春アニメ『シャドーハウス』ジョン/ショーン役 酒井広大|声優インタビュー第4回「性格がかなり違うジョンとショーン、一人二役を演じてみて感じたこと」
顔のない一族“シャドー”と、その“顔”としてシャドーに仕える世話係の“生き人形”の物語。断崖に佇む館“シャドーハウス”にはどんな秘密があるのか。そして、“シャドー”一族とは、いったい何モノなのか。奇妙なゴシックミステリー・TVアニメ『シャドーハウス』(原作:ソウマトウ/集英社『週刊ヤングジャンプ』連載)がスタートした。
第4話でのショーンの登場は、とてもカッコ良かった。今後も頼れる生き人形のひとりとしてエミリコを助けてくれるだろうし、豪快で裏表のない性格のショーンのシャドー、ジョンも憎めないキャラクターだ。ふたりを演じる酒井広大さんに作品について聞いた。
性格がかなり違うジョンとショーン、一人二役を演じてみて感じたこと
――原作を読んだときの感想をお願いします。
酒井広大さん(以下、酒井):まず最初に衝撃を受けました! キャラクターのタッチだけ見ると“シャドー”という顔がない謎の一族と、それに仕える“生き人形”が織りなすハートフルストーリーかと思いきや……!! 全然違いました……!! 初めて読んだ皆さまはおそらくこう思うのではないかと思います。「今までこんな作品に出会ったことがないぞ」と。
ミステリアスでもありシリアスでもあり、ちょっとホラー的な要素もあり、ファビュラスでもある……! 盛りだくさん(笑)。何よりも設定や世界観が独特で、ストーリーも衝撃展開なので、没入感がすごいです。
読み始めたら止まらなくて、先が知りたいような、でも知りたくないような……と、えも言われぬ感覚になりました。とにかく本当に面白いです。
くせ者だらけですが魅力的な登場人物たち、そしてそもそも『シャドーハウス』とは何か? 「すす」とは?……という最大の謎。本作はそこが大きなポイントになるのでないかと思います。
――オーディションでのエピソードがありましたらお願いします。
酒井:オーディション時点で、二役を演じる可能性があるとのことでしたが、もし二役演じるとなると掛け合いも多いし、大変だぞ……! と思いつつも、とても面白い作品なので、絶対演じたいなと思い臨みました。
正直申し上げますと、あまり自信はなかったので、受かったと報告を受けたときは信じられず、呆然としていました(笑)。少し経ってから、ひしひしと実感し、本当にうれしかったです!
――ジョンとショーンは、それぞれどんなキャラクターですか?
酒井:ジョンは真っ直ぐというかおバカというか、とにかく愛らしいキャラクターです。シリアス展開が比較的多い本作で、いわゆるコメディ担当的な立ち位置でもあるのではないかと……(笑)。
ショーンは、あまり感情を表に出さず冷静で、一見何事もそつなくこなしそうですが、ちょっと抜けているところもあるのがチャームポイントです。
“シャドー”と“顔(生き人形)”の関係である、彼らの性格の違いが物語に影響を及ぼすのか及ぼさないのか……お楽しみに!
――それぞれ演じてみていかがでしたか?
酒井:やはり自分が演じているキャラ同士の掛け合いが大変でした。特にジョンの性格上、会話のテンポが比較的早いため、ほとんどのシーンで片方ずつ録っていくという形になりました。
声としての登場はショーンのほうが先でしたが、初登場の第4話では「感情を抑えてください」というディレクションを何度かいただきました。以降は基本的には冷静というところは保ちつつ、同期組たちと関わっていくことで少しずつ変化していったり、シーンに合わせてメリハリを付けるといった演出でした。
ジョンに関しては結構自由にやらせていただいております(笑)。
――やはり一人二役はいろいろと大変そうですね。
酒井:台本や映像のチェック等も含めて、かなり大変でしたが、その分やりがいもあり非常に楽しかったです。シーンによってはひたすら自分同士が会話しているということもあり、役者としても本当に貴重な経験をさせていただいていると思います。ありがとうございます。
そして、僕以上に音を録るスタッフの皆さまの方が大変だと思うので、セリフをミスったりすると、とても申し訳なく思います……!