声優・アーティスト・蒼井翔太さんライブツアー「蒼井翔太 LIVE 2021-2022 WONDER lab. coRe」ツアーファイナル東京公演レポート|“変わらず変わる”自身の核とファンとの絆を再確認した約3年ぶりのライブツアー
ツアータイトルに込めた“変わらず変わる”という自身の核
淡いデニム生地のナポレオンジャケットにボリュームのあるスカートを合わせた中性的な衣装にチェンジした蒼井さん。ライブ後半戦の幕開けとなる「零」を、スカートが映えるターンなども盛り込み、激しく歌い上げます。
続く「flower」では、LEDスクリーンにモノクロの花が一面に映し出されてスタート。曲の進行に合わせ花が徐々に色づいていき、最後はスクリーンとお客さんの色とりどりのサイリウムが合わさり、美しい花々が咲き乱れました。
スカート部分が一部取り払われ動きやすい恰好になって披露したのは「UNLIMITED」。ダンサーとともにキレキレのダンスでお客さんを魅了します。《届けたくて 伝えたくて》の部分では、撃ちぬくような振付をクールに決め、ラスサビ前では、階段上でダンサーと息の合ったフォーメションダンスも見せました。
再びMCが入り、客席を見ながら嬉しそうな表情を見せる蒼井さん。一つの目的に大勢の人が集まることのすごさ、つながりを実感させてくれるライブの醍醐味を語ります。ツアータイトルにある「coRe」についても言及し、自身が常に掲げる“変わらず変わる”という目標(核)を、お客さんと一緒に再確認するために名付けたことを明かしました。お客さんの声が聴けるようになる日が来ることを願い、これからも歌っていくと宣言し次の楽曲へ。
マイクからヘッドセットに変え、両手が空いた状態で披露するのは「give me ♡ me」。両手を空ける必要も頷ける、これまで以上に激しく手数の多い振付を抜群のキレで魅せつけます。随所随所で入る口元を隠す振付とピンクのライトによって色っぽさも倍増。披露前の“ブチ上げ”予告通り、パフォーマンス後は大きな拍手に包まれました。
MCにて新曲の制作決定というファン待望のニュースを伝え、ラストナンバー「Shake Shake! Together!」へ。離れていてもつながっていることを謳った歌詞や、ダンサーとともに輪になって回る振付など、ラストにふさわしい幸福感あふれるパフォーマンスを披露し、会場を後にします。
蒼井さんの退場後も拍手は鳴りやまず、アンコールを求めるクラップに変化する中、ライブTシャツに着替えた蒼井さんが笑顔で登場。
歌いだしをアカペラアレンジし、感情のこもったハイトーンを響き渡らせた「奪えないもの」、最終盤とは思えないダンスのキレと、セクシーかつ力強いボーカルの「Existence」を立て続けに歌い、ツアーラストを飾る楽曲として「START!!」を披露。
間奏では「会いに来てくれてありがとう!」と改めて感謝を口にし、《信じられることは僕らの絆》で小指を突き出し、お客さんと約束を結ぶような振付を見せるなど、最後までお客さんと交流しながら、晴れやかに歌い上げました。
ライブの全楽曲が終わり、蒼井さん、ともにステージを作り上げたダンサー、ツアー開催を叶えてくれたスタッフへ拍手を送るお客さんに、蒼井さんが「自分たち自身にも大きな拍手を!」と告げると、再び会場が温かい拍手に包まれます。
蒼井さんが、今日ここに足を運ぶことを決意してくれた人、来ないという決断をしてお家から気持ちを送ってくれた人、すべてのお客さんへの感謝を込め、ステージの隅から隅へ回り、何度も「ありがとう!」と手を振る間も拍手は鳴り響き続けました。
最後に蒼井さんは「いつもそばにいてくれてありがとう!」と深々とお辞儀。「また笑顔で会いましょう!」と最高の笑顔を見せ、姿が見えなくなる最後の瞬間まで手を振り続けながら退場し、約3年ぶりのライブツアーは幕を閉じました。
[文/篭法 写真/上飯坂一・小境勝巳]
中学までは運動部だったが、だんだんインドア趣味になり、今では完全に陰の者。小説が好き。ライターを志すきっかけになったアニメは『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』。その他に好きな作品は『91Days』『SSSS.GRIDMAN』『ワンダーエッグ・プライオリティ』など。アイドル系の作品にはあまり触れてこなかったが、1年ほど前から『シャニマス』にハマり、ライブにも足を運ぶようになった。