アニメ『フルーツバスケット -prelude-』5つの見どころ|観る人の心を優しく包んでくれる物語
アニメ『フルーツバスケット -prelude-』が2022年2月18日(金)より全国にて劇場上映されます(劇場限定版Blu-rayも同時発売)!
『フルーツバスケット』は、花とゆめ(白泉社)で1998年から2006年まで連載された高屋奈月さんによる少女漫画。全世界コミックスの累計発行部数は3000万部を突破する大人気作品です。
TVアニメは2019年4月より新スタッフ&キャストにより全編アニメ化となり、足掛け3年に渡りテレビ東京ほかにて放送されました。
今作『フルーツバスケット -prelude-』は、TVシリーズ総集編に新作映像を加えた作品。初の映像化となった透の両親・今日子と勝也の物語、そして透と夾のその後を原作者の高屋奈月さんが完全新作で描くことでも話題を呼んでいます。
この世の何も信じることが出来ず荒れ果てた生活を送っていた今日子は、教育実習生として赴任してきた本田勝也と出会う。慇懃無礼でクセの強い勝也に翻弄され、次第に惹かれていく。 ところが、不良仲間との間で起きた事件をきっかけに親から勘当を言い渡されてしまう。今まで散々好き勝手にやってきた罰だ。そう思う今日子の前に、勝也が現れて……。
本稿では、『フルーツバスケット -prelude-』の見どころとなるポイントを5つご紹介します。
観る人の心を優しく包んでくれる物語
『フルーツバスケット』には、子どもから大人まで様々な年齢の男女が登場します。そして、そのキャラクターたちの誰もが傷つき、苦しみを抱えながら生きています。
手のつけられない子どもだった今日子(CV:沢城みゆき)は、本田勝也(CV:細谷佳正)と出会い、変わっていく。やがて、2人にとって大切な存在となる透(CV:石見舞菜香)が生まれ、倖せな時間がずっと続いていくかと思った矢先、思わぬ苦境に立たされることに。
大人は苦境に直面した時、上手く乗り越えていけるものでしょうか。戸惑うこともきっと多いはず。
大人になっても、親になっても、変わらず、悩み、迷うことがある。。『フルーツバスケット -prelude-』は、たとえ間違った方向へ進んでしまったとしてもいいんだと、作品を観る人の心を優しく包んでくれる物語となっています。
キャラクターが結んだ関係と贖罪
今作には透、夾(CV:内田雄馬)、由希(CV:島﨑信長)、今日子たちが過去に結んだ約束やそれぞれの後悔が度々登場しています。それは彼らが日々を過ごす中で、心の傷となって残り、現在の自分を形成する上で大きな影響をもたらしているのです。
そうした過去のできごとは、彼らの中に大きな影を落とし、誰にも打ち明けることなく秘密を抱えて生きていく。それはどれほど苦しいことでしょう。
そういった中で、それぞれが偶然に出会った人との関係性の中でできた傷は、奇しくも第三者の人物によって癒されていきます。彼らの関係性と贖罪が輪舞となって物語を紡いでいく。そんなところに作品の壮大さを感じます。
自然が彩る美しいシーン
本作には雨、木々の緑、山林といった美しい自然の描写が多く登場し、物語を彩ります。その中でも、とりわけ目を奪われるのは海のシーンです。
学生の今日子と教育実習生の勝也が出会ったのは学校。閉塞感を抱えていた二人が学校を抜け出し、晴れやかな青空と広く続く海へと繰り出すシーンは、見どころのひとつです。解放感のある海辺で、打ち解けた今日子と勝也にとって、以後、海は大切な場所となっていきます。
また、透たちの通う学校も海原高校という名称で、海という場所は今日子と勝也だけでなく、透と夾、由希にとっても馴染みのあるところです。
演技派声優の競演
今作では、これまでの豪華キャスティングに加え、演技の実力・人気を兼ね備えたキャストが本格的に参加しています。
本田透の両親として、母の今日子役に沢城みゆきさん、父の勝也役に細谷佳正さんが熱演。孤独を抱え、危うげな今日子と謎めいた勝也の出会いから、少しずつ変化していくキャラクターの心情が繊細に表現されています。
業界屈指の演技派として知られる沢城さんと細谷さんのお芝居にリードされ、自然に作品の世界へと引き込まれていくことでしょう。
そして、今作では透と夾のその後も描かれるということで、少し大人になった透と夾を演じる石見舞菜香さんと内田雄馬さんのお芝居にも注目です。
鑑賞後に得られる充足感
今作で描かれる今日子と勝也の物語は、TVシリーズには登場しなかったものの、『フルーツバスケット』の核となるエピソード。
TVシリーズでは見えにくかったキャラクターの人格細部や気持ちの繋がりが今作によって、整理され、明確になっていくので、鑑賞後はパズルゲームを終えたような充足感を得られるでしょう。
劇場で心の中にあるフルバの思い出やあの頃の自分を重ねながら、作品を観てみるのも良いかもしれません。
[文・宋 莉淑(ソン・リスク)]
『フルーツバスケット』The Final 声優インタビュー
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『フルーツバスケット -prelude-』
2022年2月18日(金)より全国の劇場で上映
https://fruba-movie.jp/
スタッフ
原作・総監修:高屋奈月「フルーツバスケット」(白泉社・花とゆめCOMICS)
監督:井端義秀
脚本:岸本 卓
キャラクターデザイン:進藤 優
衣装デザイン:minatsu
美術監督:神山瑶子
色彩設計:菅原美佳
撮影監督:蔡 伯崙
編集:肥田 文
音響監督:明田川 仁
音楽:横山 克
音楽制作:トムス・ミュージック
アニメーション制作:トムス・エンタテインメント
製作:フルーツバスケット製作委員会
キャスト
本田今日子:沢城みゆき
本田勝也:細谷佳正
本田 透:石見舞菜香
草摩由希:島﨑信長
草摩 夾:内田雄馬
ほか
主題歌
「虹とカイト」大橋トリオ
■「フルーツバスケット -prelude-」公式サイト
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