
僕は池袋声優だと思ってるんです――木村昴(ヒロト役)×古川貴之(THE PINBALLS) ×ぽおるすみす(INNOSENT in FORMAL)ジャンルの垣根を越えたTVアニメ『池袋ウエストゲートパーク』“激アツ”対談!
音楽家としての3人 歌詞が飛んだときの対処とは?
――そして今この取材の席には、『IWGP』の台本があるわけですが……。
古川:本当にすごい。めちゃくちゃ感動しています。これ、見ても大丈夫でしょうか?
木村:もちろんです。どうぞどうぞ。台本って声優さんによっては書き込み方が全然違うんです。見てると面白いですよ。
――木村さんも書き込まれるタイプですか。
木村:僕はめちゃくちゃ書き込むタイプですね。マーカーで自分のセリフを引いて、いろいろと書き込んで。台本の文字か自分の文字なのか分からなくなるくらい書き込んでしまうことも(笑)。
僕の師匠である関(智一)さんがペンを持っているところは見たことなくて。絶対書き込まない人なんですよ。それはそれで凄すぎてどうかしてるんですけども(笑)。
あと、数名だけ覚えるかたもいます。凄すぎて意味が分からないですね。セリフ量に関係なく、台本を持たないでマイクの前に立つっていう。
古川:覚えるんですか……!? それはすごいですね。
木村:でも、おふたりは曲も全部覚えられていますよね。当たり前のようではありますが、すごい話ですよ。
古川:僕らの場合は自分で言葉も考えるので、それだと覚えやすいんです。“それしかない”と思って書いたものだからこそ、絶対に忘れないというか。
ぽおるすみす:僕も自分の曲は忘れないですね。書くのが良いのかなって。あとはレコーディングで何回も歌うので覚えてるって感じです。
木村:なるほど。
――歌詞やセリフを間違えずに歌うって本来すごいことですよね。でも木村さんも歌詞を全部覚えられてステージに立っていらっしゃるじゃないですか。
木村:僕は物覚えが悪いのか集中力がないのか……めちゃくちゃラップに集中しているのに「あれ、あそこのコードからまってるな」とか目に入ってくるとそのイメージが勝っちゃうんですよ。
古川:ああ、なるほど。めっちゃ分かります(笑)。木村さんとぽおるの場合はラップだから、メロディを歌うのとは大変さが違うように思います。そもそも、文字の情報量がめちゃくちゃ多いですしね。
木村:「なんでだろ、あれ。誰がやったんだろう?」とか気になりだしちゃって、その瞬間に歌詞が飛んでしまうことがあるんです。
――そういう場合ってどう持ち直すんですか?
木村:「イエーイ、歌詞飛んだゼーイ! フリースタイルでいくぜーい!」。
一同:(笑)。
木村:めちゃくちゃ練習して覚えていくんですけど、何がキッカケでそうなってしまうか分からないからドキドキするんです。だから覚えられるのがすごいなって。
ぽおるすみす:なるほど(笑)。昔、某ブランドのパロディTシャツ「アジデス」を着てライブに来てるひとがいて。その姿がステージから見えて、歌詞がバーン! って飛んだこと思い出しました。「あ、俺これ熱海で見たな」って。「アジ……さば……まぐろ……」とか、イメージがどんどん湧いてきてしまって。
一同:(笑)。
ぽおるすみす:幸いにもサビ前だったので、サビで立て直すことができたんですけど。
木村:うわあああ、分かります。その状況、想像したら心臓がギュッとなりますね(苦笑)。











































