GARNiDELiA（ガルニデリア）ニューアルバム「TEN」インタビュー｜「諦めなければ何かが掴める」ということを証明できた1年。今まで以上に明確になった、“ファンへ届けたい想い”とは？

GARNiDELiAの“王道”のイメージが、日本と海外で異なるかもしれない!?

――ここからは楽曲のお話に移りたいと思います。まず、ライブでの声出しが解禁になったことは、楽曲制作にも影響がありましたか？

MARiA・toku：超あったと思います！

toku：コール＆レスポンスを入れるとか、やっぱりライブでやりたくなる楽曲を作りたくなります。「―TEN―」は上海公演の楽屋で作りました。

MARiA：作ってた（笑）。楽屋で「―TEN―、どうしよっか？」みたいな話をしていて。本番前に作ってたよね。

――1曲ずつ詳しくお話を伺いたいのですが、時間の都合上、いくつかの曲をピックアップしてお聞きできればと思います。ゲーム『滄海天記』の主題歌となっている「蒼天」。男性キャラクターがメインの作品となっていますが、そういったものは楽曲制作にも影響してくるものなのでしょうか？

MARiA：「ちょっと男らしさは意識したほうがいいのかもな」と思いましたし、舞台版で、男性のキャストさんが歌うことを想定して書きました。自分が歌うものというよりは、作家目線、提供楽曲のイメージでした。

――スマホゲーム「猫之城」主題歌である「猫の城」は、アコースティックやジャズ的な雰囲気が似合う曲調に対し、意外と早いテンポに感じました。

toku：この曲はもともと「踊っちゃってみたシリーズ」的な位置づけだったので、そのBPM感で作りましたね。

MARiA：「踊っちゃってみたシリーズ」の流れで作ってほしい、みたいなオーダーだったんだよね？　なのでちょっとBPM早めというか。でも確かにジャジーな雰囲気も合うと思います。

――「QUEEN(S) GAME」もかなりキャッチーで惹かれました。どういった意識で制作されましたか？

toku：ゲームのタイアップ曲が多かったので、「ゲームっぽい曲をあえてこっちから書いてみたいな」と思って作りました。

MARiA：デモのタイトルが「ゲームの主題歌録りたい」みたいな感じだったんですよ（笑）。こんなにゲームの主題歌やってるのに、なんでタイアップじゃない曲でもゲームなんだと（笑）。たぶんそういう脳みそになっていたんでしょうね。でも、タイアップでは出せないテンション感というか、ピコピコサウンドが入っていたり、もっと振り切った感じになっていると思います。

「ゲームをテーマにするなら、ゲーム用語を散りばめよう」とまず思いついて、次に題材を恋愛ゲームに決めて、歌詞を書きました。あとは私が今、中国のみんなから「ステージの女王」と呼ばれているので、「クイーン」をテーマに書いたら面白いかなと思ってこのタイトルになりました。

――「フィクション」はギターのリフがとても印象に残りました。歌詞に出ていない登場人物の心情をギターで表現しているように感じました。

toku：これはガルニデの「作曲あるある」なんですが、曲の最後は（登場人物たちの未来が）開けて、幸せになってほしいイメージで書いていたのに、終始幸せにならなくて（笑）。

MARiA：幸せにさせないまま終わりました（笑）。

toku：ギターのフレーズを先に録っちゃっていたので、どうしようかなと（笑）。バックのコード感だけ変えて悲しい雰囲気にしました。

――ギターの話題でいえば、「FRONTiER」「Future Wing」の2曲は、tokuさんご自身が弾かれていますね。

toku：細かいところだけですけどね。一回録って、「ここのフレーズもう少し欲しいな」というところをなぞってやったり、最初から決め打ちで、デモで入れたフレーズがそのまま生きたりとか。弾けないながらも弾いてみました（笑）。

――「Future Wing」は、GARNiDELiAの王道の曲が来たなと感じました。

MARiA：中国のみんなからすると何が王道になるんですかね？　たぶん「極楽浄土」で知っているので、日本のファンとは感覚が違うと思うんです。海外の人からはGARNiDELiAはアニソンの人だとあまり思われていなかったりするので。

スタッフ：中国と日本のファンで代表曲アンケートを取ったら全然違うかもしれないですね。

MARiA：ファンクラブでアンケート取りたい！　それでライブもできるし。日本版と中国版で全然違うセトリになりそう。（スタッフに向けて）その企画、メモっといて！

一同：（笑）

――GARNiDELiAのアニソンが新鮮なお客さんもたくさんいるということですね。

MARiA：もちろんアニソンを知っている方もいますが、「乗風2023」で知ってくれた人のほうが圧倒的に多いと思うので、そこも面白いですよね。

「私たちであり続ける」ことを大切にしながら、さらに活動の場を広げていきたい

――終了の時間も迫ってきたので、そろそろまとめに入りたいのですが、その前に、恒例となっている「最近のマイブーム」についても伺いたく思います。「今年食べておいしかったもの」などいかがでしょうか？

MARiA：小龍蝦（シャオロンシア）です。めっちゃ美味いです！　たぶんもう2000匹くらい食べていると思いますよ（笑）。毎日100匹くらい食べているので。

※辛い味付けをしたザリガニ料理

――それだけ食べているということは、1匹は小さいということですよね？

MARiA：小さいのも大きいのもあります。どっちも美味しいんですが、個人的には小エビサイズのやつが、ビールのツマミになって最高なんですよ！

中国出身のスタッフ：日本の物産展とかにもありますよ。

MARiA：最初は「ザリガニ!?」ってなると思うんですが、1回は食べてほしい！

toku：僕は、楊枝甘露（ヨンジーガムロ）ですね。マンゴー、ココナッツミルク、ポメロー（柑橘）、タピオカが入っている、香港のデザートです。

中国出身のスタッフ：コストコとかでも売っていますよ。

――聞いているだけで美味しそうですね。参考にさせていただきます！　続いて、2023年の総括と、2024年の抱負をお聞きできればと思います。

toku：一瞬だったので、何があったかな、というくらい早かったです。

MARiA：ホントにね。「もう（1年が）終わっちゃったんだ」という感覚です。10年分の経験をさせてもらったくらい濃い1年というか下半期でした。とにかく飛び続けた1年、私たちの人生がガラっと変わった1年でした。

toku：やりたいことがハッキリ見えましたし、「これでいいんだ」ということがすごく自分の中で確固たるものになった1年だったと思います。

MARiA：自分らしくいるのが一番正解というか。それを追及し続けるのがいいんだろうなと。そこが一番迷いが消えたところですし、「私たちが私たちであり続ける」ということが誰かの幸せに繋がるというのが、とっても素敵な繋がりが持てたなあと。それを持って2024年はさらに活動の場を広げていきたいなと思います。

あとは、まだ行けていない国・地域にも行きたいです。中国の地域に全部行くだけでも1年終わるぐらいでしょうし（笑）。今年よりも行く都市を増やしていきたいなと思います。今年入っていないマレーシアとか、アメリカとか、英語圏にも行きたいです。

toku：インドネシアとかもすごく音楽が盛んな国なので行ってみたいです。

MARiA：そんなこんなをやっていたら2024年もきっと終わっているんでしょうね（笑）。

toku：パスポートのページが2年に1回くらい全部埋まるんですよ（笑）。

MARiA：ビザを取るたびに1ページ埋まるからね。ワールドツアーをやっているとすぐ埋まっちゃう。ありがたい限りです。来年もいっぱい飛び回って、いっぱい歌って、頑張りたいと思います。もちろん国内も！

――最後に、アニメイトタイムズの読者へ向けてメッセージをお願いします。

MARiA：アニソンはもちろん入っていますし、それ以外にも、アニメを愛するみなさんに絶対刺さる曲がたくさん入っていると思います。世界で闘う私たちの音をぜひ体感してもらえたら嬉しいです。

かなり攻めているサウンド感ですし、他のアーティストの方では味わえない体験ができる1枚になっていると思います。ライブもより面白いものが見せられているんじゃないかなと思いますので、ぜひ生の音も体感しに来てください！

toku：今後もアニソンをやらせていただけるよう頑張っていきたいと思いますので、ぜひ今後とも応援よろしくお願いします。

――大変恐縮ですが、中国のアニメイトを訪れている方に向けて、中国語でのメッセージをお願いしてもよろしいでしょうか？

MARiA：「アニメイト上海旗艦店へようこそ！　ぜひお買い物を楽しんでください！」

[インタビュー／杉田裕孝　文／篭法]

商品情報

TEN【初回限定盤】

PCCA.06253 4,950円(税込み)
初回限定盤にはミュージックビデオとオフショットを収録したBlu-rayが同梱。

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【収録曲】
01 ―TEN―
02 暁桜(スマホゲーム「陰陽師」7周年記念ソング)
03 蒼天（Nintendo Switch専用ゲーム「滄海天記」主題歌）
04 謳歌爛漫
05 幻愛遊戯（TVアニメ『うちの師匠はしっぽがない』オープニング主題歌）
06 猫の城（スマホゲーム「猫之城」主題歌）
07 QUEEN(S) GAME
08 フィクション
09 FRONTiER
10 スズラン（スマホゲーム「鈴蘭の剣」の"公開お祝いソング）
11 一蓮托生
12 ONLY（TVアニメ「贄姫と獣の王」エンディング主題歌）
13 Future Wing（2023年原神誕生日応援ソング）

TEN【通常盤】

PCCA.06254 3,300円(税込み)

アニメイト通販での購入はこちら

【収録予定曲】
01 ―TEN―
02 暁桜(スマホゲーム「陰陽師」7周年記念ソング)
03 蒼天（Nintendo Switch専用ゲーム「滄海天記」主題歌）
04 謳歌爛漫
05 幻愛遊戯（TVアニメ『うちの師匠はしっぽがない』オープニング主題歌）
06 猫の城（スマホゲーム「猫之城」主題歌）
07 QUEEN(S) GAME
08 フィクション
09 FRONTiER
10 スズラン（スマホゲーム「鈴蘭の剣」の"公開お祝いソング）
11 一蓮托生
12 ONLY（TVアニメ「贄姫と獣の王」エンディング主題歌）
13 Future Wing（2023年原神誕生日応援ソング）

アニメイト特典

A4クリアポスター

※特典は無くなり次第、終了とさせて頂きます。ご了承下さい。