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「年の差」BL漫画おすすめ人気作品8選をご紹介

年上好きにはたまらない! 背徳感や萌えがいっぱい詰まった「年の差」BL漫画おすすめ人気作品8選をご紹介

 
 

『STAYGOLD』(全6巻)

著者:秀良子先生

 

 

作品紹介&おすすめポイント

ひとつ屋根の下で叔父兄弟と甥姪の4人で暮らす中山家。血はつながっていたりいなかったりのちょっぴり歪な「家族」。10年にわたる日々のなかで、義理の甥・駿人×義理の叔父・優士の特別な感情の変化、成長を描く作品です。

中山家は、大黒柱・優士と、優士の義理の甥で13歳中学生の駿人、優士の異母弟で大学生のコウ、駿人の異父妹で幼稚園児の菊花の4人で暮らしています。

両親が不在ながらもこれまでうまくやっていたある日のこと、優士は駿人に好きだと告げられます。駿人は、その意味をいまいち分かっていない優士にキスをし、それ以降は開き直るように。

自由奔放に生きる母と暮らしていた駿人は幼い頃から優士に懐き、子供ながらにも優士と女性が親密な様子を見てショックを受けているような場面もありました。駿人は、ずっと前から優士への気持ちをためこんでいたのです。

13歳という大人と子供の境目の年齢でどこまで分かっているのか。そんな疑問も抱き優士は駿人の気持ちに戸惑い、甥の本気を知る度にどうしたらいいのか分からなくなります。

「血がつながっていなくても家族」と言う優士と、「信じるのは自分の気持ちだけ」と真っ直ぐに想いをぶつけてくる駿人。誰よりも「家族」という在り方にこだわって大事にしてきた優士は、その想いに応えられないと拒絶。それから二人は元に戻ったフリをして過ごします。

 

 

一歩進んでは二歩下がる。そんな関係が続くなか、高校に進学し寮生活を始めた駿人はあまり帰らなくなり、駿人とたまにしか会えない優士に変化が見られるように。

このあたりからの優士の落ち着きのない感情は注目ポイントでもあり、読者にとっては早く落ちてほしいと気持ちが高まるところでもあると思います。

大人びていく駿人はもうあの頃のような目で見てこないし気持ちをぶつけることもしてこない。駿人が遠くへ行ってしまう、手が離れていってしまうことに寂しさを覚えながらも、そんな自分の感情を知りたくない優士。

そんな優士は駿人に陥落するのか。13歳だった駿人が成長し、体の面でも逆転していくのも本作の醍醐味のひとつ。中山家の10年の顛末と、家族であり血のつながらない甥と叔父である二人の恋の行方をぜひ見届けてください!

 

中山家のプレイボーイ・コウ×10年の執着片想い・日高

本作で忘れてはならないのが、コウ×日高編。コウは自分にとってすべてで、親友という立場でありながら10年近く密やかにコウを想い続けた日高。ふとしたきっかけでキスが許され、やがて体を繋げセフレのような関係に。欲望は止まらず、日高は夢のような時間を過ごします。

けれど大学卒業の頃、コウは日高の想いを受け入れず二人は離ればなれに。『STAYGOLD それから。』では、失恋のその先が描かれます。連絡ができないまま社会人になった二人は偶然にも再会。そして、駿人×優士のその後のお話も収録されていますので、お見逃しなく!

 

 

 

 
『STAYGOLD』第1巻 試し読み

秀良子先生のTwitter

 

『ファザー・ファッカー』

著者:暮田マキネ先生

 

 

作品紹介&おすすめポイント

“平日は親子、週末は恋人”──息子×義父の歪な関係を描く年齢差19歳の背徳BL。高校生の鳴沢 真(しん)と父親の鳴沢 明(めい)は、親子だけど血は繋がっていない。真の本当の父親は亡くなった明の親友・千塚 真(マコト)という青年で、明の想い人でした。

15年前に親友のマコトが死んだあと、残された恋人の早川紗絵とそのお腹の子を守るため、明は紗絵と籍を入れます。けれどこの結婚生活は上手くいかず、真が中学にあがる頃に紗絵が家を出ます。

明は女を抱けない。ずっとマコトのことが好きだった明は、死んでからも忘れられず、毎週木曜日には代わりの “マコト” を出会い系で漁っては抱かれていました。今にも壊れそうでありながら快楽にも溺れている明が……もうなんとも言えません。美人で大人しい顔をして性欲が強い明は中毒性があり、放っておけない小悪魔的な魅力があります。

そんな明の全てを息子の真は秘かに知っていて、義理の父親である明を愛するようになっていた真は自分を “マコト” にしていいと言います。年々マコトに生き写しのように似てくる真にそんなふうに迫られ、もうどうしようもなく止められない明。ダメな明……。それからは週に2日、土日だけは恋人としてマコトになった真に抱かれるようになります。

マコトの面影を重ねてしまう明の感情に気づいている真は、マコトになっていれば明は自分を愛してくれると思うように。そんな真の心情が切なく、抱かれながら明がマコトと呼ぶ度に、自分が言い出したこととはいえ傷付いています。

そんななか明がある決断を下します。明を繋ぎ止めるためならマコトでいようとする真、そして明の真意に感情が揺さぶられてしまいます。二人の関係を許してほしいと、幸せな選択を願ってしまう人も多いはず。

 

 

本作には前日譚があります。『ファザー・ファッカー』は、短編集『還らずの夏』に収録されている『All things I know.』の続編として描かれたそうです。こちらもぜひ読んでみてください!

 

 

 

『ファザー・ファッカー』 試し読み

暮田マキネ先生のTwitter

 

『≠ノットイコール』(全2巻)

著者:池 玲文先生

 

 

作品紹介&おすすめポイント

幼少期に別離した実の親子の背徳BL。息子・芦塚 凉×父親・末続 果の止められない想いと葛藤が入り交じる苦しくも美しい作品。

両親が離婚したため母親と二人暮らしをしている17歳の凉は、長年会えずにいた父親である果(このみ)に会いに行きます。久しぶりに凉と再会した果は、凉の顔を見て驚いた様子でしたが、そのあとすぐに部屋に籠ってしまいます。

母親いわく、父親は可愛いけど “ヘンテコリン” 。まさにその通りで、再会の日は無精髭に汚い格好だったのに、翌朝にはサッパリ別人のような綺麗な男性に。凉は、幼い頃に会ったときの果の記憶がずっと残っていて、果からの愛情を無意識に欲しているようでした。

再会した今、真っ赤になったり年齢を微妙にサバをよんだり(果は最初35才と言っていましたが、37才と言い直しています)、可愛くてよく分からない果を目の前にして凉は戸惑っています。果のちょっと意味不明な可愛さは本作の魅力のひとつで、題材がシリアスでありながら、ふふっと和んでしまいます。

そしてこのあと、凉は突如22年前にタイムスリップしてしまい、3つ年下の父・果(14歳)と出会います。元いた時代へ戻れない不安から焦燥感を募らせる凉でしたが、果の存在に癒やされ、やがて果に惹かれていきます。最初は警戒していた果も次第に打ち解け、凉のことを好きになるのにはそう時間はかかりませんでした。

この時、凉は17才で果は14才。(過去にいる間に果は誕生日を迎え15才になります。)果はまさか凉が自分の将来の息子だとは知りませんが、凉は彼が父親だと分かっていて、それでも結ばれることをやめなかったのです。凉は、父親がやっと自分のことを見てくれたことにも幸せを感じています。

果は14才とは思えないほどにしっかりちゃっかりしていて、妙な色気と妖艶なものも感じるほど。幼いところもあるけれど、凉に抱かれるのを受け入れています。

凉は元の世界に戻り、事実を知った果と再会。そして、過去のことはなかったことにしようと言われます。過去の果の前から凉が突然消えてから22年の月日が経っていて、その長い月日のなかで果の孤独や苦悩は計り知れず。凉は果に気持ちをぶつけるも拒絶され、気持ちを抑えて親子として過ごします。

 

 

この関係を背徳という言葉だけで表現することはできず、強く求め合い愛し合う姿はとても美しいものです。年上攻めから年下攻めに変わるというのも特殊で、たまらないものがあります。

義理ではなく実の親子ですので、この倫理観について、果もそうですが凉は深く考え悩んでいます。けれど、抱き合う度に幸せだと感じ、涙が溢れる二人を見ていると、誰も何も言うべきじゃないんだろうと思ってしまいます。ぜひ本作を最後まで読んで、タイトルの意味もお確かめください。

『媚の凶刃~X side~』に収録されている、凉と果が気持ちを押し殺して親子のふりの関係を続けていたもどかしい時期の短編作品も必見! 動揺を隠しきれていない果の表情と、そんな果を見て、そんな顔するならなんで……と苦悩する凉のお話です。

 

 
池 玲文先生のTwitter

 

おわりに

たくさんの作品のなかからどれを読もうかと選びきれない嬉しい悩みを経験している人も多いはず。今回ご紹介したもののなかで、もしもまだ読んでいない作品があれば強くオススメしたいです。本記事でとりあげたのはどれも「年の差」を愛する筆者が大好きな作品ばかりですので、共感していただけると幸いです。

 

数年前にBLと出会い、心に潤いを取り戻しました。BLとブロマンスを愛し、大好きな作品はたくさんありますが『チェリまほ』が心のよりどころです。そして『魔道祖師』をはじめ中華BLの沼へ。趣味は国内外のBL漫画や小説を読むこと&ドラマ観賞で、これまでに執筆した記事は『チェリまほ』『美しい彼』『魔道祖師』『陳情令』『ENNEAD』など。

この記事をかいた人

藤崎萌恵
数年前にBLと出会い、心に潤いを取り戻しました。BLとブロマンスが癒し。主な記事は『チェリまほ』『陳情令』等。

担当記事

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