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『転天』千本木彩花×石見舞菜香 インタビュー【連載第7回】

最終回はアニスフィアとユフィリアの勝負と関係性の行方に注目!サブタイトルもエモく、二人の物語だと納得できる結末をお見逃しなく! TVアニメ『転生王女と天才令嬢の魔法革命』アニスフィア役 千本木彩花さん×ユフィリア役 石見舞菜香さんインタビュー【連載第7回】

ユフィは周りのサポートを得ながらも気付けたり、行動できるように。それでもアニスと勝負せざるを得ない理由は?

――ユフィは9話で姉弟の戦いを止めたあたりから、自分の気持ちをはっきり出して、行動するようになったことで、今回の決断に至ったのも納得できました。

石見:ユフィを突き動かす原動力はひとえにアニスさまへの想いですが、周りに気付かされることも多かったと思います。9話で姉弟ゲンカを止めた時も、イリアから「止めたいのではないですか?」と言ってもらえたことで気付けて行動に移せました。

ユフィはこれまで自分に課せられた責務をまっとうしようとしてきたので、責務をまっとうしようとするアニスを理解して支えようとしていたけど、イリアやティルティから「それでいいの?」と問われた時に、「そうじゃない!」と気付けたし、声にも出せるようになった気がします。

千本木:確実に成長しているよね。

石見:自分の気持ちに素直になって、決断と行動できるようになったと思います。

――11話の最後はお互いを想うあまりに譲れず、勝負で決着をつけることになりました。

石見:お互いに納得するためには勝負するしかないと。

千本木:アニスにとっては王様になるには周りに納得させなければいけないし、ユフィが引かないこともわかっているので、こうなったら力で勝負するしかないんですよね。普通は「まず話し合いしよう」から始めますが(笑)、特殊な世界であり、王位継承権をめぐる話なので、ああするしかなかったんでしょうね。

――ちなみに10話のEDがいつもと変わっていたような。

千本木:アニスが動かなくなって色がなくなるという演出でビックリしました。

――思い起こせば1話で見たアニスは明るくて、元気な女の子というイメージがありましたが、話が進むにつれて、あれほど重いものを抱えながら、明るく振舞っていたのかと思うと、アニスの強さにただ感心するしかありませんでした。

千本木:そうですね。アニスが今落ちてしまっているのも幼少期の出来事からつながっていると思いますが、深いですよね。かわいい女の子たちがただワチャワチャしているだけではなく、みんなそれぞれ、想いを抱えながらここまで歩んでいるのがわかるし、アフレコも毎回濃厚だった気がします。

――ここまで見てみると、ただのライトな転生ものではありませんでした。

石見:一難去ってまた一難で、しかもどのキャラも壁にぶつかり続けて、必死にあがいていて。本当に濃い1クールでした。

お互いのキャラを見続けてきて感じるのは二人共似たもの同士!?

――お互いのキャラクターの変化や成長をどう感じましたか?

石見:ユフィにとって、アニスさまはまぶしい憧れの存在で、自分に持ってないものを何でも持っていそうに思えて、劣等感さえ感じていたと思います。少しずつ、一番の理解者になって、支えていきたいという特別な感情を持つようになっていきました。

アニスさま自身に大きな変化があったというよりは、抱えているものや想いが徐々に見えるようになったのかなと。最初は明るかったけど、ちゃんと周りも見てくれているから誰かの問題を解決したり、居場所を作ってくれるけど、自分自身にトラブルがあった時には誰かを頼ろうとせず、自分で何とかしようとするところに脆さも感じられて。だけど頑固なところも11話では見られたかなと思います。

千本木:ユフィは自分の気持ちを伝えてくれるようになったなという印象が強くて。石見ちゃんが言っているように、周りの人の言葉から気付くことも多かったし、成長途中だと思うけど、自分の中に飲み込んで考えたり、行動に起こすことができるようになったと思います。アニスがあんな感じになっちゃったから、そうならざるを得なかった部分もあるでしょうけど(笑)。実はお互いに劣等感を抱えたことがシリーズを通してわかったと思うし、2人はすごく似ているなと思いました。素直に言えないところや気付けないところとか(笑)。

――譲らない頑固なところも。

石見:本当にそうですね(笑)。

千本木:方向性は違うけど、似たもの同士ですね。

――9話までアニスとアルガルドの物語が中心でしたが、アルガルドについてどう思われましたか?

千本木:アルくんには申し訳ない気持ちでいっぱいです(笑)。王族の難しさや壁を感じさせてくれました。表面上は両親と仲良く話しているけど、立場もあるので普通の家族よりも距離は確実にあるんだろうなと。もしかしたら幼少期は直接、両親が育てるのではなく、乳母みたいな人に育てられたのかもしれないし。またアルくんの周りに理解者がいて、助けてあげられれば、こんなに悲しくツラいことにはならなかったと思うとせつないですね。

――アニスがアルガルドと距離を置くようになったのも、弟を想ってこそですからね。

千本木:まだ子供なのに、弟の命を狙っているなんて、噂されて、しかも直接耳にしてしまったら、距離を置こうと思うのは仕方ないですよね。両親から「どうして仲良くなくなっちゃったの?」と尋ねられたとしても、決して真意を伝えようとは思わないでしょうし。アルくんはいわば、「この世界の難しさの象徴」でした。

――アルガルドがレイニを利用してまで力を手に入れようとしたのも、アニスを認めない旧社会を変えようという気持ちもあったわけで。

千本木:アルくんは本当は姉想いな子で、自分にはないものを持つアニスをリスペクトしながらも劣等感にもつながって。ああいう方法しか選べなかったのは若いですね(笑)。

―― 一方ユフィはアルガルドにひどい扱いを受けていたので、石見さんも許せなかったのでは?

石見:とんでもないなと。最初の頃は配信の時のコメント欄もすごいことになっていましたけど(笑)。9話のラストで、アルガルドさまとユフィが二人きりで話すシーンがあって、アルガルドさまだけが悪かったわけでなく、ユフィ自身もちゃんと向き合えていなくて。使命だから婚約しただけという気持ちがあったと思うし、それがアルガルドにとっても寂しく感じていたのかなとも思って。もし二人が向き合えていたなら、関係も違ったものになっていたかもしれないというユフィの後悔する気持ちもわかりました。でも大勢の前で婚約破棄するのはやっぱり……(笑)。

千本木:よくないよね!

石見:王族の世界では人と人ではなく、立場と立場で向き合うのが暗黙のルールと思っていたユフィと、抗おうとしていたアルガルドさまでは考え方が違うのはしょうがないけど、大勢の前で振るべきではなかったと思います(笑)。だから最後に頬をぺしっと叩けて、少しスカっとしました。

千本木:よくグーパンチしなかったと思う(笑)。

――あんなことがあっても笑ってお別れできるユフィは心が広いなと思いました。

石見:本当に強くて、いい女の子だなと思います。

千本木:アニスやイリアなど仲間がいるからというのもあるのかも。

石見:そうですね。アルガルドさまとの一件があったから、アニスさまやみんなと出会えたわけですし。

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