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秋アニメ『虫かぶり姫』エリアーナ役・上田麗奈インタビュー

秋アニメ『虫かぶり姫』エリアーナ役・上田麗奈さんインタビュー 「エリィは芯が強く、とても魅力的な女性です」

2022年10月6日(木)より、AT-X・TOKYO MXほかでTVアニメが放送開始となる、本好き令嬢の勘違いラブファンタジー『虫かぶり姫』。由唯先生の小説シリーズ(イラストは椎名咲月先生が担当)を原作とし、喜久田ゆい先生によるコミカライズも展開されている人気作です。

幼い頃から本に夢中な侯爵令嬢・「虫かぶり姫」こと、エリアーナ・ベルンシュタインがヒロイン(以下、エリィ)。クリストファー王太子の形式的な婚約者として平穏に過ごしてきたエリィでしたが、ある日偶然、クリストファー王太子が子爵令嬢・アイリーンと仲睦まじくしているところを目にしてしまいます。ついに王太子が本当に愛する女性を見つけたのだと感じたエリアーナは、婚約解消の覚悟を決めますが……? 

アニメイトタイムズでは放送に際してキャスト陣にインタビューを実施。第1弾は、エリィを演じる上田麗奈さんです。エリィの心の変化を繊細に表現されている上田さんですが、ご本人の中では迷いもあったそう。アフレコ終了後に、エリィを演じるにあたり大切にされたことや、第1話の見どころなどをうかがいました。

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虫かぶり姫
侯爵令嬢のエリアーナは幼い頃から本に夢中で、ついたあだ名が「本の虫」ならぬ「虫かぶり姫」。そんな変わり者の姫に、王太子であるクリストファーはこう告げる。「私と婚約してほしいんだ」婚約によってクリストファーは宮廷内の派閥争いから解放され、エリアーナは王太子の婚約者として王宮書庫室への出入りを許される。これは、お互いの利点のための“名ばかりの婚約”……のはずだった。4年の歳月が流れたある日、エリアーナはクリストファーが子爵令嬢アイリーンと仲睦まじく語らう姿を目撃してしまう。ついに婚約解消の時が来たことを覚悟するエリアーナ。だが、その心には複雑な想いが交錯していた……。本好き令嬢の勘違いラブファンタジー。エリアーナとクリストファーの“本当の恋”の行方は――!?作品名虫かぶり姫放送形態TVアニメスケジュール2022年10月6日(木)~2022年12月22日(木)AT-X・TOKYOMXほか話数全12話キャストエリアーナ・ベルンシュタイン:上田麗奈クリストファー・セルカーク・アッシェラルド:木村良平アレクセイ・シュトラッサー:内山昂輝グレン・アイゼナッハ:内田雄馬テオドール・ウォーレン・アッシェラルド:羽多野渉アラン・フェレーラ:佐藤元アーヴィン・オランザ:...

魅力的なキャラクターだからこそ、試行錯誤のアフレコ

――『虫かぶり姫』の第1話の映像を拝見させていただいたのですが、上田さんのお声がとても美しくて素敵でした。

エリィ役・上田麗奈さん(以下、上田):本当ですか? そう言っていただけるとうれしいです。本当に悩みながらのアフレコなんです。アフレコ現場には由唯先生がいらしてくれるんですが、先生からもそういったご感想をいただけて「良かった!」と、ホッとしました。

――どのようなことに悩まれたのでしょうか?

上田:初期のエリィは、私が想像していたより多方面に無感情。もう少し社交性があった上で、本に対しての熱量があるというバランスなのかな?と思っていたのですが、想像よりも冷めていて。「心を動かさない方が楽な子なんだろうな」と第1話の段階では感じました。その軌道修正が私の中では難しくて。繊細な調整が必要でした。

――インタビュー現在、アフレコは後半まで進んでいるとのことですが、手応えはいかがですか?

上田:実は全然手応えがなくて(苦笑)。……これで合ってるのか?と毎回迷っています。私自身が基本的にネガティブで自信がないので、他の作品でも「うまく出来ないな」と泣きながら帰ることが多いんです。特に『虫かぶり姫』は毎回産みの苦しみを感じています。エリィの気持ちがどんどん変化していくところが、作品の魅力でもあるんですけど、毎回変わっていく姿を届けることに難しさも感じていますね。

――上田さんほどの人が涙を流しながら帰るなんて……。きっと原作ファンの方のお気持ちも考えながら、役に対峙されているんだろうなと。

上田:原作ファンの方が見たときに、違和感のないエリィにしたいとは思っていました。アニメ化発表の前に書籍のPV(コミカライズ新刊4巻発売記念PV)でも声を当てさせていただいたので、その時から「どうすればよりイメージに近いエリィになるかな?」と考えていました。放送開始まではこのドキドキが続きそうです(笑)。

――当時のPV収録はいかがでしたか?

上田:原作がすごく素敵だったので、できるだけみんなが思うエリィ像に寄り添いたいなと思っていました。PVの収録はかなり前だったので、当時はエリィの成長を声で(アニメ本編で)ここまで色づけていくとは考えていなくて。だからアニメ本編とはニュアンスが少し違う印象があるかもしれません。

――改めて、アニメ本編のエリィ役が決まったときはどんなお気持ちでしたか? PVの流れからオファーという感じだったのでしょうか?

上田:PVの時はオファーをいただいたのですが、アニメは改めてオーディションがあったんです。改めてオーディションが開催されるということは「他の方のエリィの声も聞いてみたい」という意図があると思うので、正直、私が受かる未来が予想できなくて。絶対に落ちると思っていました(笑)。だから受かったという連絡をもらった時は信じられなくて。「本当に私でいいんですか?」と思いました。すごく嬉しかったです。

――オーディションはいかがでしたか?

上田:本当にドキドキしました。その時の台本の原稿もとても丁寧で、色々なシーンを演じたんです。制作の方々のエリィの声へのこだわりを感じました。

――先ほど「みんなが思うエリィ」とお話されていましたが、上田さんにとってエリィはどのようなキャラクターですか?

上田:普通の女の子ではあるのですが、感情が動くポイントが他の人とは少し違っていて。本に対して、ありえないほどの情熱があることがそのひとつだと思います。あと、自己肯定感の低さから、ふとした瞬間に周りの人の言うことが分からなくてきょとんとしてしまったり、逆に他の人の言うことがすごく分かったり。

円グラフにしたら、バランスが良いというよりは尖っている感じのイメージです。けれど、そのアンバランスさがエリィにとっての普通。意識してそうしているわけではなく、ナチュラルなんですよね。

――たしかに、彼女にとって円グラフが丸くある必要はないですよね。

上田:そうなんですよね。それがわざとらしくない女の子です。

――周りに注意されてもエリィは素直に悪かったと反省して、成長していく姿が素敵だなと思います。

上田:純粋ゆえの吸収力がありますよね。素直で健気で、本当に素敵な女性です。お話が進むにつれて、政治的な問題も出てきます。彼女の持ち前の知識も武器にはなってくるとは思うのですが、エリィの芯の強さがあるからこそ、きっと乗り越えられるんじゃないなと。

エリィが素敵だからこそ、周りの人たちも助けたいと思うし、一緒にいたいと思うんですよね。実はエリィが周りを引っ張っているんだろうなって。

(C)由唯・一迅社/虫かぶり姫製作委員会
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