されていました。物語が進むにつれて、最初は鳴き声のパターンは「じょうじ」とか「じょじょじょうじ」くらいしかなかったのに、テラフォーマーによってはより長く複雑化して行きます。火星に放たれたGが人型に変化しただけでなく、道具を作ったりしていて、かなり進化が早いのがわかります。TVシリーズでも20年前のバグズ2号編と比べて進化しているのがわかるシーンもあります。そんなテラフォーマー達の変化にも注目してください。

──テラフォーマー達が知性を身につけてしまったら人類は勝つのが難しくなりますね(笑)。

細谷さん:絶望的です(笑)。でも自分もその世界にいるような感覚で、テラフォーマーの強さと人類の危機にハラハラしながら毎週見ていただけたらと思います。

●火星に来て魅力が増したキャラ達が愛おしい

──燈以外で気になるキャラやお気に入りのキャラは?

細谷さん:アドルフ(CV:遊佐浩二)です。彼の抱えるバックボーンがカッコ良過ぎて。男子なら好きだと思います。後はミッシェルさんかな。父親の敵を討つために孤独に戦ってきたけど、火星に来て部下を守る立場になって、人間らしくなって。女性にとってはあこがれかも。戦いにはやる気持ちを抑えきれない部下に「休める時は休め」と諭すシーンで、小吉が「昔、俺が何年か前に(ミッシェルに)言った言葉なんだけど」とつぶやいたのも微笑ましくて。
 みんな火星に来て、変わるんですよね。読者の立場としても、人間的な魅力が増して、愛おしくなってくるんです。

──原作の中で、「これは絶対アニメ化してほしい!」というシーンは?

細谷さん:燈が暴走して、オオミノガではないものが出てくるシーンがあって、すごく短いシーンなんですけどやってみたいです。あのシーンは任務や正義感などなく、ただGを殲滅することに快感を感じているような気がして。あそこはちょっと長めにやってみたいです(笑)。

●感情移入しやすいようにリアリティを追及! ハラハラしながら楽しんでほしい

──アニメ「テラフォーマーズ」の魅力、見どころは?

細谷さん:テラフォーミング計画やテラフォーマーとの戦いなど、原作は読者の皆さんの想像力をかき立てる描写や設定が沢山盛り込まれています。
 テレビアニメでは、映像や音楽、演者の芝居で、どれだけ危険な状況にいるかがより大きく伝えられると思います、群像劇なので色んなキャラクター達に感情移入して頂けたらより作品の面白さが伝わると思いますし、監督も視聴者が感情移入しやすいように、SF的な世界観の中にも現実味を持たせる演出をされています。登場人物達の言葉はとてもドラマチックな台詞が多いですが、現実味を損なわないよう質感を提示してくださいますし、僕らもそれを心がけています。
 感情移入して頂くことで、テラフォーマー達に恐怖したり、クルー達のドラマに共感しやすくなるのではと思っています。

──火星での戦いの最中で回想シーンや地球でのシーンが挟まれて、そのたびに視点が変わるので、同時進行で動いていることが感じられて、それがリアリティにもつながっている気がします。

細谷さん:そうですね。あと原作のエピソードやシーンの順番もあえて変えていたりして。そこは原作ファンの方にとっても新鮮に映るかもしれません。

──最後に、『テラフォーマーズ』というアニメをこれから共に作っていくことに対する思いや意気込みをお願いします。

細谷さん:キャラクター一人ひとりも魅力的ですが、ストーリーは更におもしろくて。見ていただく方に物語の世界へ入っていただくために、キャストもスタッフさんも熱を持って取り組んでいます。収録現場は緊張感があって、皆さんが本当にこの作品が大好きで演じているんだなと自分のセリフがない時でも見ていて感じます。絶対、おもしろい作品になるという手応えも感じています。アフレコは今、中盤ですが、最後まで全力で取り組んで行こうと思います。
 秋から始まるTVシリーズ、それに先駆けて8月にOVA付きコミックスも発売されますので、まるごと「テラフォーマーズ」の世界を楽しんでください!

 TVアニメ『テラフォーマーズ』アネックス1号編は2014年9月26日(金)24時30分よりTOKYO MX他、朝日放送、中部日本放送、CSテレ朝チャンネル1、BS11にてオンエアスタート!CSテレ朝チャンネル1では、2014年10月2日(木)24時より放送予定。
 コミックス第10巻OVA同梱版「バグズ2号 前編」は集英社より8月20日(水)発売、コミックス第11巻OVAは11月に発売予定!(税込予価:1,980円)

<キャスト>
膝丸燈:細谷佳正
小町小吉:木内秀信
ミッシェル・K・デイヴス:伊藤静
マルコス・E・ガルシア:石川界人
アレックス・K・スチュワート:KENN
シーラ・レヴィット:茅野愛衣
アドルフ・ラインハルト:遊佐浩二
エヴァ・フロスト:佐倉綾音
鬼塚慶次:小野大輔
三条加奈子:たかはし智秋
柳瀬川八恵子:豊崎愛生
シルヴェスター・アシモフ:石塚運昇
イワン・ペレペルキナ:赤羽根健治
エレナ・ペレペルキナ:朴王路美(「王路」は王へんに「路」)
ジョセフ:石田彰
源百合子:戸松遥
蛭間一郎:杉田智和
蛭間七星:森川智之
秋田奈々緒:川澄綾子
ティン:橋詰和久
ドナテロ・K・デイヴス:小山力也
ゴッド・リー:津田健次郎
ヴィクトリア・ウッド:小清水亜美
マリア・ビレン:水樹奈々
チョウ・ミンミン:高垣彩陽
本田晃:家中宏
アレクサンドル・G・ニュートン:中田譲治
ほか

<TVアニメ『テラフォーマーズ』 オープニングテーマ>
TERRASPEX 「AMAZING BREAK」
発売日:2014年11月12日(水)
CD (1枚組)
品番:1000527683   POS:4548967125191  価格:¥1,000+税
CD収録曲:
1.AMAZING BREAK
2.AMAZING BREAK(TVサイズ)
3.AMAZING BREAK(Instrumental)

<TVアニメ『テラフォーマーズ』 エンディングテーマ>
TERRASPEX「Lightning」
発売日:2014年11月12日(水)
CD (1枚組)
品番:1000527684   POS:4548967125207  価格:¥1,000+税
CD収録曲:
1.Lightning
2.Lightning(TVサイズ)
3.Lightning(Instrumental)

>>TVアニメ『テラフォーマーズ』公式サイト
>>OVA『テラフォーマーズ』公式サイト
>>『週刊ヤングジャンプ』特設サイト

(C)貴家悠・橘賢一/集英社・Project TERRAFORMARS
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