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『亜人』宮野真守さん、櫻井孝宏さん、平川大輔さんインタビュー!

宮野さん「僕らは芳忠さんに勝てる気がしないですね(笑)」――アニメ『亜人』宮野真守さん、櫻井孝宏さん、平川大輔さんインタビュー!

 2015年11月27日より劇場3部作の第1部が、そして2016年1月からはTVシリーズの放送が決定している大人気漫画『亜人』(著:桜井画門/講談社「good!アフタヌーン」連載)。今回、そんなアニメ『亜人』で、永井圭を演じる宮野真守さん、戸崎優を演じる櫻井孝宏さん、田中功次を演じる平川大輔さんのお三方にインタビューを行いました! 自身の演じるキャラクターについてや収録時の様子など、ファン必見の内容です!

――最初に『亜人』という作品に出演が決まったときの感想をお願いいたします。

宮野真守さん(以下、宮野):僕はオーディションのお話を頂いてから、原作に触れることになったんですが、衝撃の連続というか。世界観に、設定に、永井圭という人物像に…心が震えるような衝撃を味わいました。あまりにも斬新過ぎて、目が離せなくて夢中でページをめくっていました。永井圭の役でオーディションを頂いていたので、永井圭を追いながら原作を読んでいき、彼の魅力や本質の部分などが見えてくると、心から「この役を演じたいなぁ」という気持ちが湧き上がってきました。なのでオーディションへは、「絶対この役を演るんだ!」と気合いを入れて臨んでいたので、決まったときはとてもうれしかったですね。

櫻井孝宏さん(以下、櫻井):僕は何役かオーディションを受けたんですけど、その中でも一番チャレンジしたいと思ったのは戸崎でした。宮野くんのコメントと重なってしまいますが、『亜人』はインパクトの強い作品で、僕は「痛いなぁ…怖いなぁ」と、顔をしかめながら読んでいました。やっぱり過激な描写や残酷なシーンは印象的でしたね。それ以上に、人間の内なる闇が恐ろしかったですが。

平川大輔さん(以下、平川):僕はオーディションの話を頂く前に原作を読んでいまして、アニメ化の際に携われたら嬉しいなぁと思っていたんです。それで、実際お話が来たとき、最初は違う役でオーディションを受けました。現場でその役をやらせていただいた後に、何役か別のキャラクターもその場で受けさせていただけて、田中役に決まったという感じです。決まってすごく嬉しかったんですが、どのキャラクターも作品の中で色々ともがいてる人達なので、この役をやらせていただく、そしてこの作品に携わらせていただくというのは、とても嬉しいしありがたいことだけど、生半可じゃ出来ないぞと思いまして……正直すごく…ビビりました(笑)。

――キャラクターを演じてみた感想や印象などをお願いします。

宮野:『亜人』という作品はとても奥深いので、原作や台本を読んで“永井圭”という人物像を自分なりに構築しながら収録に臨んだんですが、演じることによって「あれ?これはどういうことなんだろう?」と、見えなくなってしまう部分もあったんです。そんなときに監督とお話しさせてもらって、視界が開けた感じがしました。瀬下総監督が思い描く永井圭像を聞かせていただいた時に、ものすごく納得が出来て、“永井圭”という人物が見えた気がしたんです。なので、そこからは迷いなく演じていけましたね。“永井圭”自身の軸が何かに影響されてぶれたりしていく姿が、逆にすごく魅力的で、人間的で、そこをしっかり演じていきたいなと、監督とのやり取りを通して思わせていただいたので、そこからはそういうブレブレな精神状態を演じていくのがすごく楽しくなりました。

櫻井:(戸崎は)お役人って感じですね。それなりの肩書を持った「亜人」を追う側の人間で、この世界の暗部に身を置いています。冷徹な現場監督者って感じですね。話が進んでいくと、彼にも苦い理由があって動いていることがわかるので、最初の印象よりは人間らしさが感じられるようになりました。

平川:プレスコで収録しているので収録時に絵がないものですから、初めての収録の時はキャラクターを知るための手がかりが何かないかと、台本はもちろん、原作を本当に何回も何回も読み返して、そこから自分が感じた田中の印象をそのまま持っていったんです。そうしたら監督が求めていらっしゃるイメージとは全然違ったものを創っちゃってたみたいで、その後何度やっても上手くいかず、ちょっとどうしていいかわからなくなってしまったんですよ。でも途中で監督とお話しさせていただいた時に伺った一言で、「あ、そっか」ってストンと降りてきた部分がありまして。その後キャラクターを構築し直していったら、「そうなんです! それなんです!」って言っていただけたのが、すごく印象に残っています。

――大塚芳忠さん演じる佐藤(帽子)など、ほかのキャラクターの印象などはどうですか。

宮野:もう僕らは佐藤さん、芳忠さんに勝てる気がしないですね(笑)。ものすごい存在感の芳忠さんの声が現場で聴けることで、僕らは圧倒されまくるというか……。すごいしか言えないのが情けないんですけど圧倒されっぱなしで、その絶対的な存在感がスタジオ内にあるっていうだけで自然と緊張感が生まれますし、(永井圭として)立ち向かっていかなきゃっていう気持ちになれます。すごく素敵な現場というか座組でやらせていただいていると感じますね。

櫻井:どうやったらあんな風にできるんだろうって一生懸命探っています。。僕らは佐藤というキャラクターの枠を飛び越えたところでも影響を受けているので、どうしても大塚芳忠さんに目がいってしまいます。佐藤の腹の底が見えません。あんなに怖いキャラはいないってくらい怖いです。

――平川さんの演じる田中は佐藤と行動を共にする側ですが、その点から見た佐藤はどんなキャラクターですか。

平川:田中にとって無限地獄から助け出してくれた人が佐藤なんですが、その「佐藤と出会ってしまった」ということこそが、田中にとっての大きな転機だったんじゃないかと思うんです。やっぱり芳忠さんのお芝居が圧倒的で、佐藤のいろんな部分を引き出していらっしゃるんですけど、どこをとっても基本的に温度を感じないんですよね。そこが怖いところなんですけど、僕自身は田中を通して、そこに何とも得体の知れないすごいカリスマ性を佐藤に感じてしまって。なので、佐藤という自分にとって圧倒的なところにいる人に対してとその他の人々に対して、みたいな感じで、自分の中ではちょっとだけ田中のお芝居を変えているつもりです。最初に原作を読んでいた時はそういう風に思って読んでいなかったので、収録が始まって芳忠さんのお声を聴いたら勝手にそうなっていた、というところがありました。

――ありがとうございました。最後に公開を楽しみにしている方へメッセージをお願いします。

宮野:いい意味で本当にギリギリを攻めている作品なので、その分スタッフの愛情や想いが感じられるものになっています。『亜人』というものを、最大限面白く見せるために緻密に計算されているので、そこは見どころですし、衝撃を受けるところだと思います。僕らもそんな中で限界ギリギリまで挑んだお芝居で、想いを注いでいます。一度見たら目が離せない作品になっていると思いますので、是非ご覧になっていただきたいです。

櫻井:過激で刺激的でとても興味深い作品なんですが、同時に負の感情を抱かせる作品なのも事実です。それでも、ただ残酷なのではなくて、人間の本質というか本能というか、根元に訴えかけてくる、頭と心を掻き回される作品だと思います。生きるとは、そんな答えを出しにくい疑問を突きつけられる「亜人」の世界を、たくさんの人と共有できたらありがたいです。よろしくお願いします。

平川:ある意味人が見たくない、見せたくない、できれば隠しておきたい部分を、全部表にさらけ出しているような作品なので、もしかしたらご覧になった時に、観ているのが辛くなるとか、観たくないなって思われる方もいらっしゃるかもしれません。でも、それを真正面から受け止めていただくことで、じゃあ自分はこれからの一分一秒をどうやって生きていくかとかを、考えるきっかけになってくれるような作品なんじゃないかと思います。僕らも体当たりでぶつかっている作品なので、皆さんにも是非この作品を体当たりで受け止めていただきたいなと思っています。

――ありがとうございました。



●劇場アニメ3部作 第1部『亜人 -衝動-』
11月27日(金)より TOHOシネマズ新宿ほかにて2週間限定公開
配給:東宝映像事業部 上映時間:106分 PG-12指定

●TVシリーズ:2016年1月15日(金)よりMBS・TBS・CBC・BS-TBS“アニメイズム枠”にて順次放送開始

>>『亜人』公式サイト
>>『亜人』公式ツイッター(@anime_ajin)
#亜人計画

(C)桜井画門・講談社/亜人管理委員会
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