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映画『エターナルズ』日本語吹替版キンゴ役・杉田智和 インタビュー

映画『エターナルズ』日本語吹替版キンゴ役・杉田智和さんインタビュー|ヒーローは結果によって後世で得られる称号

「アベンジャーズ」シリーズをはじめとしたマーベル・シネマティック・ユニバース(以下、MCU)で知られるマーベル・スタジオの新作映画『エターナルズ』が、11月5日(金)より全国公開となりました。

『アベンジャーズ/エンドゲーム』後の世界を舞台に、10人のヒーローチーム「エターナルズ」が人類の危機へ立ち向かうストーリー。これまでのMCU作品とは一線を画す壮大でドラマチックな作品に仕上がっています。

そして、本作の日本語吹替版キャストが超豪華! 今回はエターナルズの一人であるキンゴ(演:クメイル・ナンジアニ)を担当する杉田智和さんにインタビューを実施。杉田さんのマーベル作品の思い出を振り返りながら、本作の魅力について語っていただきました。

アーケードゲーム『エックス・メン』の思い出を語る

ーー杉田さんが『エターナルズ』の日本語吹替に参加されると聞いて真っ先に思い浮かんだのが、「カプコンのマーベル関連アーケードゲームはプレイしたことがあるのかな?」でした。実際、いかがですか?

杉田智和(以下、杉田):幼少の頃のある日、近所のレンタルビデオ店にカプコンのアーケード筐体(きょうたい)が置かれたんですよ。そこに最初に入っていたのが『エックス・メン』のゲームでして、遊んでいた思い出があります。

ーー『エックス・メン チルドレン オブ ジ アトム』ですかね。

杉田:タイトルに「X-MEN」と大きく表示されていた記憶しかないのですが、おそらく正式名称はそうだったと思いますね。『エックス・メン』の後にはアーケードの『X-MEN VS. STREET FIGHTER』もプレイしましたね。「X-MENはストツーとも戦うのか」と驚いた記憶があります。あとは『マーヴル・スーパーヒーローズ』などでも遊びました。

ーー当時の思い出がありましたら、ぜひ教えてください!

杉田:アメリカ産のコミックスのキャラクターは従来触れてきた日本のキャラクターのデザインとは異なり、新鮮で尖っていて。「なぜこんなにタイツの人ばかりなんだろう……」「やたらゴリラみたいなゴツい人が多いな」と、いい意味で違和感を覚えていました。ハルクやコロッサスなど、画面の中に巨漢しかいないけど大丈夫なのか?と。

ゴリラに関してはアメリカでは強さの象徴という意味があると知り、対戦で使い込んでいくうちにあの見た目も相まってすごく頼りがいを感じるようになりました。例えるなら『∀ガンダム』のようなもので、すごく頼りがいと温かみを持った存在になっていきましたね。

ーーとても分かりやすい例え……。

杉田:独自のゲームシステムも多く、エリアルレイヴ(空中コンボ)のように画面を大きく使ったシステムや緻密なコンボがキメられたりと、ほかの対戦格闘ゲームでは見ないような派手な演出が印象に残っています。

ーー印象に残っているキャラクターはいますか?

杉田:「オメガレッド」という金属の鞭「カーボナディウム・コイル」で敵を捕らえるキャラクターがいるのですが、彼は英語で喋っているため、対戦の場に出てきたときに何を言っているのか分からなかったんですよ。「二枚刃!」と聞こえるセリフがあって「なぜ剃刀の話をしているのだろう……横滑りしないのか?」と思ったり、対戦に勝った時は「用のない子は死ね!」と聞こえて「なんて酷いやつなんだ!」と思ったり。空耳で聞こえていただけなので、英語だと違うことを言っているのでしょうけど(笑)。

ーーあははは(笑)。

杉田:大好きなキャラクターは「ジャガーノート」と「センチネル」でしたね。「センチネル」は不条理にデカくて、ボタン一つで飛び道具が出るようなキャラクターでした。

「ジャガーノート」は例え話にもよくだしています。体形を気にしている子に対して「ジャガーノートさんみたいな見た目になってから気にしなさい!」と言うと、「たしかに首と顔の境目がない!」と言われるみたいな。そうやって話題に出すくらいには自分の中で浸透しているキャラクターです(笑)。

MCUの映画には登場していないキャラクターたちですが、スポットが当たっていないだけでマーベルのインフィニティ・サーガのどこかにいるのだろうなと考えるのが楽しいです。

『エターナルズ』はMCU初心者も入りやすい作品

ーー『エターナルズ』の出演が決まった際はどのようなお気持ちでしたか?

杉田:MCU作品に関しては『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』までは追っていたのですが、それ以降の横の広がりが膨大でどこから手をつけていいのかと迷っていたところでした。なので、かなり偏った(ゲームの)知識しか持ち合わせていないぞ、とどうでもいい焦りはありましたね。

そういう意味では『エターナルズ』はMCU作品にこれまでほとんど触れてこなかった人が入ってもいいような作りになっているのではないでしょうか。

ーーたしかにMCUの知識が全くなくても楽しめる作品だと思います。

杉田:『スパイダーマン』は巨大なロボットを呼んでジャパニーズ歌舞伎アクションをするやつだと思っていたら「杉田さん、それ東映版です」と言われたことがありまして(笑)。そういう人が『エターナルズ』を見に行っても楽しめるのではないかと思います。

逆に『エターナルズ』でMCU作品が気になったら過去作品をさかのぼれる楽しみがあります。新規のお客さんは、これから得る新鮮な驚きや感動を宝だと思ってほしい。そしてこれまでずっとMCU作品を追ってきた人たちは、新規のお客さんに対して知識でマウントを取ることはせず、暖かく迎え入れていただければなと。最近、そういうことが多いと感じるので…初心者の方を宝だと思ってください。

ーー10年以上続く作品だからこそいろんなファンの方がいると思いますが、歴の長さは関係なく好きの気持ちは等しく同じですからね。

杉田:ええ。自分が『エターナルズ』に関わると決まった時、初心者が入りにくいと感じてほしくないなと思いました。過去の作品を全部知らなくてもいい、『エターナルズ』から見ても問題ないと感じてもらえればいいなと。気になったら過去作品を振り返る楽しみがあると思って欲しい。

エンタメに関しては作品を楽しむために前もって必要な勉強ってそんなにないと思うんですよ。もしそれが『エターナルズ』を見る足かせになっているのだとしたら、外してほしいなと思いますし、僕自身そう感じさせないようにしていきたいなと思いました。

 

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