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TVアニメ『WAVE!! ~サーフィンやっぺ!!~』尾崎隆晴監督インタビュー vol.2【連載】

【連載】TVアニメ『WAVE!!〜サーフィンやっぺ!!〜』尾崎隆晴監督インタビュー vol.2|オープニングに全てが詰まっている!? 最終回直後だからこそ言える“ダブルレインボー”の意味

アフレコ現場で笑いを起こしていたのはあのキャラクター!?

――監督が好きなキャラクターはいますか?

尾崎:森ウィリアム聡一郎は結構気に入っています。彼はサーフィンもやっていますが、ハワイでサーフィンに関する施設を作るなど、他にもいろいろとやっているんです。

意外と、ハワイで波にのったかと思えばコケたりしているので、「お前大丈夫か!?」と自分で監督をしていてキャラクターにツッコんでいました(笑)。そういう愛らしさがある憎めないところが好きです。

マサキやショウも好きですけど、友達にしたいなら田中ナル。彼はおちゃらけなように見えるかもしれませんが、大人で、人のことをよく見ているんです。

ショウとマサキがやり取りをしているときも気をつかっていたり、大人な対応をしていたり、落ち着きがあるかないか分からない部分もありますが、すごくしっかりしていて。

人に対してもごちゃごちゃ言わない、自分の考えもしっかりと持っている人。他の人は個性がありすぎて、友達だったら疲れてしまいそうです(笑)。

――田中ナルといえば、声を担当していた中島ヨシキさんがアドリブの歌が大変だったとおっしゃっていました(笑)。

尾崎:あはははは(笑)。最初、歌は決まったものがなかったので、彼はウクレレを持っていることもあり、何でも替え歌にして歌っちゃう気楽な感じにしよう!と。

歌のやり取りも必要になってくるので、アフレコのときはウクレレのメロディーを作ってもらいました。自分は歌の才能がないので、もうお任せしようと中島さんに丸投げという形になってしまって申し訳なかったです(笑)。

――でもアフレコはすごく雰囲気も良くて、楽しかったと皆さん口を揃えていました。

尾崎:それは良かったです。僕自身、アフレコをするときに楽しみなことがあって。シナリオを読んだり、コンテを描いたりとセリフを何回も目にして頭に記憶しているので、新鮮さが欲しくなっちゃうんです。

なので、役者さんたちの個性や面白さを引き出したいと思っていて、突然ポロッと出るアドリブが大好きで楽しみにしているところでもあります。いざこちらでアドリブを要求すると結構困っていらっしゃるので、難しいところです(笑)。

――また、キャストさんの間では、イソキチ役の最上嗣生さんが大人気でした。

尾崎:そういえば、イソキチ役の最上さんは結構張り切りすぎて犬が人間化していたこともありました(笑)。

一同:(笑)

尾崎:アフレコでは画を見て行いますが、イソキチの口が動いていないのに「ワン!」や「キャン!」と表現してくださっていて、目立ってしょうがない感じで(笑)。

最終的にイソキチの音声を抑えたところもありますが、元の音声はもうすごかったです。他のキャラクターよりも大騒ぎしていて、どんどん前に出てくるような感じで現場でも「妙に自己主張するなぁ(笑)」と皆さん笑っていました。

テンションの高い前野さんと落ち着いていた小笠原さん

――キャスティングはどのような方針で決められたのでしょうか?

尾崎:監督のお話をもらう前から決まっていまして、聞くところによりますと、全員がイケメンでカッコ良いキャラクターの声に合う人たちを基準に決めたそうです。

ただ、ショウだけは若手の声優さんを起用したいということで、小笠原さんに決まりました。他の方はベテランの声優さんたちが揃っているので、その組み合わせが面白いな、と思っています。

実は、アフレコで、前野さんが演じるマサキはテンションが常に高いから息を切らせながらゼェゼェ言っているんです。その隣に落ち着いた小笠原さんが普通に座っていて、先輩と後輩が逆のように見えました(笑)。

前野さんの役はもうずっとテンションが高いので、某通販番組を思い起こさせるようで。そのまま通販番組ができるんじゃないかな、と思ったくらいです(笑)。

一同:(笑)

尾崎:メインキャラクターはある程度決まっていましたが、家族やサーフショップなどサブキャラクターのほうは候補をいただいて、相談しながら決めさせていただきました。

タダオさんは実際にモデルの方がいらっしゃるんです。その方はクレジットでも出ていて協力をいただいている方なんですけど、キャラクター像を取り込みつつ固めていった感じです。

――アフレコの際、キャストさんとの印象的なエピソードはありますか?

尾崎:1番最初のアフレコは2~3日で一気に収録をしたので、あっという間だった印象しかなくて。その間、前野さんはずっとテンションが高いですし、入れ替わり立ち替わりで怒涛のように過ぎていきました。

当時はまだコロナの影響がなかった時期でしたので、ありがたいことにみんなで収録できたのが本当に良かったです。

ディレクションに関しても音響監督さんにお任せしていましたし、何より皆さん役どころと合っていましたので、そこまで指摘することはありませんでしたが……あ!1個だけありました!

――おっ!それは一体なんでしょう?

尾崎:みるる(作中に出てくるアニメのキャラクター)の歌に歌詞がなかったので、それだけ指導してよと音響監督に言われて、みるるの歌はこんな感じだよと歌った覚えがあります(笑)。

(C)MAGES./アニメWAVE!!製作委員会
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