声優
『舞台「Wake Up,Girls!青葉の軌跡」』ゲネプロレポ

名シーンの再構成に感動が止まらない〜『舞台「Wake Up,Girls!青葉の軌跡」』ゲネプロレポ

2018年6月6日(火)から10日(日)の5日間、草月ホールにて『舞台「Wake Up,Girls!青葉の軌跡」』が開催された。

『Wake Up,Girls!(以下、WUG)』の舞台化は、『舞台「Wake Up,Girls!青葉の記憶」』から約1年半振り。

今回も声優ユニット『WUG』の7人(吉岡茉祐さん、永野愛理さん、田中美海さん、青山吉能さん、山下七海さん、奥野香耶さん、高木美佑さん)がそれぞれの役を担当。グリーンリーヴスの丹下順子役・田中良子さん、松田耕平役・一内侑さんも前回からの続投となっている。

また、『I-1club』は大坪由佳さん(岩崎志保役)、山下夏生さん(鈴木萌歌役)、立花玲奈さん(鈴木玲奈役)、日下部美愛さん(小早川ティナ役)が前回から続投し、新キャストとして、近藤麻衣役には松村芽久未さん、吉川愛役には持田千妃来さん、沢菜野花役には堀越せなさんが抜擢された。加えて、大坪由佳さん演じる岩崎志保のアンダーとして作中にも登場した高科里佳(松田彩希さん)も登場する。

そして、今回は新キャラクターとして、全国で活躍する二人組女性デュオグループ『Twinkle』と世界で活躍する音楽プロデューサーであり、『I-1club』をプロデュースしている早坂相も登場する。

前回の舞台から1年半。「青葉の軌跡」はどのような舞台になったのか?ゲネプロ公演前に行われたマスコミ向け取材とゲネプロのレポートを届ける。

奥野香耶さん:数年前に戻ったような気持ちになっています

――『WUG』の7人から今回の舞台に対する意気込みをお願いします

吉岡茉祐さん:前回の舞台とはまた違う、続編という形です。舞台でもストーリーが進んでいくということで、キャラクターの成長も描きつつ、私たちの舞台としての成長も見ていただけるかなと思います。

永野愛理さん:『WUG』の舞台がもう一度実現して、本当に嬉しく思っています。アニメで見ている方も楽しんでいただけると思っていますし、アニメを見ていないという方にも楽しんでいただける内容になっていると思います。このメンバーやってこれてよかったと言える作品になっていますので、ぜひ楽しんでくださったら嬉しいです。

田中美海さん:『舞台「Wake Up,Girls!青葉の軌跡」』のストーリーは、数年前にアフレコしたんですけど、私もすごく好きなお話だったので、こうして舞台で私たち自身が演じる機会をいただけて嬉しかったです。稽古を詰めて完成していく課程が楽しかったので、本番も頑張りたいと思います!

青山吉能さん:約1年半前に舞台を演じてからの続編になるんですけれども、個人的には私は七瀬佳乃に合わせて、髪を切ったり、伸ばしたりするというのが、佳乃との近づき方だったんです。新章のために切った髪も伸ばしてみました。より佳乃と身も心もマッチしたと思います。そんな姿を見届けてほしいです。

山下七海さん:ななみちゃん(久海菜々美 )とはずっと、寄り添って来ているので、舞台ではそんなななみちゃんのいいところをたくさん見せられるように、頑張りたいと思います。

奥野香耶さん:最初のTVアニメのシリーズを舞台で再現するんですけど、数年前に戻ったような気持ちになっています。本番がとっても楽しみです。頑張ります!

高木美佑さん:『舞台「Wake Up,Girls!青葉の軌跡」』は前回に引き続き、2度目の舞台となっています。前回よりもよりみんなの結束が高まっていて、お芝居も詰められたのではないかと思っています。ぜひ、楽しんでいただきたいと思います。頑張ります!

――『舞台「Wake Up,Girls!青葉の記憶」』はコミカルなシーンも印象的でしたた、今回の『舞台「Wake Up,Girls!青葉の軌跡」』はいかがでしょうか。

吉岡茉祐さん:相変わらず、丹下社長(丹下順子:田中良子さん)と松田さん(松田耕平:一内侑)は面白いです(笑)。

田中良子さん:ウフフ。

吉岡茉祐さん:『WUG』の作品自体が憂いのある雰囲気なので、難しいところもあるのですが、脇で支えてくださる皆さまがしっかりとコミカルな雰囲気を作ってくださっています。その上で、私たちも自由にできるところがあるので、舞台ならでは面白さが出てくると思います。

――今回の新キャストである福山聖二さん(早坂相役)、栗生みなさん(アンナ役)、舞川みやこさん(カリーナ)からも意気込みをお願いいたします。

福山聖二さん:僕は初参加で大人組なんですけれども。第三者の目で見て素晴らしい舞台を作れたらいいなと思います。

全員:第三者の目!?(ざわつく)

福山聖二さん:早坂はそういう役なので(笑)。そういう感じだなと思って下さい。

栗生みなさん:私たちは『WUG』ちゃんのお姉さん的存在として、今回登場します。舞台では『Twinkle』もセリフが増えたり、アドバイスするシーンでもコミカルなものが追加されたり。お姉さん側としてこの舞台に関われることがすごく嬉しいです。お客さまに楽しんでいただけたらいいなと思っています。

舞川みやこさん:そうですね。全て栗生さんが言ってくださったんですけれども、本当に先輩という存在として見ていても今回、泣けるシーンがすごく多いので、楽しんでいただけたら嬉しいです。

磨きがかった表現力

以上が事前取材の内容だ。ここからは『舞台「Wake Up,Girls!青葉の軌跡」』のレポートを届けたいと思う。

事前に告知されていたとおり、物語は「青葉の記録」より後の物語。TVシリーズで言うならば、5話・天国か地獄か、6話・まだまだだよ、7話・素晴らしき仲間たちを再構成したものとなっていた。

TVアニメを視聴している側として、物語の流れ自体は頭に入っているのだが、舞台となると全く勝手が異なる。

まず、物語の冒頭がTVアニメ『Wake Up, Girls!新章』で『Polaris』を歌唱したシーンからはじまるのは驚かされた。ここまでに至った軌跡を振り返る作品として、『舞台「Wake Up,Girls!青葉の軌跡」』はストーリーが展開されていく。

今回の舞台を観劇して感じた大きな点としては、『WUG』7人の表現力が高まっていたことにある。7人それぞれのさらなる成長を感じさせられた。ここでは吉岡さん、永野さん、青山さんに焦点を当てて伝えたい。

島田真夢を演じる吉岡さんは『WUG』や声優業だけでなく、SOLID STARプロデュースの舞台にも数多く出演しており、その力量を遺憾なく発揮するシーンが数多く見られた。

随所で見せる表情はライブで見せる吉岡茉祐と全く別物。島田真夢本人がそこにいると錯覚させるほどのものだったと言える。特に林田藍里を島田真夢と青山吉能が引き止めるシーン。彼女の優しく説得する姿は、本舞台でも名シーンとなった。

次に、『舞台「Wake Up,Girls!青葉の記憶」』では最もセリフが多かった林田藍里を演じる永野愛理さんにも注目したい。

舞台上でライブパフォーマンスをするシーン全てで、「昔の林田藍里がダンスをしたらどういったものになるのか?」という動きを魅せた。他のメンバーとフリがズレているのはもちろん、確認のためか周囲のフリをキョロキョロと見る表情には思わず目を奪われた。

日頃『WUG』としての活動では、ダンスでパフォーマンスを引っ張る彼女だけにそのギャップは笑みを浮かべてしまうものであり、ここまで表現できるのか?と感服してしまうものだった。

そして、青山吉能さんだ。5〜7話といえば、七瀬佳乃の葛藤が描かれる物語でもある。島田真夢に抱いていた感情やリーダーとしての重責が伸し掛かり、爆発直前前追い込まれるというもの。この難しい演技を青山さんが完璧に演じ上げた。彼女の演技に涙腺が緩んでしまったのは、筆者だけではないだろう。

リアル早坂は想像以上の存在感

最後に早坂相についても語っておきたい。非常に特徴のあるキャラクターを演じるのは、ミュージカル・テニスの王子様でデビューを飾った福山聖二さんだ。


今回、舞台で彼を表現する上で感じたのが、TVアニメとは異なる間が舞台では表現されているという点。早坂といえば、回りくどい言葉選びや妙に大きな足の組み方など、アクの強さが目立つが、福山さんはキャラの個性を上手く引き出し、コミカルな間に作り変えていたり、舞台に心を引き込むような間を自然と作り上げていた。

また、TVアニメ『Wake Up,Girls!』では描かれていなかった丹下社長とのやり取りや『I-1club』との関わり方だけでなく、なぜライブハウスMACANAに足を運んだのか?という裏側を知ることができるなど、これまでにない早坂を見ることができた。

『舞台「Wake Up,Girls!青葉の軌跡」』は『WUG』がアイドルの祭典に出場を決めたシーンで回想が終了し、冒頭のシーンである『Polaris』へと戻る。

次の舞台にも期待せざるおえない。誰もがそう感じる1時間30分だったように思う。

これからの軌跡にも期待

最後に、今回も『舞台「Wake Up,Girls!青葉の記憶」』舞台終演後にはミニライブコーナーが。ゲネプロで歌唱した楽曲は『ジェラ』、『7 Girls War』、『16歳のアガペー』、『極上スマイル』の4曲だ。


2018年7月からはライブツアーもはじまる『WUG』。これからの彼女たちからも目を離すことができない、

文/川野優希

ツアー概要

● イベントタイトル
Wake Up, Girls!FINAL TOUR -HOME-

● 日程&会場
【partⅠ】
7月14日(土)千葉:市原市市民会館
7月28日(土)〜29日(日)神奈川:ハーモニーホール座間
8月4日(土)埼玉:大宮ソニックシティ

【partⅡ】
10月6日(土)〜7日(日)大阪:岸和田市立波切ホール
12月9日(日)岩手:岩手県民会館
12月22日(土)神奈川:横須賀芸術劇場

【partⅢ】
Coming Soon

● 出演者
Wake Up, Girls!
吉岡茉祐、永野愛理、田中美海、青山吉能、山井七海、奥野香耶、高木美佑

● イベント内容
Wake Up, Girls!による5回目となるライブツアーイベント。

主催
エイベックス・ピクチャーズ株式会社

公式HP
公式Twitter(@wakeupgirls_PR)

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