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秋アニメ『おちフル』新田ひより×久保田梨沙 声優インタビュー【連載第2回】

この作品にやり過ぎはない……はずが衣乃の変態ぶりにストップが!? 秋アニメ『おちこぼれフルーツタルト』新田ひよりさん&久保田梨沙さん 声優インタビュー【連載第2回】

思った仕事ができないキャラクターたちに共感。声優を続ける中で悔しかったことは?

――フルーツタルトのメンバーは、アイドル活動を始める前は思った仕事ができずに悩んでいました。声優業において同じような経験、共感したことはありましたか?

久保田:かなりありますが……どこまで言っていいんだろう(笑)。

新田:闇の話になりそう(笑)。

久保田:「この作品に出たかった」と思っても、オーディションすら受けていなくて悔しかったこととか。勝負の場にすら入れなかったんだという悔しさは日々感じていますね。

新田:わかります。声優をやっていると、そこがすごく大きく感じますよね。

久保田:あと、あるお仕事で生クリームをぶつけられた時とか……。その時は「なんで声優になったんだろう」と思ったり。何年か経つのですが未だにトラウマで(苦笑)。

新田:そこまでの経験はないので、久保田さんが一番フルーツタルトの皆の気持ちがわかるのかもしれない(笑)。

久保田:だからこそ、彼女たちが役者だったり音楽活動、モデルをやっている時が一番幸せというところもすごく共感できました。

新田:言葉に重みがある……! フルーツタルトの皆は夢破れたわけではないけれど、アイドルという新たな目標に楽しく向かってほしいなと親のような目線で願っています。

久保田:フルーツタルトが売れたら各々の幅が広がっていくはずですからね。

新田:そうそう! 目指した仕事ができるかもしれないからね。

――根底にやりたいものを持ってアイドル活動に取り組む姿が健気ですよね。

久保田:最初はやりたくないと駄々をこねていましたが、その気持ちもわからなくはなくて。急に歌って踊ってと言われたらパニックになっちゃいそう。でも、それでも自分たちのやりたいことに誇りを持って頑張ろうとする姿が素敵です。

苦労したけれど聴きどころ満載なOP&ED曲!電波感満載な劇中歌にもご注目

――本作ではオープニングテーマ「キボウだらけのEVERYDAY」、エンディングテーマ「ワンダー!」をフルーツタルトの皆さんで歌われています。楽曲を歌ううえで意識したポイントを教えてください。

新田:楽曲に関しては劇中歌「タルトなキモチ」を先に録ったんですよ。しかもアフレコが始まる前のレコーディングだったので、「ここでキャラクターが決まっちゃうかも」と思ってより強い気持ちで挑みました。

逆にオープニング、エンディングはフルーツタルトの皆と会ってからレコーディングできたので、ほかのメンバーの歌い方をイメージしながら歌うことができました。

ただ、オープニングが特に体力を使う曲で、ほかのメンバーも「めっちゃ疲れた(笑)」と言っていて。それを聴いてから私の番だったのですごく身構えました(笑)。

久保田:大変だけど最初のセリフとか面白いですよね。

新田:そうなんです。入りの部分から元気がもらえる曲なんです。

久保田:オープニングは特にフルで聴いてほしいと思っていて。最後の方に畳み掛けるところがあるのですが、そこが大変だったけど聞き応えがあると思っています。

新田:「チュッチュッチュル・チュッチュルランラン♪」のところですね! 「チュッチュッチュル」が続く部分なんですけど、私は一発で成功したんですよ。

久保田:え、すごい!

新田:「前の人は皆噛んでましたよ」と言われました(笑)。

久保田:あそこはだんだん文字が見えなくなってきて。言ってる途中で「噛んじゃった?」と不安になっちゃうんですよ(笑)。

新田:エンディングもセリフがたくさんあるのですが、同じセリフを何パターンも録ったりして。「妖艶な大人の魅力で」とか「もっと可愛く」とか、色々なパターンを録ったので、そちらもフルで聴いてほしいですね。

久保田:フルで聴いてこその魅力がありますよね。

新田:TVアニメで流れている部分だけだと清らかなイメージになると思うのですが、実はネズミ荘のゲへゲへ要素が詰まっていたり(笑)。

久保田:私たちの個性を出し切るには1分半じゃ足りないかな(笑)。

一同:(笑)

新田:TVサイズも素敵ですが、フルならより楽しんでもらえるのではないかと思います。「こうくるのか!?」とビックリしてもらえるはずです!

――第1話では早速「ブロコの歌」「ネズミ戦隊ネズレンジャー」といった劇中歌が流れました。今後も様々な曲を楽しめると思うのですが、特に気に入っている曲を教えてください。

久保田:今後流れるカレーがテーマの歌ですね。歌っていて楽しかったです。

新田:わかります!

久保田:グリーン、イエロー、イエロー、グリーン♪

新田:原作でも歌うシーンがあるのですが、字面だけでも電波なのに曲になると気がどうにかなってしまうような(笑)。

久保田:入りは変だけどサビがすごくいいんですよ!

新田:そうそう! サビまで聴けば歌えるようになるくらい中毒性があるんです。

久保田:「インド、ミャンマー」というところが最初は覚えられるか不安だったんですが、今では逆に頭から離れないくらいで(笑)。

 

――「ブロコの歌」も待ち望まれていた曲のひとつだと思うのですが、実際に歌われていかがでしたか?

久保田:「ブロコの歌」は歌う前に「子供の声で歌うべきなのか」と確認したのですが、「ロコは子供のまま成長した感じが個性なので、声は変えなくて大丈夫です」と言われました。なのでそのまま歌ったのですが、歌詞がひたすらブロッコリーで気持ち悪くなっちゃって(笑)。

一同:(笑)

久保田:私がブロッコリーを嫌いということもあり、気が狂いそうになっちゃって(笑)。

歌っている途中もAメロとBメロの違いがわからなくなって、「はい、今のブロッコリーいただきました。次のブロッコリーお願いします」みたいに言われても、「次のブロッコリーはどこのブロッコリーなんだろう」となりました(笑)。

新田:頑張りましたね……!

久保田:あと、実は編曲してくださった方のコーラスがやんわり、ねっとり、気持ち悪く入っていて(笑)。「ブロ子ちゃん可愛いね」みたいな声が2箇所くらい入っているので、ぜひ気付いてほしいです。よく聴かないとわからないので探してみてください!

――犯罪の匂いがしますね(笑)。

久保田:言い方もすごい気持ち悪くて(笑)。でも曲の収録の時に好きな飲み物を用意してもらったり、皆でカレーを食べに行ったりした楽しい思い出もあります!

――作品にちなんでカレーですね。

久保田:カレーの歌のレコーディング日でもないのに食べに行きました(笑)。『おちフル』のアフレコ前後になると何故かカレーを食べたくなるんですよね。食べる頻度もすごく増えました!

新田:わかります!

――特製カレーですか?

久保田:コンビニの特製カレーを(笑)。辛いのがダメなので食べられそうなものをよく探しています。

――色々なお話を伺いましたが、改めてアニメ『おちこぼれフルーツタルト』の魅力や個性を教えてください。

久保田:とにかくキャラが濃い! フルーツタルトもそうですし、クリームあんみつ(※)も!

話が進むごとにどんどんアイドル要素は薄まっていくんですけど(笑)、劇中歌も素敵な曲ばかりで全部を楽しめるんですよ。たまに衣乃がいい感じの雰囲気を作ったりしますし。

※キャットプロ所属のアイドルユニット。メンバーは関野チコ、中町ぬあ、中町るあの3人

新田:急にいいお話に持っていったりするからね(笑)。

久保田:「アイドルが頑張るお話だった」と思い出させてくれますよね(笑)。ギャグも楽しく、歌もよく、アイドルの皆も可愛く。色々な要素が満載な作品ですので全話を通して楽しんでほしいです。

新田:7月からの放送が10月になってしまいましたが、こうして放送できたことがすごく嬉しくて! アフレコは3人ずつになっても何とかできるのですが、周りのスタッフさんたちは色々な工夫をして、いつも以上に時間をかけて作り上げてくださいました。作品自体はすごく笑えるのですが、そこに至るまでスタッフさんたちの熱い想いが込められているので、どうかその想いを受け取っていただけるとありがたいです!

アニメは何も考えずに観て笑っていただけると! 私自身、台本を見て笑い泣きしてしまったくらいなので(笑)。

――最後に今後のお話を楽しみにしている方へメッセージをお願いします。

久保田:第1話でユニットを組むことになって、第2話からいよいよ活動がスタートします。これからはネズミ荘を追い出されるピンチを何度も乗り越えていくんですけど、その姿を笑って楽しんでほしいです! 

新田:本人たちは辛いけど(笑)。

久保田:辛いシーンでもボケが存在しているので、ノンストレスで楽しんでもらえると思います。むしろ真剣なシーンがないような……(笑)。

新田:本人たちは真剣なんですけど、観ている側としては……(笑)。

久保田:衣乃ちゃんが思い出したかのようにいいお話にしようとすることもありますが(笑)。

新田:10月の放送に向けてスタッフさんやキャストが頑張ったのはもちろんですが、ファンの方も待ち望んでくれていたと思います。第2話以降もその期待を裏切らない内容になっていますので、原作ファンもアニメから観る方にも楽しみにしてほしいです!

久保田:延期発表の時も公式Twitterなどに「待つよ!」というコメントを寄せている方がたくさんいてすごくありがたかったです!

新田:温かい言葉を送ってくれるファンの皆さんに感謝ですね。

――今後も楽しみにしています。本日はありがとうございました。

[取材・文/MoA]

《『おちフル』インタビュー記事バックナンバー》
□【連載第1回】 原作者・浜弓場 双
□【連載第2回】 衣乃役・新田ひより&ロコ役・久保田梨沙
□【連載第3回】 はゆ役・白石晴香&仁菜役・近藤玲奈&へも役・守屋亨香
□【連載第4回】 監督・川口敬一郎
□【連載第5回(前半)】 チコ役・佐倉薫&ぬあ役・篠原侑&るあ役・田中貴子
□【連載第5回(後半)】 チコ役・佐倉薫&ぬあ役・篠原侑&るあ役・田中貴子
□【連載第6回(前半)】 穂歩役・日笠陽子&利音役・巽悠衣子&リリ役・前田玲奈
□【連載第6回(後半)】 穂歩役・日笠陽子&利音役・巽悠衣子&リリ役・前田玲奈

TVアニメ『おちこぼれフルーツタルト』作品情報

放送情報

★AT-X
10月12日より毎週月曜日 21:30~
リピート放送:毎週(水)13:30~、(金)29:30~、(日)22:30~

★TOKYO MX
10月12日より毎週月曜日 22:30~

★KBS京都
10月13日より毎週火曜日 25:00~

★サンテレビ
10月12日より毎週月曜日 23:30~

★BS日テレ
10月14日より毎週水曜日 24:00~


 

あらすじ

アイドルを志して上京してきた高校一年生・桜衣乃は、ネズミ荘の住民の売れない(元)子役のロコやミュージシャンのはゆ、モデルのニナとともに、 新人アイドルユニット「フルーツタルト」を結成!

取り壊しの危機に瀕するネズミ荘を救うため、 芸能界のおちこぼれ達がアイドル活動に七転び八起き!?

スタッフ

原作:浜弓場 双
(まんがタイムきららキャラット/芳文社)
監督:川口敬一郎
シリーズ構成:川口敬一郎、髙橋龍也
キャラクターデザイン:木野下澄江
メインアニメーター:佐藤 元昭、山本篤史
美術監督:海野よしみ
美術設定:長澤順子
美術背景:プロダクション アイ
色彩設計:田川沙里
撮影監督:難波史
編集:丸山流美
音響監督:納谷僚介
音響制作:スタジオマウス
音楽:MONACA
音楽制作:KADOKAWA
アニメーション制作:feel.
製作:おちこぼれフルーツタルト製作委員会
 

キャスト

桜衣乃:新田ひより
関野ロコ:久保田梨沙
貫井はゆ:白石晴香
前原仁菜:近藤玲奈
緑へも:守屋亨香
梶野穂歩:日笠陽子
関野チコ:佐倉薫
中町ぬあ:篠原侑
中町るあ:田中貴子
東リリ:前田玲奈
本町利音:巽悠衣子
 

原作情報

1巻~4巻発売中! 各巻定価:819円(税別)
作品紹介ページ
 


 
 

 
 

 
 

 
 
アニメ公式サイト
アニメ公式ツイッター(@ochifuru_anime)
(C)浜弓場 双・芳文社/おちこぼれフルーツタルト製作委員会
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