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『この素晴らしい世界に爆焔を!』めぐみん役・高橋李依インタビュー

『このすば』ロスにならないようにしてくださった一連の流れ、その全てにありがとうと伝えたい――『この素晴らしい世界に爆焔を!』めぐみん役・高橋李依さんインタビュー

2023年4月より放送中のTVアニメ『この素晴らしい世界に爆焔を!』(以下『爆焔を!』)。本作は角川スニーカー文庫から刊行の暁なつめ先生によるライトノベル『この素晴らしい世界に祝福を!』(以下『祝福を!』)のスピンオフを原作としており、人気キャラクターのひとりであるめぐみんの過去と彼女のアイデンティティとなる爆裂魔法との出会いが描かれています。

アニメイトタイムズでは放送に際して、めぐみんを演じる声優・高橋李依さんにインタビューを実施。今回の『爆焔を!』アニメ化に際する心境はもちろん、『このすば』シリーズのアフレコの雰囲気や思い出話などを語っていただきました。

また、めぐみんと共に爆裂魔法に向き合ってきた想いなど、作品や演じるキャラクターへの愛が感じられるお話も飛び出しました。『爆焔を!』と合わせて、ぜひご一読ください。

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この素晴らしい世界に爆焔を!
紅魔の里――そこは、生まれつき魔力と知力が非常に高く、魔法使いとしての高い適性を持つ、紅い瞳をした紅魔族がすまう土地。そんな紅魔の里には教訓がある。「上級魔法を習得してこそ一人前。爆裂魔法はネタ魔法」けれど、“魔法学園レッドプリズン”で学ぶ同級生たちが上級魔法の習得を心待ちにするなか、紅魔族の少女・めぐみんは、ただひとり爆裂魔法の習得のため勉学に励んでいた。幼い頃に見た、あの光景に、あの人に、追いつくために――これは、最強の魔法にあこがれた、一人の少女の物語。―――そして、少女が真の仲間たちと出会うまでの物語。作品名この素晴らしい世界に爆焔を!放送形態TVアニメシリーズこの素晴らしい世界に祝福を!スケジュール2023年4月5日(水)〜2023年6月21日(水)TOKYOMXほか話数全12話キャストめぐみん:高橋李依ゆんゆん:豊崎愛生こめっこ:長縄まりああるえ:名塚佳織ふにふら:富田美憂どどんこ:鈴代紗弓ねりまき:石上静香ちょむすけ:生天目仁美ぷっちん:酒巻光宏セシリー:ファイルーズあいゼスタ:増谷康紀スタッフ原作:暁なつめ(株式会社KADOKAWA角川スニーカー文庫刊)原作イラスト:三嶋くろね監督:安部祐二郎総監修:金崎貴臣シリーズ構成:上江洲誠...

いずれ3期に帰ってくるために――カズマから受け取ったバトン

――ついに第1話が放送となりました。映画『紅伝説』以来のアニメ『このすば』になりますが、改めて今の心境をお願いします。

めぐみん役・高橋李依さん(以下、高橋):もう全話の収録が済んでいるので、早くこのすばファンのみなさんに見ていただきたいです。『爆焔を!』のアニメ化だけだと『祝福を!』本編の続きが気になる方の期待に応えられるか不安だったのですが、『祝福を!』の3期も決まっていたのでシリーズへの責任としては気持ちが楽でした。

ぜひ『紅伝説』から3期までの間に一息入れるような気持ちで、『このすば』ロスだった年月をまずは『爆焔を!』で埋めていただけると嬉しいです。

――『祝福を!』キャストのみなさんとは何かお話はされたのでしょうか?

高橋:今お話したような、バトンを繋げたい意気込みはご本人たちにもお伝えしました。やっぱり『このすば』の魅力はパーティメンバーの掛け合いから始まったと思うので、そこを忘れないようにしたいと思っています。だから『爆焔を!』でもその目印に向かって走れば大丈夫!という気持ちでした。

『祝福を!』あってこその『爆焔を!』だとは常に心に留めていて。いずれ『祝福を!』3期に帰ってくるために、カズマからバトンを受け取ったような感覚でした。収録が終わった今はきっとカズマにバトンを繋げたと信じています。

――『祝福を!』キャスト陣との思い出話も教えてください。

高橋:思えばTVシリーズ1期の当時はまだデビューして3年目の新人だったので、まだめぐみんの出番がない話数からアフレコ現場を見学させていただいていたんです。

その中で、第1話の収録では監督の金崎貴臣さんに潤さん(カズマ役・福島潤さん)が呼び出されたことが印象的です。今となってはもう我らのカズマさんですよね。この最初に軸となるカズマはおそらく一番苦労されたと思うし、きっとこちらが今いだいている安心感をよそに、ご本人は今でも必死に向き合い続けているとも思う、かっこいい背中で語る座長です。

天ちゃん(アクア役・雨宮天さん)も、喜怒哀楽の激しいアクアを演じるのは相当なカロリーだっただろうし、すごく集中していたように感じたので、登場前で台詞のなかった私が一番気楽に現場に居たと思います。

そこから収録後にご飯に行きませんかという流れを稲田徹さんをはじめ、中島ヨシキさん、「劇団このすば」と呼んでいるチームの皆さんが一人二人と背中を押してくださって、どんどん規模も大きくなり……。その習慣は2期にも続き……作中の、一仕事終えたらシュワシュワ!という要素も相まって、『このすば』の収録終わりは必ず予定を空けておこうという流れにまでなりましたね(笑)

――『爆焔を!』のアフレコは『祝福を!』と雰囲気が違うところはありましたか?

高橋:第1話冒頭のナレーションはカズマ役の潤さんが担当されているので、現場で潤さんにお会いした時はやっぱりホッとしましたし、「これから頑張れ」「行ってらっしゃい」と言ってもらったような気持ちになりました。おかげで良いスタートダッシュを切れたと思っています。

違いで言うと、『祝福を!』は10話+OVAの全11話で、『爆焔を!』は全12話なので羨ましいと言われちゃいそうですね……(笑)。

とはいえ音響チームは『祝福を!』と同じスタッフさんが関わってくださっていますし、新しくご一緒する方々もみんな『このすば』が大好きなんですよ。なので空気感も変わらずとても居心地の良い現場でした。

――台本をチェックさせていただきましたが、また想像のつかないお芝居が飛び出すかと思うとワクワクしてしまいました。

高橋:ちょうどアフレコ中盤くらいの時期に、シリーズ構成・脚本の上江洲誠さんとお話する機会があったのですが、その時に「実は自分、今日はちょっと元気がなかったけど、めぐみんたちの声を聴いて元気が出た」と言ってくださったのが忘れられなくて。

そう言ってもらえたことで、声の表現でキャラクターに命を宿すお仕事、そのやりがいとはこういうことなんじゃないかと感じられたんです。今、人の心を動かしたんだと実感できて、走り続ける方向に改めて背中を押してもらったような気持ちでした。

――また、アニメ『このすば』といえば声優陣のハイテンションなお芝居も魅力のひとつです。アドリブ合戦が凄そうですが、これが生まれるまでの過程はどのような作業を行っているのでしょうか?

高橋:これまでのシリーズだと、シリアスとコメディの振り幅は主に監督を務められていた金崎貴臣さんが音頭を取ってくださっていたと思います。

例えば第1期8話「この冬を越せない俺達に愛の手を!」の「トイレだろうとどこだろうと、行くときは一緒です」というめぐみんの台詞では、とにかく可愛くしてくださいとのディレクションがありました。

その際に、音響監督の岩浪美和さんから、とある声優さんを例として挙げてくださったり、自分の中のめぐみんのイメージをひとまず忘れてほしいというアドバイスをいただいたり。金崎さんの意図を汲んだ岩浪さんの指示も相まって、どんどんキャラクターの幅が広がっていった印象があります。

それはめぐみんだけでなく、キャラクターごとに振り切った得意分野のようなものがあって、例えばアクアの天ちゃんなら、酔っ払いや宴会の雰囲気作り、泣き叫ぶシーンも抜群ですよね。泣き芸はやっぱりアクアだよねっていう信頼感があります。

愛衣さん(ダクネス役・茅野愛衣さん)も、痛めつけられ歓喜の声をあげるダクネスを演じる時に、聞いたことのないリアクションで攻めを入れてくる。本番でより一層ギアを上げてくる。絶対に予想がつかないです(笑)。

みんなそうやって、台本を読み込んだ先の余白をどんどん成長させているように思います。『このすば』の現場は、そうやって人のお芝居を聴いてそれを次に活かしていくラリーが本当に楽しいです。

――非常に興味深いお話でした。それではここから『爆焔を!』についてお伺いします。紅魔の里が舞台になりますが、印象に残った紅魔族のキャラクターはいらっしゃいますか?

高橋:ゲーム『この素晴らしい世界に祝福を!ファンタスティックデイズ』でも何人か登場しているので、ファンのみなさん的には既に馴染み深いキャラクターも多いと思います。めぐみんとゆんゆんのクラスメイトたちはみんな個性が強いので、その魅力を『爆焔を!』でより深く知ってほしいですね。

中でも私は、あるえとの関係性は印象的でした。めぐみんとあるえって、意外と相性が良さそうですし、新しい気づきもあったりするんじゃないかなと。

――気づきですか?

高橋:めぐみん視点なのですが、例えばゆんゆんとあるえに対するリアクションが少し違うなと台本を読みながら感じていました。ゆんゆんと掛け合いをする時は結構ロートーンというか、なんとなく声が低くなるんです。小学校の時の友達と中学校の時の友達の温度感やテンションの違い……と言えばいいのでしょうか。そういうお芝居をやれるのも『このすば』の人間関係の奥行きの深さだと思います。また、めぐみんが紅魔の里の人たちそれぞれとどんな関係を築いているのかも注目です。

あとは里の大人たちですね。みなさん駄目な大人を素でやっている感じが最高で、ちょっとした1カットでもふざけているので、彼らが喋っていないカットも見逃さないでほしいです! 愛すべきおかしさというか、「この人たちはもう!(笑)」っていう気持ちになると思います(笑)。

――『爆焔を!』ではカズマたちと出会う前のめぐみんを演じることになりますが、実際に演じられた感想としてはいかがでしょうか?

高橋:少しだけ若返らせようかなという気持ちはありつつ、カズマたちに出会っていないという要素の方がとても大きく感じたので、そこまで無理をして声自体を変えるつもりはなかったです。ただ爆裂魔法への熱量が宿る瞬間が序盤から描かれるので、その軸はブレないように気を付けて演じました。

まだ見ぬパーティメンバーに夢を膨らませるめぐみんが見られたりもするのですが、もう楽しくなってしまいまして……! だって「勇者候補がいるパーティに所属して……」みたいな事を考えているんです。彼女がこの先どんな人たちと出会うのか知っているだけに、私個人としてはニコニコしちゃいました(笑)。

――映画『紅伝説』で見られたシーンも改めて描かれると思います。そちらについてはいかがでしたか?

高橋:『紅伝説』の収録をしていた頃は『爆焔を!』がアニメ化するなんて夢にも思わなかったので、あの短いシーンだけで、見ている方に全てを察してもらいたいと全力で演じました。

『爆焔を!』の原作小説は読んでいたので、当時のことをめぐみんがポツリポツリ語りだす辺りは相当気合を入れて挑んでいます。小説1冊分の密度をあの瞬間に込めねば!というほどの意気込みで。そのおかげもあってか、結果的に今回の『爆焔を!』で答え合わせができるとも思いますし、『紅伝説』の時に『爆焔を!』の物語を知ってくれていたみなさんにも、改めてアニメで鮮明に見てもらえると思うと感慨深いですね。

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