音楽
CHiCO with HoneyWorks『i は自由で、縛れない。』制作秘話

新たに紡がれるストーリー。待望の4枚目のアルバム 『i は自由で、縛れない。』をリリースしたCHiCO with HoneyWorks 「制限の多い世の中。でも音楽は自由で、縛られない」──CHiCOさんインタビュー

CHiCO with HoneyWorks、待望の4枚目のアルバム「 i は自由で、縛れない。」が好評発売中です。

本作には、TVアニメ「彼女、お借りします」第2期オープニングテーマ「ヒミツ恋ゴコロ」を始めとするシングル曲に、カバー&新曲4曲を含む全16曲が収録されています。

さらに初回生産限定盤は、2022年7月に開催された「CHiCO with HoneyWorks summer hall tour 2022『Bee with U』」東京・中野サンプラザホール公演のライブ音源を収録。「ハートの主張」以降の加恋とアリサのストーリーを描いたライトノベル「ハートの誓い」や、ヤマコ描き下ろしジャケット絵柄のアクリルスタンドに缶バッジなどの超豪華グッズも。

そして、初回生産限定盤Aには、本アルバムに収録されているシングル曲をはじめ、大きな話題を呼んだ「世界は恋に落ちている / THE FIRST TAKE」「幸せ。 / THE FIRST TAKE」などを含む全13曲入りのMV集、初回生産限定盤Bには2020年12月に開催された「CHiCO with HoneyWorks ONLiNE LiVE @BUDOKAN『COME! COME! ONiON』」のライブ映像をそれぞれ収録と、大ボリュームの内容です。

本作について「まるでベストアルバムのよう」と感慨深げにCHiCOさん。8年目の今だからこその挑戦が本作にはたくさん詰まっていました。

みんなの声が力になったコロナ禍

──『i は自由で、縛れない。』はタイトルも印象的ですね。どのような思いが込められているのでしょうか。

CHiCOさん(以下、CHiCO):アルバムタイトルに関してはチコハニの活動を意識していました。コロナ禍になって思うようにライブができず、縛られることが多かったんです。なにかと制限の多い世の中ですが、アルバムを通して“音楽は自由で、縛られないぞ”と伝えられたらと思い、このタイトルにしました。

──コロナ禍はやはり、いろいろと考えられるものがありましたか?

CHiCO:2年経って声が出せない状況に慣れてきて。その中で楽しむ方法を見つけてきてくれるのはすごく嬉しいしありがたいんですが……本当はみんなの声が聴きたいし、みんなの表情が見たい。だからもどかしい気持ちはまだあります。でもみんなも同じ気持ちだろうなって。

──今お話を聞きながら、きっとそういった気持ちが「リベンジゲーム」にも詰まっているんだろうなと。

CHiCO:そうですね。くじけそうになったとき、皆さんチコハニの曲を支えにしてくれると思うんです。だからこそ、チコハニはめげずに前を向いていかなければいけないなと感じています。

──めげずに前を向くって決して簡単なことではないですよね。きっとその中でいろいろな葛藤があったと思います。

CHiCO:そうですね。みんなの憧れの存在でなければいけないから、表では「前を向いて」と言っていますが、ライブができなかった時は落ち込んでいました。最初はこんなにコロナ禍が長引くと思っていなかったので、少しの待機期間かなと思っていたんです。でもツアーをやるはずだった日を迎えたとき「本当は今日、あそこに行ってたはずなんだよなあ」「ラジオに出たり、お店回りをさせてもらったりしてたよなあ」って思っていました。寂しいし、虚しくて。

──その孤独や悲しさってどうやって乗り越えられたんでしょうか。

CHiCO:配信をやりたいという思いをマネージャーにぶつけて。活動ができないからこそ新しいなにかをやってみたいと。それでみんなとコミュニケーションを取れるようになったことが、自分にとって大きな出来事だったなと思っています。

──皆さんの言葉はやはり力になりました?

CHiCO:なりますね。ツイキャスの中で、私が思っていたことをみんなも思っていることが分かって。みんなが早く会いたいと言ってくれたことが力になっていました。

──アルバムはいつぐらいから準備されていたんですか?

CHiCO:一年半くらい前だったと思います。HoneyWorksのおふたりがコロナ禍の中でも足を止めずに制作してくれていたから、アルバムを作ることができました。最前線を走ってくれていたHoneyWorksのおかげだなと思っています。

──アルバムについておふたりとはコンセプトなどお話されていたんですか? それとも曲が完成して、アルバムにできるくらいの曲数が完成したような感じだったのでしょうか。

CHiCO:後者ですね。アルバムに向けて曲を作ったのは新曲4曲で。タイアップをたくさんいただいたこともあって、楽曲をもらって世界観をすり合わせていくことが多かったです。最初にいただいた曲は、2020年の「醜い生き物」だったと思います。いつも2年間隔でアルバムを作っているので、曲が溜まってきたタイミングでそろそろアルバムかなぁ、という話をしていました。

──新曲の中で最初に出来たのはどの曲なんでしょうか。

CHiCO:「ハートの誓い」「あなたは恋をしてない」が早かったです。「アルバム用の曲だから覚えておいて」という感じでいただきました。

──その2曲をもらったとき、それぞれどのような印象がありましたか?

CHiCO:ワクワクしました。「ハートの誓い」は「ハートの主張」「乙女どもよ。」と、少し視点は違うけど「醜い生き物」とのつながりがあったので、ついに物語が進展するんだと思いながら聴いていました。「あなたは恋をしてない」はすごいところ持ってきたな!と(笑)。

──あははは、たしかに。大人っぽい、切ない曲ですよね。

CHiCO:チコハニはこの曲を歌うくらい大人になったんだな、と感じました(笑)。早い段階で「平成バブル」などの攻めた楽曲はあったんですけど、基本的にはキラキラしたみんなの憧れるものを届けてきていたので、誰も幸せにならない恋愛曲かと。「ユキドケ」は純粋な失恋ソングだったので、ちょっと違うんですよね。

──「ユキドケ」は切ないんですけど少しだけキラりと光るものがありましたよね。

CHiCO:そうなんですよね。でも「あなたは恋をしてない」は最初から最後まで灰色で(笑)。日の暮れた世界観しか出てこない。クロスフェードが出たとき、失恋ソングに共感されている方もいらっしゃって。それを共感できる、ということは……チコハニは8年活動させてもらっていますけど、8年分みんなも生きてるわけだから、みんなも大人になっているんだなと。みんなこれが胸に染みる年齢になったんだな、となんだかしんみりしてしまいました。

──でもそれだけ、チコハニの曲は皆さんの主題歌になっているんだなと。

CHiCO:ああ、そうですね。部活をやっている方は「決戦スピリット」や今回の「リベンジゲーム」、社会人の方は「それいけ!サラリーマン」を聴いて「今日も頑張ろうと思いました!」と言ってくれて。いろいろな人たちの人生の支えになってくれていて、本当に良かったなと思います。

──「それいけ!サラリーマン」は通勤中に聴くと励まされると思います。

CHiCO:改札出る瞬間に襟を正す感じしますよね(笑)。「頑張れよ!」という熱い感じというより「今日も気楽に行こうぜ」という感じが応援になるというか。やる気がないわけではないけど、よっしゃ!というほど頑張りたいわけではないんだよな、という日ってあるじゃないですか。そういう時に敢えて「気楽にいこうよ」って言ってもらえると心が楽になるんじゃないかなって。

これまでは背中をバシッと押すような応援ソングが多かったので、今までにない“脱力系応援ソング”というか。私は勝手に“脱力系応援ソング”と呼んでいるんですけども(笑)。そういう曲が増えてうれしいなと思いました。

──今の時代というのも反映された曲ですよね。

CHiCO:そうですね。例えば<140収まらない 愚痴の山指は動く>のところは最初なんで140なんだろう?と思ったんですけど、Twitterか!と。分かる子には分かる歌詞になっています。パソコン作業は捗らないのに、Twitterの140文字は埋められちゃうんだよなぁって(笑)。

──「きっと別れるよ」にはLINEという言葉も出てきます。それにしても「きっと別れるよ」、「あなたは恋をしてない」の曲順がすごいですね(笑)。

CHiCO:HoneyWorksのおふたりが曲順を考えてくださったんですが、私もこの2曲を並べるか!と(笑)。しかもそのあとは「スーパーアイドル(笑)」、「ハンコウ予告」のカバー。

1曲目「リベンジゲーム」から9曲目「LOVE FIGHT」までは怒涛で、休む暇もないところで悲しい恋愛ソングになるので、情緒を揺さぶられるアルバムになっています。最後の最後の「鬼ノ森」で浄化されて、やっと1枚終わった……と。

──めちゃくちゃ濃密ですよね。

CHiCO:濃いですね。「鬼ノ森」は特に新鮮でした。男女間の物語や現実的な“人”に向けた曲がメインだったんですけど、<永久(とこしえ)の⽊々 根に沙羅双樹>……と、昔ばなしを読んでいるような歌詞なので。ホラー映画『樹海村』の主題歌だから、寄り添うという点でこういう歌詞になってはいるんですけど、今までとは違う切り口のバラードなので、新鮮でしたし、楽しかったです。ミュージックビデオ撮影も実写でやらせてもらって。新しい挑戦が詰まった曲になったなと思っています。

──他にも、新鮮だなと感じた曲はありましたか?

CHiCO:「ビビっとラブ」はまふまふさんとの初めてのコラボ楽曲ということもあるので新鮮でした。過去にスカイピースのおふたりと「ギミギミコール」でコラボレーションさせてもらったり、「平成バブル」ではコンポーザーのGomさんが関わっていたりとコラボレーションはありましたけど、久しぶりということもあって、どんなボーカルトラックがくるんだろうってワクワク感がありました。

あと、「スーパーアイドル(笑)」のようなオラついた歌い方も新鮮でした。歌で口の悪さを出していいという楽しさ(笑)。ストレス発散になるな、と思っていました。

──<くたばれや俺以外全部>と(笑)。

CHiCO:楽しいです(笑)。

──「ビビっとラブ」のまふまふさんのボーカルトラックは実際どのような印象がありましたか?

CHiCO:まふまふさんはハイトーンボイスでカッコよく歌い上げるイメージがあったんです。でも曲を作ったshitoさんが「まふまふさんは高い声も素敵だけど、男性キーの低音ボイスも素敵なんだよ」と、男性キーで歌唱してくださって。そういった点で新鮮でしたね。

お互いレコーディングは別日で、先に私が録っていたんです。私はかなり可愛く歌っていたので、こういう私の可愛いを意識した歌とまふまふさんの声がどう重なるんだろう?と。未知の世界でした。でもつながったら、意外と良い!と自分の中で発見がありました。まふまふさんの声とケンカせずに、うまく重なってよかったなって。まふまふさんファンも満足いただける曲になったんじゃないかなと思います。

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