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『とあるおっさんのVRMMO活動記』井澤詩織インタビュー

『とあるおっさんのVRMMO活動記』龍ちゃん役・井澤詩織さんインタビュー|さまざまな場面で「自分が『ワンモア』のプレイヤーだったらどうするか」を考えながら見てほしい

初登場となった第7話ラストのひと言に緊張!?

――原作を読んだり、演じてみて感じた『とあるおっさんのVRMMO活動記』の印象や魅力を感じた点をお聞かせください。

井澤:原作の情報量がすごいですし、アースというキャラがなぜ多くの人に好かれるのかもちゃんと納得できるんですよね。アースさんが必要だと考えて生み出したものが周りの人を幸せにしたり、他の人への思いやりもあることがはっきり見えるし。読んでいて楽しいだけでなく、知識までつく気がして。その分、読むのにすごく時間がかかりますけど(笑)。でもゲームをガチでプレイされている人はこれくらい、いろいろ考えているんでしょうね。私はアースさんの1/3にも及ばないくらいしか考えずにプレイしているので(笑)。

あと、アースさんがアタッカーや魔法使いではなく、いわゆる“不遇職”を選んでいるのも玄人っぽくて、おもしろいですね。バトルで不利な状況を逆転する感じも気持ちいいです。いろいろな種族がいる作品が好きなので、そういった点でも素敵だなと思いました。

――龍ちゃんの印象や、魅力を感じる点は?

井澤:まず演じやすいタイプのキャラクターだなと(笑)。天真爛漫でちょっと傲慢っぽいところもあるけど、憎めない子で。アースに料理を食べたいとお願いした時、「防具屋に用事がある」と言われたらその用事が終わるまで待てるくらいの常識もあります。

――ちょっとマイペースなところはフェアリークィーンの妹っぽいですね。

井澤:フェアリークィーンは珍しいタイプのヒロインだなと思っていて。スンとしているだけでなく、感情のアップダウンもあって、意外な立ち位置のキャラクターで。そんなクィーンに「このバカ姉が!」など、ツッコむシーンも何度かあったりしたので、龍ちゃんはお姉ちゃんよりもしっかりしていると思います。

――演じる際に意識した点や収録時に受けたディレクションなどをお聞かせください。

井澤:第7話の最後でちらっと出てきて、ひと言だけセリフを言う、というのが初登場だったんですが、ひと言のみというのはすごく緊張するんです(笑)。この時は「味方なのかわからず、敵かもしれないと匂わせる感じでお願いします」とオーダーがありました。でも第8話ではめちゃめちゃフレンドリーに出てきていて(笑)。

――龍ちゃんは妹という立ち位置やビジュアルから、幼くもできるので、幅やチューニングも難しかったのでは?

井澤:オーディションである程度(キャラを)固めて、ご縁があったキャラなので、それほど迷子にはならなかったですね。それに人間ではないので、私的には楽でした。造形的に幼い印象に見えても、逆に色気が出ていてもそれほど違和感はないかなと思ったので、演じやすい方向でやりました。

難しかったのはセリフのテンポが速めだったことで、第8話で龍ちゃんが料理の感想を言う時、まくしたてるようにしゃべっていたので、技術的に大変というのはありました。私は食レポが苦手なので、おいしい料理の感想がパッパッと出てくる龍ちゃんがうらやましいなと思いました(笑)。

アース、フェアリークィーンの印象は?

――主人公のアースの印象をお聞かせください。

井澤:原作を読んでいて素敵だなと思ったのは、ちゃんとたびたびログアウトしているところです。『ワンモア』の世界に出入りしているところもしっかり描かれていて、ゲームの世界に入る作品では一度入ったらその世界に入りっぱなしというケースが多い気がしますが、この作品ではゲームの世界と現実世界を区切って、生活している様子がはしばしで見えるのがいいですね。

また、ゲームの中のアースさんはイケメンでまったくおっさん感がなく、ハツラツとゲームの世界を楽しんでいる印象がありますが、現実世界の大地さんも最初のキャラメイクしているシーンを見たら顔が見えないけど、浪川(大輔)さんの声がイケメンすぎておじさん感もなくて。今の38歳はみんな若いと思うので、おっさんと呼んでほしくはないですけど(笑)。

――周りの人たちから無意識のうちに愛されていく人たらしの部分、第8話で言えば、妖精国の約8割がアースと契約を望んでいる妖精たらしなことも明らかになりましたが、そういったところもすごいですよね。

井澤:もう無敵ですね。うらやましいです。あと収録で石川(界人)さんを見ていて、セリフ量がめちゃめちゃ多いなと思いました。口に出すセリフに加え、脳内で考えているモノローグもあるので、大変そうだなといつも思います(笑)。

――龍ちゃんの姉である、フェアリークィーンの印象をお聞かせください。

井澤:女王としての姿はもちろん、甘えん坊になったり、バトルの時は凜としていたりと、いろいろな表情を見せてくれるキャラクターで、ケモ耳もかわいいし、魅力的だなと思います。ただこの後のエピソードでクィーンがとある姿になっているシーンがあって…それは衝撃的でした(笑)。

――フェアリークィーン役の上田麗奈さんと掛け合いをされた感想は?

井澤:実は私、上田さんと姉妹関係のキャラを演じることが多いんですが、その中でも本当の姉妹ではないこともいくつかあって、「まただ」と(笑)。ただ上田さんはいつものように割とすんとしたお姉さんでいくのかなと思っていたら、意外にキュートな方向なんだなと思いました。

――収録の雰囲気はいかがでしたか?

井澤:ブースに8人くらいは入ってOKという、人数を絞った分散収録の時より緩和された状態だったので、久々のマイクワークにちょっとドキドキしました(笑)。キャストの中では(ミリー役の)岡咲(美保)ちゃんとよく話した気がします。私がパワーストーンのブレスレットを身に付けていたら、「そのブレスレットかわいいですね」と言ってくれて。そこから女子トークをしていました。休憩中など、作品について話すより雑談のほうが多かったと思います。そもそも私が入ったのが第7話からだったので、その頃には(作品のことは)皆さんしっかり把握されていたと思いますし。

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