LiSA初、仲間と共に作ったアコースティックライブレポート

LiSA初、仲間と共に作ったアコースティックライブレポート|「クサいこと言っていい? (みんなの)愛情を感じています」

LiSAさんが2018年4月7日(土)に東京・TOYOSU PITでワンマンでは初となるアコースティックライブ「LiVE is Smile Always~FUN & FANFARE~[Acoustic Time]」を開催した。

本公演は同会場を皮切りに各地ライブハウスにて始まるリクエストツアーの前日に行われたもの。会場をぐるっと見渡すと、ズラッと整列された座席に、きらびやかなシャンデリア、高級感溢れる赤のドレープカーテンが視界に飛び込んでくる。ジャズアレンジの場内BGMも含めて「いつもとは違う」クラシカルな雰囲気だ。

「今日はみんなと“初めて”をたくさん作っていきたい」

暗転すると、アコースティック編成バンド「Oneたんメンズ」に続き、小さな花が散りばめられているロングドレスをまとったLiSAさんが登壇。一瞬の静寂の後にふぅっと息を吸い、「TODAY」の一部分=<僕は今、描いたあの頃の夢に立って相変わらず もがく世界で 生きてる意味を探し続ける 例え足取りが頼りなく見えても この足で辿り着いた 僕のTODAY>──と、まさにファンファーレのように歌う。

「ようこそ、FUN & FANFARE~[Acoustic Time]へ! 最高に楽しんでいきましょう、ピースッ!」と、そのまま「No More Time Machine」へ。アコースティックだからこそ際立つ伸びやかな歌声、甘酸っぱいサウンドに合わせて、フロアからは自然とハンズクラップが沸き起こる。歌い終えると、左手でスカート部分をつまんで小さくお辞儀をした。

「無音でメンバーが出てきたので、皆さん“どうした?”って感じかなと思います(笑)。そして、いつもと違う装いで……。今回初めての試みで、アコースティックライブを行わせていただきます。改めまして、今日は来てくれてありがとうございます!」

後方の席に座るファンにも手を振り「豊洲で座ってるの初めて見たけど、すっげーな!」と驚きの声を上げ、即座に「いけない!いつものが出ちゃった!」とLiSAさん(笑)。後のMCでも「ああ~! 緊張するっ! 脚が隠れてるの、緊張するっ」なんて話していたが、そんな素のLiSAさんに場内が和む。「中身はいつもと同じLiSA」という、本人の言葉通りだ。

ここで「今日のライヴ、初めてのひとー?」と問いかけると、客席から幾つかの手が上がった。「結構、多いんだね! とは言っても、アコースティックでのワンマンライブはここにいる全員、初めてでございます。なので、今日はみんなと“初めて”をたくさん作っていきたいなと思っています」

温かな拍手が沸くなか、さらに続ける。「初めてということはノリ方とか、何もないです。感じるままに音楽を楽しんでほしいなと思います。いつもは勢いのある音楽が多いんですけど、今回は私の大好きな曲たちの、音楽とメロディと空気、隣のひとの温度感……色々なものをそのまんま、全部を受け取ってほしいなと思って作りました。手拍子したいときはしてもらって、勢いが余った時は立ってもらって(客席がざわざわとする)……あっ、そのタイミングは指示します(笑)。いいね、そうやって作っていこ! 最後までよろしくお願いします!」

レアなセットリストにLiSAッ子たちも大興奮!

LiSAさんの曲に対する愛情と、豊かな表現力を改めて感じさせた前半戦。「ここにいるみんなで、愛と思いやりを大切に! サイッコーに楽しんでいきましょー! ピース!」と「アコガレ望遠鏡」、「Catch the Moment」、Girls Dead Monsterの「Little Braver」(!)を届けると、今度はピアノと声のみで「シルシ」を紡いでいく。息遣いまでダイレクトに伝わってきた「シルシ」。ふと周りを見渡すと、先ほどまで満開の笑顔でハンズクラップをしていたファンたちが浸るように聴き入っていた。この時のなんとも形容しがたい良い表情が心に残っている。

一連の曲を歌い終え「みんなに座って見てもらって、聴いてもらって……クサいこと言っていい? 愛情を感じています」と照れくさそうに笑顔を覗かせるLiSAさん。そして「新しいスタートが始まる時期に似合う曲があると良いなぁと思って」と新曲「ハローグッデイ」を披露。マルイのCMソングとして流れているのですでにご存じの方も多いとは思うが、出会いと別れを抱きしめて、前を向いて歩いていく──そんな切なさと温かさが詰まった希望の曲だ。前半のエモーショナルな選曲がこの「ハローグッデイ」に繋がっていくような、そんな気持ちに不思議とさせられた。

LiSAッ子たちの盛大なシンガロングに「みんなの声、最高!ありがとう!」と賛辞を贈り「最高の声、もう一個重ねたくない?」と問いかけるLiSAさん。「今回のライヴは“FUN & FANFARE”ということでリクエストをたくさんもらっています。リクエストの多いあの曲を作ったあの人を呼んじゃいました! スペシャルゲスト、カヨコ!」と、シンガーのカヨコをステージに招く。そしてカヨコさん作曲のムーディな「DOCTOR」をデュエットした。歌い終えたあと「カヨコさんの「DOCTOR」……めっちゃ重いな!」とLiSAさん(笑)。カヨコさん自身も頷き「情念が凄い」と笑う。

「カヨコさんはさっきの「シルシ」を含めてたくさんの曲を作ってくれているんですけど、最初の曲が「DOCTOR」でした。で、「DOCTOR」の仮歌がコレだった(笑)。みんなにもホンモノを聴かせたくて」と当時のエピソードを披露。カヨコさんは「凄い声してますねって言われて(笑)。でも私はチケットを買って彼女のライヴに行ってたんです。曲を書かせてもらえるだけじゃなく、大事なLiSAッ子の前で一緒に歌える日がくるとは思ってなかったです。ありがとうございます」と伝え、「ばいちっ!」とステージを後にした。

スペシャルな夜を、かけがえのない仲間と共にさらにハッピーに

LiSAさんならではのロックなマインドとパワフルな歌声でぐいぐい引っ張っていった後半戦。「(カヨコさんが)せっかく濃い情念を置いていかれたので、情念の曲をやろうかと思います」と、「罪人」(!)を椅子に腰をかけ熱唱。続けて、カヨコさんが作曲した1月リリースの配信シングル「Thrill, Risk, Heartless」を披露する。

畳みかけるように「カッコいい曲、まだあるじゃん? せっかくだから一緒に歌いたいじゃん?」とシドのマオさんをステージに招き、フロアは大きな熱狂に包まれた。LiSAさんがずっと一緒に歌いたいと思っていたという、マオさんが作詞、シドのベース・明希さんが作曲を手掛けた「ASH」を絶唱。

2人の美しいハーモニーが会場いっぱいに広がっていった。「(マオさんの声)めっちゃカッコよくない? カッコいいー! 悔しー!」と歌い終えたあとに、興奮気味でLiSAさん。その余韻が冷めやらぬなか、「大好きなので呼んじゃいました!」と、親友のMay’nさんをステージに呼び込み、再び大きな歓声が沸いた。

「明日からMay’nちゃんはライヴなのに、“大好きなんで出て下さい”って言ったら“うん!”って返事してくれて」。仲の良さが伝わってくる2人の様子に、なんだかほっこり。そして、May’nさんがプライベートでもよく歌っているという「oath sign」を息を合わせ歌唱した。

「アコースティックライブでこんなに汗をかく予定じゃ」

「ここからは皆さんの力を借りる番ですが、いいですか? 手拍子よろしくお願いします!」とアジテート。「say my nameの片想い」でハンズクラップと共に会場が一体となっていき「そしてパレードは続く」「Rally Go Round」では「もう立っちゃおうか!」──と彼女らしい自由なパフォーマンスで盛大に盛り上げる。底抜けに楽しい瞬間だった。

「なんか激しくなっちゃいましたね(笑)。アコースティックライブでこんなに汗をかく予定じゃなかったんですが、汗だくですね」とLiSAさん。「大好きな曲たちをいつもはバンドで表現するんですけど、今回はアコースティックライブで、大好きな音楽を違う形でみんなと一緒に楽しめないかなと思って企画しました。楽しんでいただけましたか? 大好きな曲たちを一緒に育ててくれたみんながいたから、作れた今日だと思っています。本当にありがとうございました。ラスト、“今日”来てくれたみんなに」と、冒頭で披露していた「TODAY」を。これまでの道のり、今ここに立っている喜びも、これからの覚悟も感じさせる「TODAY」を優しく、力強く歌う。シンプルなサウンドが楽曲の良さ、曲に込められたメッセージを際立たせていて、いつも以上に痺れた。

アンコールにもまさかのサプライズ

鳴りやまないアンコールに応え、勢いよくロングドレスのままステージに舞い戻ったLiSAさん。「みんなありがとう! アコースティックタイム、どうでしたか? 今回が第一回目になればいいな。好きな曲がもうちょっとあるので、もう少しやってもいいですか?」と投げかけると、大きな拍手が贈られる。

「アコースティックライブってなるとホールやビルボードとかカッコいい場所が似合うなと思いつつも、ライブハウスっていうのがLiSAっぽくっていいかなって」と話しつつ、同郷の岐阜県・ヤイリギターで作ってもらったという赤いギターをスタッフから受け取る。

「アコースティックギターってめちゃムズイんやで(笑)。でもみんなも頑張れることを、やりたいと思ったときに、やったほうがいいよ。最初はギターも緊張してムリ! なんて思ってたんですけど、弾くようになったら楽しくて。それを喜んでくれる誰かがいるって幸せだなって」。そんな話をしながら、アコースティックでどうしても届けたかったという「ONLY≠LONELY」へ。

LiSAさんの弾き語りのみでまずは届け、バンドサウンドが加わると同時に「みんみん! おかえり!」と叫ぶ。ステージには、同曲の作曲者・小南泰葉さんの姿が──そしてそのまま歌に雪崩込み、その場にいる全員がお互いに語り掛けるように<ONLY≠LONELY>と大合唱した。感情が溢れて涙をこぼす小南さんに「泣かないで、私も泣くじゃん」と声をかけ、ぐっとこらえるLiSAさん。

「何かを続けるってすごく大変だなって私自身、活動していて思うことがたくさんあります。だけどこの曲や大好きな歌を歌ったり、音を重ねたりすると、ひとりじゃないんだなって思います。この曲をどうしても一緒に歌いたくて、(小南さんは)お休み中だったんですけど、一緒に歌ってくれませんかってお願いしました」と経緯を話した。ここでゲスト全員を呼び込むと、感謝の気持ちを伝えつつ、和気あいあいと記念撮影をした。

盟友の4人を見送ったあと“終わってしまう”ことに対して寂しさをにじませつつも、力強く「ラスト1曲!」と、最高の今日を飾るにふさわしい「best day, best way」をパフォーマンス。総立ちの客席からハンズクラップ&コールが巻き起こり、曲の最後に「2回目もやりたいなぁ!」と可愛らしくつぶやいた。そしてマイクを通さず「今日もいい日だっ! ばいちっ!」と投げキッス。彼女らしく、笑顔でステージを後にした。

LiSAさんはライブツアー、5月9日にはベストアルバム『LiSA BEST -Day-』『LiSA BEST -Way-』を2タイトル同時リリース。その後は日本武道館2DAYS公演を含むLiVE is Smile Always~ASiA TOUR 2018~[eN]を控えている。2回目のアコースティックライブ、ぜひ開催して欲しい!

[取材・文/逆井マリ Photo by 上飯坂一]

商品情報

「LiSA BEST -Day-」、「LiSA BEST -Way-」
2011年4月のデビュー以来、LiSA初のベストアルバム! これまでにLiSAが担当した14曲のアニメテーマソングと2曲のゲーム主題歌を全て収録! ※挿入歌は除く

発売日:5月9日(2タイトル同時リリース)
 

「LiSA BEST -Day-」

【初回生産限定盤(CD+BD)】4,500 + 税
【初回生産限定盤(CD+DVD)】4,000 + 税
【通常盤(CD)】3,000 + 税

 

「LiSA BEST -Way-」

【初回生産限定盤(CD+BD)】4,500 + 税
【初回生産限定盤(CD+DVD)】4,000 + 税
【通常盤(CD)】3,000 + 税



 

「LiSA BEST -Day- & LiSA BEST -Way-」

LiSA、初のベスト盤2タイトルを合体させた、超豪華パッケージも同時リリース

「LiSA BEST-Day-」通常盤CD+「LiSA BEST-Way-」通常盤CD+ライブ映像Blu-ray+LiSAのロック性とファッションアイコン性を象徴するアイテム、「LiSA BEST -Day- & LiSA BEST -Way-」特製の限定ビッグTシャツ同梱!

【完全数量生産限定盤(2CD + BD + T-shirt)】11,111 + 税

 
【アニメイト特典】
LiSA絵柄ポストカード

▲アニメイト特典

▲アニメイト特典


 
【メーカー同時購入特典】
オリジナルクリアファイル
▲メーカー同時購入特典

▲メーカー同時購入特典


 
※完全数量生産限定盤は対象外となります。
※各種特典は無くなり次第終了となります。
※内容は変更・延期になる可能性がございます。予めご了承ください。
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