声優
悠木碧 Concert2015「プルミエ!」をレポート

少女たちの夢の世界が描かれる――悠木碧 Concert2015「プルミエ!」をレポート

 「Animelo Summer Live」をはじめ様々なステージで独自の世界を見せつけてきた悠木碧さんが、ついに2015年4月19日(日)・舞浜アンフィシアターでワンマンライブ「悠木碧 Concert2015「プルミエ!」」を開催。本稿では、ライブの模様をレポートでお伝えしていく。まるで絵本の中に迷い込んだような不思議の世界は、怪しくも心地のよいメロディーとともに動き出す……。

●夢の世界へ誘われる……

 まっさらなステージにはライブタイトルのみがスクリーンに映し出され、ライブにしては簡素なイメージ。しかし、それはこれから始まる物語の表紙を見ているだけにすぎなかった。突如としてステージ中央に、フカフカのベッドと本を読んでいる老婆が現れ、傍らには蓄音機が。流れてくる音楽は「ハコニワソレイユ」。蓄音機のかすれた旋律がゆったりとした空間を作り出すと、上空から天使のようなたたずまいの悠木さんが舞い降りてきた。それに合わせて会場は星のペンライトが瞬き、暗闇に包まれた世界が一気に光を放つ。悠木さんもそれに応え、優しい歌声を紡ぎだしていく。

 冒頭とは打って変わって、軽快なメロディーが印象的な「回転木馬としっぽのうた」では、ベッドの中から現れた猫と一緒に丸いステージを楽しげに歩いていく悠木さん。曲中に次々と変化していく舞台セットは、飛び出す絵本をめくっているような感覚を覚えたほどだ。スポットライトに照らされながら歌う「ビジュメニア」、可愛らしい人形を手に取って歌う「Baby Dolly Alice」。「ズヴィズダー」という歌詞に合わせて指をさす仕草や、緩急をつけた歌い声はキュートながらもどこかクールな一面もあった。

 音楽が鳴りやむと、会場からは鳴りやまない歓声が巻き起こり、「お元気ですね!」と悠木さんも笑顔を振りまいていく。悠木さんによると今回のライブでは、悠木さんが夢の世界への案内人となり、様々な女の子たちの物語をのぞいていく、といった内容だそう。大事に抱えている人形は夢の中の世界の友達「アリス」なんだとか。「アリス可愛い!」とファンに声をかけられ、「嫉妬しちゃうわ」と悠木さんが少しすねてしまう一幕も。

 そして、新たなストーリーが幕を開けていく……。今度の主人公はアリス。少しノイズのかかった出だしから深みのある声を響かせる「サンクチュアリ・アリス」だ。アリスの気持ちを歌う場面では幼い声を披露したりと、まさにストーリーテラーといった姿を見せる。「アール デコーラジュ ラミラージュ」では、時計の音が鳴りだすとガラリとステージが色を変えていく。仮面をつけたダンサーたちが現れ、時計の音に合わせ一夜だけの舞踏会が繰り広げられているかのようだった。

 ピアノと可愛らしい「ワン、ツー」という声でスタートした「ソラミミ PiZZiCATO」。それまでの悠木さんと違い、ちょっとおてんばでやんちゃな少女のように、元気いっぱいな姿を見せる。ベッドに座って歌ったり、リズムに合わせて首を横に振る仕草もチャーミングだ。最後は遊び疲れたように大あくび。

●客席に舞い降りる華麗な蝶

 眠った少女を起こすのは「SWEET HOME」。「素敵な1日 始まる気がするの」、そんな爽やかな朝だが、ここは夢の国。「そうだよ ぼくもずっとそばにいるから」という最後のフレーズを少年声で歌う悠木さんがとても印象的だ。続いての世界は「twinkAtrick」。ゆったりと花や星が降り注ぐ映像と合わせて歌う悠木さんは、上品かつ優雅で思わず見とれてしまう。

 ここで悠木さんが一旦後段。幕間のムービーも不思議な世界が展開される。「現実は夢。夢は現実。私はあなた。あなたは私。怖いくらいの静寂が歓声を生み出し、歓声が支配した空間がやがて静寂へと戻る」という声が響き、また新たな世界を生み出していく。この答えが無限に出てきそうな世界観は悠木さんならではだ。

 再び登場した悠木さんはアゲハチョウのような豪華な衣装で「迷宮舞踏会」を歌い上げる。大人なメロディーに呼応して、会場からも手拍子が巻き起こり、ステージは一気にダンス会場へと転換していった。「おや? 誰かが呼んでいるよ。行ってみよう!」と悠木さんの掛け声で始まった「ダスティー!ダスティーストマック」では、悠木さんが客席まで足を運び、ファンとハイタッチしていく。「すごく近いよー!」と悠木さんも楽しげだ。

 モノクロの暖炉と老婆のセットで披露された「ロッキングチェアー揺れて」は、しっとりとした歌声を披露。セットは白黒の世界だが、歌声を聴いているだけで心がカラフルになってくるような気持ちにさせられる。続く、明るい曲調の「Angelique Sky」で、スキップするたびに揺れる衣装は蝶がヒラヒラと舞い踊っているかのようだった。

 ラストスパートをかけるのは「クピドゥレビュー」。「ハイハイ!」と会場からも掛け声が起こり、ファンのボルテージも上がっていく。入場時に配布されたフラッグを振り、一心に応援するファンたち。彼らの悠木さんフラグは折れることはないだろう。そしてラストの1曲はかわいいリズムで心躍る「ポポン…ポン!」。コミカルな振りつけや幻想的な雰囲気で最後まで独自の世界を作り上げていた。「またいつかみなさんと夢の世界で会えることを願っています!」と感謝の言葉を述べる悠木さんがまぶしい。

 鳴りやまぬアンコールに応え悠木さんが再登場。「静かに始まって、静かに終わったので、アンコールは盛り上がっていきましょう!」と元気のいい挨拶で「ジェットコースターと空の色」がスタート。アップテンポなナンバーは、加速していく曲調に合わせファンのボルテージを上げていく。「みんな、用意はいいか!?」とファンを鼓舞する掛け声で歌い上げる「時計観覧車」。星型のペンライトを振るファンたちも笑顔で溢れていた。

 そしてついに最後の瞬間へ。「ちょっと待っててね!」と何やら準備を進める悠木さん。「あおちゃん」コールが鳴り響く中、なんとワイヤーで宙に舞った悠木さんが上空から登場! 青空の映像とともに「I Can Fly!」を披露。空からは星型の紙ふぶきが舞い散り、歓声に包まれる。ラストはファンにメッセージを贈る悠木さん。「本当に本当にみなさんのおかげだと思っています。本当にありがとう!」と今日一番の笑顔が悠木さんにもファンにも溢れ、ライブが終了した。

 まるでミュージカルを見ているかのような斬新なステージ、夢の世界を描いた独特な空間、そして最後には会場を盛り上げることも忘れない、そんな盛りだくさんの内容が詰まった「悠木碧 Concert2015「プルミエ!」」。次はどんな夢の世界を見せてくれるのか、期待して待っておこう。

■『悠木碧 Concert2015「プルミエ!」』セットリスト

01.ハコニワソレイユ
02.回転木馬としっぽのうた
03.ビジュメニア
04.Baby Dolly Alice
05.サンクチュアリ・アリス
06.アール デコーラジュ ラミラージュ
07.ソラミミ PiZZiCATO
08.SWEET HOME
09.twinkAtrick
10.迷宮舞踏会
11.ダスティー!ダスティーストマック
12.ロッキングチェアー揺れて
13.Angelique Sky
14.クピドゥレビュー
15.ポポン…ポン!

【encore】
01.ジェットコースターと空の色
02.時計観覧車
03.I Can Fly!


>>悠木碧公式ファンクラブ「AoimAniA」

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