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『アイ★チュウ』開発スタッフが語る裏話・前編

80万ダウンロード達成&祝1周年! 1年前のリリース直前を振り返る! 恋愛リズムアドベンチャー『アイ★チュウ』開発スタッフ緊急インタビュー【前編】

『アイ★チュウ』が、2016年6月にめでたくリリース1周年! そんなお祭りムードにのって「アニメイトタイムズ」では、開発スタッフインタビューを敢行しました!

 これまで、本作ディレクターの伊藤 舞さんに加え、音楽プロデューサーの早川大地さん、イラストレーターのしヴぇさん、くにみつさん、meijさん、美茶さんと、多方面の制作陣にお話を聞いてきましたが、今回はその第4弾! アプリの開発を担当しているお三方にお話を聞きました。本稿はひとまず【前編】として、一人ひとりのプロフィール紹介から『アイ★チュウ』の第一印象、開発初期のエピソードなどをお見せします。

《伊藤Dインタビュー》
記事・前編:https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1446716682
記事・後編:https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1447134010

《伊藤D&早川音楽Pインタビュー》
記事:https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1453276526

《伊藤D&イラストレーターインタビュー》
記事・前編:https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1455529713
記事・後編:https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1456385077


■今回お話いただくのはこの3人!

★番長さん(以下、番長)
リベルエンタテインメント所属。開発チーフ。男性。アプリ全般の設計、リズムゲーム中のSDキャラのダンスの全曲の演出を担当。

★はぎーさん(以下、はぎー)
リベルエンタテインメント所属。女性。ストーリーパートの演出を担当。

★アズマックスさん(以下、アズマックス)
リベルエンタテインメント所属。リズムゲームの全譜面の作成を担当。


■「乙女ゲームは初挑戦」な3人が『アイ★チュウ』に携わり……ハマった!

――まず最初に、このプロジェクトに関わることになったときの心境からうかがいたいです。

はぎー:私が参加したタイミングは『アイ★チュウ』リリース前で開発の真っ最中だったんですけど、最初に企画書を見た時に「あ、イケメンがいる!」って思いました。あと、ダミーヘッドマイクについてもびっくりしました。なにこれ!みたいな。

――ダミーヘッドマイクって未知のものではありますよね。インパクトもありそうです。

はぎー:そうですね(笑)。だからそのときはこれを使うとどんなゲームになるのかな?って思いました。『アイ★チュウ』の開発では驚きが多くて、新鮮でしたね。

番長:僕は乙女ゲーム自体は初めてでした。正直、最初は全然わからなかったですね。自分が開発に関わると決まり、「どうなるんだろうなあ」と思いつつも、「やるって決まったからにはやるか!」っていう感じでした(笑)。

――乙女ゲームに初めて関わるとどうしても不安がつきまとうのかもしれませんね。男性だと感覚を合わせるのも難しそう。

番長:たとえばデザインをとっても、セオリーの違いを感じることが多かったですね。だから、伊藤ディレクターに「乙女はこうなんですよ!」って言われてもよくわからない。そういうものなのか!と受け入れるのみでした。

――男性ならではの心境ですね! ではアズマックスさんはどうでしたか?

アズマックス:アズマックスです、どうもー! はい! 僕が譜面まわりを担当することになった時は、「自分のプラスなところを引き出すことができるかもしれない!」と思えたんですが、その一方で「現実世界でも乙女心なんてつかんだことがない僕が乙女ゲームに携わっていいのか?!」と思ってしまいました、ハハハ(笑)。

――みなさんそれぞれに不安や驚きがあったんですね。ともあれ、1年経った今ではいちプレイヤーとしても楽しんでいると聞きました。

番長:メインでもあるリズムゲーム部分は、特にプレイしています。僕はリズムゲームの演出もやってるので、新しい曲が出るとSDキャラがちゃんと動いているかどうかの確認をしないといけないですからね。ただ、リズムゲームが得意なわけではないんです。僕のデスクの横にいる譜面を作ってるアズマックスに向かって、「こんなのできるわけない!」って文句を言いながらリズムゲームを遊んでますよ(笑)。

アズマックス:そうそう! 新しい譜面を作るたびに言われてますよね(笑)。「早くうまくなってください」って返しています。

番長:社内にリズムゲー好きがいるんですけど、アズマックスが彼を連れてきて「ほら、クリアできるでしょ?」とか言ったりするよね。それをやられたら、「そうですね」としか言えないでしょ(笑)。ユーザーさんの中にも上手な方が多いですよね! 「初見でクリアできた!」という方もいるようで、個人的には「すごいな! 意味わかんないよ!」って思いつつ僕も挑戦しています。

――開発者でありながら、ユーザー視点にも立てている感じですね。

アズマックス:イエス、それはありますね。『アイ★チュウ』をユーザーとして見たときにいいなって思うところは、自分の“教え子”であるキャラクター達がひとつの舞台で歌い踊ってる姿を見られるところや、ホーム画面でいろいろな言葉をかけてもらえるところ。単に「リズムゲームとストーリー」だけじゃなくて、アプリ内の細かいところにも個人的には魅力を感じるんですよね。そこが、プレイしていて飽きない要素なんじゃないかなと思います。

はぎー:キャラクターも、みんな魅力的ですからね。29人それぞれに物語があって、生い立ちも掘り下げられているからどんどん感情移入できる。そういったところにも、ハマるポイントがあるのかなあと思います。

アズマックス:そうそう、ちゃんとアイチュウたちを育てている感じがあるんだよね。

番長:あと、曲も良い。仮歌の段階からずっと聴き込んでいるんですけど、すっごい耳に残るし、気づいたら口ずさんでたりするんですよ。何かが仕込まれてるんじゃないの!?って思うくらいスルメ曲ですね。ジャンルも幅広いから、どんなユーザーさんでも刺さる曲があるんじゃないかと思っています。

――『アイ★チュウ』の魅力も聞けたところで、推しているアイチュウについても聞きたいんですが?

番長:うーーん難しいなあ。しいて言うなら心ちゃん(POP'N STAR・華房心)かもしれない。見た目が完全に女の子でかわいいから、セーフかな?みたいな(笑)。あと、村瀬さん(華房心役・村瀬歩さん)がすごい!っていうインパクトは未だに忘れられないですね。声が入った歌を聞いて、「これ本当に男の人ですか!?」って思いましたもん。普通の女性より女の子の声ができるって聞きますけど、ここまでなのかと。このキャラすごいな!って思いました。

はぎー:私は……ストーリーに深く触れているのもあってか、29人全員大好きなんですけど、ひとり挙げるなら星夜くん(F∞F・愛童星夜)ですかね。すっごい明るくて太陽みたいで、犬っぽくて「プロデューサー、プロデューサー!」って慕ってくれている感じがすごくかわいいんです。「みんなで頑張ろう!」って元気づけてくれるところなんて、すごく主人公らしいし。でもその反面、悩みも持ってるし考えすぎちゃうところもあったりして、ちゃんと人間っぽいんですよ。このおかげで、ストーリーパートではちゃんとヒロインの感情でプレイできています。

アズマックス:僕はズバリ澪(RE:BERSERK・山野辺澪)ですね。というか、RE:BERSERKが大好きなんですよ。僕も若いころは十字架をつけたりとかして、しっかり中二病をわずらってたからすごく共感できるんですよね。それに、蛮(十文字蛮)に対してドSなのにエヴァ(エヴァ・アームストロング)に対しては忠実。それも正直でいいなあって。社内にも澪好きが知れ渡っていて、伊藤ディレクターから「アズマックスは澪ですよね!」ってサンプルのグッズをくれます(笑)。

■1曲分の譜面を仕上げるのにかかる時間とは?『アイ★チュウ』の開発風景に迫る

――ストーリーやイラストはなんとなく想像がつくんですが、開発となると “制作過程”が見えないことも。じっくり掘り下げる前に、開発当初のお話からうかがってもいいですか?

番長:立ち上げからいたのは3人の中では僕だけなんですけど、実際に動き出したのは2014年の10月くらいですね。とはいえ、最初って「さあ、この日から作りはじめるぞ!」っていうよりは、ふわっとはじまるんですよ。開発するにあたって、何が必要かなあって考えるところから手をつける感じです。

――いわゆる準備期間というか。

番長:そんな感じですね。そういう期間を経て、プレイできるものを作ったのが12月頭だったかな。ただ、この段階ではぜんぶできているわけじゃなくて。タイトル画面、ホーム画面、リズムゲームの3つを行き来できるようにした突貫のものでした。それを試しに動かしてみて、こんな感じになるのかと雰囲気を確認して、じゃあどうするかを考えると。そして、方向性が決まったらまたイチから作り直す。

――えっ、イチからですか?

番長:あくまでも突貫でシステム的に無理やり作っている部分も多いですからね。一度壊して、新たに作り直す必要があるんです。それもあって、当時の画面と今の画面は全然ちがいますよ。なんとなく、配置に名残があるくらい。

▲すべて開発途中の旧画面。左上から時計回りにホーム、覚醒(現・チェンジ)、リズムゲーム、ユーザープロフィール

――でも……リリースがその翌年の6月ですよね。12月に大枠がなんとなく見えてきて、そこから約半年で最後まで作りあげたんですか?

番長:12月まで、各パートの担当がそれぞれに仕様書を書いたりしてたので、完全にイチからスタートってわけではなかったですけどね。でも、譜面は曲がきてからだったので手を付けられるようになったのはもっとあと。そういうのも考えると、開発期間は結構ギリギリでした。というか、本当にギリギリでした(笑)。リリース月の6月は相当ヤバかったです。

はぎー:私は4月入社だったので、リリースの2か月前だったんです。とんでもない時期に入ったなって思いました(笑)。

――ストーリーの演出って、1話仕上げるのにどのくらいかかるものなんですか?

はぎー:1回バーッと打ち込んでみて、こうじゃないかもって思ったところを直して行くという流れで作ってるんですけど、1話にだいたい5時間ですかね。今でこそ、チームを組んでやれてますけど、当時はひとりだったから……。

――アズマックスさんも、はぎーさんと同時期から携わっているかと。1曲あたりどのくらいの時間をかけて作っているんでしょう?

アズマックス:イエス! 僕の場合、1曲あたりイージー、ノーマル、ハード、エキスパートの4段階の譜面を作る必要があるんですけど、4つとも似たリズムだとつまらないから、違うリズムで作っていくわけですよね。そうすると、考えるぶん時間がかかるし、プラス、プログラマーに用意していただいた譜面作成用のツールで譜面を作る時間などいろんな作業があるので……1曲分仕上げるのに、1週間半くらいはかかってると思います。

――1週間半……!! ひと月みっちり作業しても、3曲終わるかどうかですね。

アズマックス:しかも、ショートバージョンの音源が届かないと、最終的な譜面が作れないんですけど、当初はフル音源がきた数日後にショートバージョンが届いてたんです。だから、フル音源が届いたらすぐにAメロ、Bメロ、サビの部分だけ譜面を作っちゃって、ショートバージョンが届いたらそれをあてはめつつ、それに合わせたリズムに整えてくっていう流れで作業してました。

――そうしないと間に合わないですもんね。

アズマックス:ともあれ、早川さんの曲が素晴らしくて。リズムが組みやすかったので本当にありがたかったです。曲の構成はこっちから依頼するんですけど、その通りにいただけるし。途中で変拍子が入ったらどうしよう?って思ってましたけど、そんなこともなかったですからね、ハハ(笑)。


 インタビューはまだ序章! 【後編】では、さらなる苦労や開発へのこだわりについてじっくりうかがいます!

[取材&文・松本まゆげ]


■『アイ★チュウ』とは
「アイ★チュウ」はプレイヤーが教師兼プロデューサーとなり、アイドルの卵アイチュウを一人前のアイドルに育成する恋愛リズムアドベンチャーゲームです。アイチュウを演じるのは総勢 29 名の豪華男性声優達です。

<CAST>
天﨑滉平/井口祐一/内田雄馬/梅原裕一郎/榎木淳弥/小野友樹/柿原徹也/花倉洸幸/木村良平/KENN/近藤隆/斉藤壮馬/下妻由幸/下野紘/白井悠介/田丸篤志/豊永利行/中西尚也/花江夏樹/平川大輔/前野智昭/増田俊樹/松岡禎丞/峰岸佳/村瀬歩/森久保祥太郎/谷地克文/山本和臣/ロア健治

■ゲーム内容
 有名男性声優によるストーリーパートとリズムゲームパートのふたつの軸でゲームをお楽しみ頂けます! 恋愛ストーリーではダミーヘッドマイクを用いた高音質のボイスが再生されます。ストーリーパートでは総勢 29 名の有名声優によるがメインストーリーと恋愛ストーリーが展開! リズムゲームでは登場アイドルグループの声優陣が熱唱するオリジナル楽曲が登場!

■ゲーム概要
タイトル:アイ★チュウ(読み方:アイチュウ)
配信開始日:iOS 版/Android 版配信中
価格:基本プレイ無料(一部アイテム課金制)
カテゴリー:恋愛リズムアドベンチャー
対応OS:iOS/Android ※機種によりご利用頂けない場合があります。
>>iOS版Android版:DLはこちらから

>>『アイ★チュウ』公式サイト
>>『アイ★チュウ』公式ツイッター(@ichu_official)

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