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テレビアニメ『異能バトルは日常系のなかで』アフレコ現場レポ

岡本信彦さんと寺島拓篤さんが演じるキャラの厨二トークは見逃せない!? テレビアニメ『異能バトルは日常系のなかで』アフレコ現場レポート

 原作・望公太さん/イラスト・029さんが手がけるGA文庫刊行のライトノベル『異能バトルは日常系のなかで』。本作は、主人公の安藤寿来(あんどうじゅらい)が所属する文芸部の5人がとてつもない異能に目覚めるも、その異能を無駄遣いして平和な日々を過ごすという、タイトル通り日常系寄りの作品だ。小説は現在7巻まで発売されているほか、コミックの展開も行われている。

 そしてテレビアニメが2014年10月6日よりテレビ東京にて放送開始! アニメーション制作は『キルラキル』『リトルウィッチアカデミア』などで知られるTRIGGER(トリガー)、音楽はゲームやアニメなどに数多くの楽曲を提供しているElements Garden(エレメンツガーデン)が担当している。

 そんな本作のアフレコが行われると聞き、収録現場にお邪魔させてもらった。スタジオの雰囲気などをお伝えしていくので、放送前に期待を膨らませてほしい。

●現場で見えてくるスタッフの力、それに負けないキャストの意気込み

 収録に参加したのは岡本信彦さん(安藤寿来役)、山崎はるかさん(神崎灯代役)、早見沙織さん(櫛川鳩子役)、種田梨沙さん(高梨彩弓役)、山下七海さん(姫木千冬役)、寺島拓篤さん(桐生一役)、細谷佳正さん(相模静夢)、名塚佳織さん(里見詩春役)だ。

 アフレコはまず、前半部分に当たるAパートの収録から行われることに。まだアニメの放送前であるため具体的な内容には触れないが、取材をした日のストーリーでは、安藤がテストで“厨二”っぷりを発揮した回答をして職員室に呼び出されているところからスタート。その後、文芸部のレクリエーションとしてテニスで異能を無駄遣いしたり、二つ名を記録するノートをネタに安藤がいじられたりと、当然ながら魔王も謎の組織も登場せず、平和な日々が描かれていく。

 スタジオ内も収録中はキャストもスタッフも真剣だが、ちょっとした空き時間は食べ物や厨二の話で盛り上がったりと、まさに日常系作品のような楽しげな雰囲気だった。通しでの収録が終わると、たった今収録した内容についてスタッフたちが打ち合わせを行う。これは作品や現場によってやり方が異なるが、監督や音響監督、プロデューサー、場合によっては作画監督や原作の先生なども参加し気になったところをコメントしていくのだ。

 演技の内容だけでなく、用語の意味や発音なども確認することがある。台本を作る際にも確認作業は行われているだろうが、ここでも気になった言葉はひとつひとつ辞書で調べたり、原作と相違ないかなどもチェックが行われる。時にはカット(絵)の修正を決めることもあるので、スタッフにとって気の抜けない瞬間でもある。

 それが終わるとキャスト陣も交えてどのように修正していくかの話し合いが行われる。異能の力や二つ名など、厨二的な単語が多く登場するので読み間違いなども多少あったが、そうした指摘を笑いに変えてしまうスタッフの力も印象に残っている。出来上がった作品を見ればキャスト陣の熱や演技を感じることはできるが、お互い気持ちよく収録できるようにする気遣いというのは、こうした裏側を取材したからこそ見えてくるところだ。

 もちろん、キャスト陣も負けてはいない。「台本に俺と僕があるんですが、どちらで統一すればいいですか?」「ここのアドリブ抜けてしまっていたんですけど」など、演技中に気付いたところを積極的に聞きにいく姿勢が記憶に残っている。細かい部分にまで気がつくのは、本気で収録に臨んでいるからこそ、と言えるだろう。

●限られた時間で最高の演技、それを垣間見られた瞬間も

「やる気満々?」「やる気満々です!」

 休憩を挟んだあとのBパートは台本を持ってマイクの前で待機していた岡本さんたちの姿を見たスタッフが声をかけ、こんなやり取りで始まった。Bパートも収録の流れはAパートと同じだが、作品の内容的には、後半は能力に関してちょっとだけシリアスなシーンがあったり、初登場となる桐生一との濃い厨二トークがあったりするので見所は満載だ。

 そのシリアスなシーンでは、早見さん演じる鳩子が過去を振り返る場面がある。ここで「今のでもOKですが、もう少しだけ感慨深げに」というリクエストがあって録り直しを行うことになったのだが、感情を込めすぎて一度だけ時間をオーバーしてしまうことがあった。アニメのアフレコでは、このキャラクターがこの場面で喋るセリフの時間、というものが決められている。そのため、ゆっくりと噛み締めて喋るにも限界があり、時間内で気持ちを入れて演じなければならないのだ。こうした場面に直面すると、声優という仕事の大変さと、それに応えてみせるすごさを同時に感じさせてくれるからたまらない。

 また、今回収録を取材して筆者が個人的に一番印象に残っているのは、安藤が彩弓にいじられるところ全般だ。安藤と相模を見て妄想していたという彩弓にドン引きするシーンの岡本さんの演技、安藤を騙して爆笑するシーンの種田さんの演技は本当に活き活きしており、こちらまで楽しさが伝わってくるようだった。

 とんでもない異能の力があるのに、描かれるのはあくまで学園生活。そんな一風変わった日常系作品の特徴を活かし、ノリ良く楽しめるアニメに仕上がりそう。今回のアフレコ取材は、そんな期待を持たせてくれるには十分だった。2014年10月の放送までもう少しだけ時間はあるが、ぜひ本放送を楽しみに待っていてほしい。

■テレビアニメ『異能バトルは日常系のなかで』

【ON AIR】
テレビ東京:10月6日から毎週月曜 深夜2:05~
テレビ大阪:10月8日から毎週水曜 深夜2:35~
テレビ愛知:10月8日から毎週水曜 深夜2:35~
※放送時間は変更になる場合があります。

AT-X:10月9日から毎週木曜 夜10:00~
リピート放送
毎週土曜 朝9:00~
毎週火曜 朝4:00~
毎週水曜 夕方4:00~

ニコニコ動画配信:10/9 22:30~

【STAFF】
原作・・・望 公太(GA文庫/SBクリエイティブ刊)
原作イラスト・・・029
総監督、シリーズ構成・・・大塚雅彦
監督・・・高橋正典
キャラクターデザイン・・・山口 智
美術監督・・・加藤靖忠(ステロタイプスマーチル)
色彩設計・・・高木雅人
撮影監督・・・矢辺洋章(サンジゲン)
編集・・・長谷川 舞(eDiTz)
音楽・・・Elements Garden
音楽制作・・・DIVEⅡentertainment
音響監督・・・渡辺 淳
アニメーションプロデューサー・・・稲垣亮祐
アニメーションスタジオ・・・TRIGGER

【CAST】
安藤寿来:岡本信彦
神崎灯代:山崎はるか
櫛川鳩子:早見沙織
高梨彩弓:種田梨沙
姫木千冬:山下七海
桐生一:寺島拓篤
工藤美玲:福原香織
相模静夢:細谷佳正
里見詩春:名塚佳織
九鬼円:加藤英美里
ほか

【STORY】
俺を含めた文芸部の五人は半年前、とてつもない能力に目覚めた。
そして壮大なる学園異能バトルの世界へ足を踏み入れ――なかった!?

「なんも起きねえのかよ!!」異能に覚醒してみたものの、日常は完全無欠に平和だ。
世界を滅ぼす秘密機関などない! 異能戦争もない! 勇者も魔王もいやしないっ!
だから俺たちはこの超級異能を、「黒炎の龍にヒゲ生やせたーっ!!」
気軽に無駄遣いすることに決めた。

だが異能バトルに憧れ続けた俺だけは、真なる戦いの刻が近づきつつあることを確信していた――。
神スキルとたわむれる何気ない日常。
だが、それだけじゃ終わらない新・異能バトル&ラブコメ、開幕!!


>>テレビアニメ『異能バトルは日常系のなかで』公式サイト
>>テレビアニメ『異能バトルは日常系のなかで』公式Twitter
【推奨ハッシュタグ:#異能バトル】

(C) 2014 望 公太・SBクリエイティブ/泉光高校文芸部
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