マンガ・ラノベ
映画『シン・仮面ライダー』アナザーストーリー漫画 脚本・山田胡瓜×作画・藤村緋二 対談

庵野秀明監督の話題の映画『シン・仮面ライダー』|SHOCKERを描いた漫画『真の安らぎはこの世になく』脚本 山田胡瓜さん×作画 藤村緋二さん対談|SHOCKERキャラのクモとサソリを個性的かつ魅力的に描いた理由

庵野秀明監督が手掛けた映画『シン・仮面ライダー』が大ヒット公開中ですが、SHOCKERサイドの視点から描いたアナザーストーリーの漫画『真の安らぎはこの世になく-シン・仮面ライダー SHOCKER SIDE -』も好評連載中です。その『真の安らぎはこの世になく-シン・仮面ライダー SHOCKER SIDE -』のコミック1巻も先日発売されました。

映画とコミックのWヒットを祝して、漫画では脚本担当、映画にも脚本協力として関わっている山田胡瓜さんと、作画の藤村緋二さんの対談が実現! コミカライズにまつわる庵野監督と山田さんの逸話から漫画で描かれるSHOCKERサイドについての裏話、藤村さんの覚悟、そして漫画と映画を一緒に楽しまないと損をする理由など、たっぷり語っていただきました。

庵野監督から山田さんへ映画の脚本協力をオファー。その後、漫画脚本も手掛けることに。藤村さんは作画環境をデジタル化するなど、覚悟を決めて臨んだ本作

――『シン・仮面ライダー』のコミカライズ企画が始まった経緯をお聞かせください。

漫画脚本 山田胡瓜さん(以下、山田):僕は元々、映画の『シン・仮面ライダー』に脚本協力の形で関わっていますが、そもそものきっかけは庵野(秀明)さんが僕の作品を読んでいて、おもしろいと思ってくださったようで、庵野さんに僕の作品を薦めてくれたドワンゴ創業者の川上さんも交えて、「今度ご飯に行きましょう」と。その食事会の席で「絶対悪とは何か」という話題になったりしました。

その後も何度か一緒にご飯を食べに行ったりしているうちに、2019年の2月に庵野さんから簡単なプロットなどが書かれたアイデアメモを見せてもらい、「何かご意見あれば」といった感じでお誘いいただいて、そのまま企画に参加することになりました。

アイデアを出したり、プロットを作ったりというやり取りを重ねていく中で、2022年の夏くらいにコミカライズの企画が浮上してきて、「原作をやってもらえませんか」というオファーをいただいて。ただ僕自身の作品『AIの遺電子』のアニメ化の話も動いていたり、結構忙しい時期でもあったので悩みました。それでもせっかくだからやりたいと思って、「脚本だけならできるかもしれません」とお答えして、試しに書いてみたらできそうだったので、正式にお引き受けしました。

作画 藤村緋二さん(以下、藤村):僕は以前、『となりのヤングジャンプ』に読み切りなどで描かせていただいて、担当さんと「『ヤングジャンプ』で連載できたらいいですね」と話していました。また今、『別冊ヤングチャンピオン』で『徳川家康が総理大臣になったら-絶東のアルゴナウタイ-』の連載をしていますが、僕のペースだと月刊1本だと余裕があって、「週刊連載も1本欲しいな」と考えていました。

そして2022年の夏頃に『シン・仮面ライダー』のコミカライズの作画のお話をいただいて、フランクにお受けしました(笑)。その後、脚本などが送られてきて、『仮面ライダー』の50年の歴史の重さや庵野監督作品のすごさ、『ヤングジャンプ』という看板の大きさ、コンテンツのデカさを改めて知っていくうちに、どんどんプレッシャーが大きくなっていって。「本当に自分がやれるの? やれるの?」と。

山田:シンジくん状態ですね。

藤村:そうそう! 「逃げちゃダメだ」って(笑)。今のままでは形にできない、『仮面ライダー』というコンテンツに見合う自分にならなくてはと思って、アナログ作画から完全デジタルに移行したり、スタジオの姿勢を見直したり、動き始めました。

――今作はSHOCKERサイドの視点から描いたアナザーストーリーになっていますが、制作するにあたって意識した点はありますか?

山田:通常のコミカライズでは本編の流れを組んで描いていくケースが多いですが、違うアプローチで漫画を作りたいという要望が映画サイドからありました。僕は庵野さんとSHOCKERの描き方について考えたり、アイデアを送ったりしていたので、SHOCKER側からお話を作れば、本編のネタバレも防げるし、本編で描き切れなかったことも補完できるし、漫画単体としてもおもしろいものにできるかもと。また藤村さんからも映画『ジョーカー』のように、主人公のイチローがSHOCKERの重要人物にどのようになっていったのかを描くのは興味をひくのではないかという提案をいただいて、僕もそれはおもしろいと思って、今の形になりました。だから心がけたことは映画のネタバレをせず、漫画としておもしろいことです。

――山田さんは庵野監督とSHOCKERについて、どんなやり取りをされたのでしょうか?

山田:SHOCKERがどのような組織だと現代の映画として成立するだろうと二人で考えました。僕はそういう存在がいるとしたら、ビッグ・テックのオミット億万長者が永遠の命を手にするとか一般人では思いもいらない夢や野望を、秘密結社を作って実現させようとするという発想なら成立するのではないかと考えていました。

また庵野さんの脚本に、SHOCKERは人類の幸福を探しているんだという考えが、ある時期から出てくるようになって。だったらSHOCKERは「Sustainable Hapiness Organization with Computational Knowledge Embedded Remodeling(計算機知識を組み込んだ再造形による持続可能な幸福組織)」というのはどうでしょうか? と僕から提案しました。正確には、 Embedded Remodelingの部分は、英語として自然になるように最初の案から微修正してもらっていますが。そんなやり取りを繰り返して、少しずつSHOCKER像は固まっていきました。

藤村:作画担当として意識した点は、僕は原作を毎回付けているので、作家というよりは絵師、映画でいえば俳優さんみたいな感覚に近くて、どう役回りを演じるかを意識しています。今回は映画の公開の前に、漫画が始まるということで、漫画を読んで映画を観る人もいるので、クモなどのキャラクターも漫画を読んだ後、映画を観ても違和感なく、つながるように意識しました。

あとは作画なので、どの作品でも絵が上手だと思われたいと思っていますが、この作品に関しては絵が上手であることもジャマになるんです。読者の方が「この人、絵がうまいな」と思われた時点で、作りものと捉えられているわけで。庵野監督の作品は不思議と何度も観てしまうんですよね。「あの世界に遊びに行きたいな」とか「あのキャラに会いに行きたいな」と。それは俳優さんや声優さんの演技が上手というレベルを超えて、普通に存在していて。例えばこうやってしゃべっている時、「演技が上手だな」と思わないように、自然に感じてもらえたら僕の成長にもつながるし、作品のためになるかなと思いながら毎回描いています。

 

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