【連載】TVアニメ『WAVE!!〜サーフィンやっぺ!!〜』尾崎隆晴監督インタビュー vol.2|オープニングに全てが詰まっている!? 最終回直後だからこそ言える“ダブルレインボー”の意味
現在好評放送中のTVアニメ『WAVE!!〜サーフィンやっぺ!!〜』(以下、『WAVE!!』)。
本作は、主人公・陽岡マサキが転校生の秋月ショウと出会い、サーフィンにのめり込んでいく男子たちのオリジナル群像ドラマです。
アニメイトタイムズでは、メインキャラクターを演じるキャストのインタビューを連載中。最後になる第12回目は、前回に続いて尾崎隆晴監督にお話を伺いました。
監督の話によると、『WAVE!!』のテーマは全てオープニングに詰まっているのだとか……! アフレコ現場でのエピソードや、作中で重要な意味を持つ「虹」のことなど、最終回放送直後だからこそ聞ける内容が盛りだくさんです。
みんなが向いている方向は同じ
――本作ではサーフィンにのめり込んでいく男子たちのオリジナル群像ドラマということで、キャラクターを魅せるポイントや心情を描く際に意識したこと、苦労したことがあれば教えてください。
尾崎:原作のコンセプトでキャラクターのイメージがわかりやすかったので、苦労した部分はまったくありませんでした。
マサキは明るくて、田中は気軽さがあり、ショウは王子様だったり、キャラクタービジュアルやサーフボードを見るとどんなキャラクターなのか大体の性格がわかりやすかったんです。
なので、ストレートにキャラクターに合ったイメージを描いていったら、その通りになったという感じでした。声優さんもピッタリな方々でしたので、振り返ってみても特に注意したことはなかったな、と思います。
――『WAVE!!』のキャラクターは全体的に描きやすかったのですね。
尾崎:そうですね。前向きなキャラクターをテーマにしていたところもあって描きやすかったです。憂いがあったり暗かったりするキャラクターは結構描くのが難しくて、配置などをいくつかパターン分けしなければなりません。
今回は前にしか進まないキャラクターばかりでしたので、他のアニメ作品よりも配置はしやすかったです。表現は違いますが、みんな向いている方向は同じなんですよね。
何かに夢中になるものがあって、とにかくそのためには前に進むこと。それによって人を傷つけることも決してないような、彼らの性格や個性は違うんだけども向かっている方向が同じなのが『WAVE!!』なんです。
――なるほど。
尾崎:他のアニメではたまに“俺はこういう生き方でいく”と個性があって外れているような感じが伝わってきても、最終的には向いている方向が同じだと気づくときがあると思います。
それはただ表面的な部分を見ていただけで、周りが勝手に「向かっている方向が違う」と最初から決めつけているだけなんです。
その人にはその人の向き合い方があると、人を理解するという意味では見かけだけでは判断してはいけないと感じます。これは、僕自身が最初にサーファーの人に対して感じたものと似ている部分でもありますね。