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細田守監督最新作映画『果てしなきスカーレット』が公開決定!

『時をかける少女』『サマーウォーズ』の細田守監督最新作映画、スタジオ地図製作の『果てしなきスカーレット』が2025年冬公開決定! 新たな作品の舞台はファンタジー?

2024年12月23日(月)に開催された「東宝株式会社2025年ラインナップ発表会」にて、『時をかける少女』『サマーウォーズ』などで知られるアニメーション映画監督の細田守監督の最新作である『果てしなきスカーレット』の公開決定が発表されました。

発表会には、細田守監督とスタジオ地図の齋藤優一郎プロデューサーが登壇。本作についての製作発表、概要紹介、集まった記者との質疑応答などを行いました。

今度の舞台はファンタジー?

第1部では来年(2025年)に東宝が配給する作品が紹介されました。細田監督と齋藤プロデューサーは第2部から登場。おふたりのご挨拶があったところで、細田監督による最新作のタイトルが『果てしなきスカーレット』であると発表。

続いてMCが齋藤プロデューサーに最新作の発表を迎えた現在の心境を伺うと、まずは前作『竜とそばかすの姫』が新型コロナウイルス禍かつ緊急事態宣言時という厳しい情勢の中で公開を迎えたものの、約70億円近い興行収入と観客動員数を得られたことへの感謝を述べていました。

齋藤プロデューサーは、新たな作品が生まれるまでの経緯についても話してくれました。『竜とそばかすの姫』の公開後、世界中で悲しい出来事が続いている現状があり、次の作品は日本のみならず世界中の方々が希望を見いだせるような作品になるよう議論を重ねていたのだとか。そんな中、細田監督から飛び出した企画が本作だったとのこと。

その企画を見た齋藤プロデューサーは「世界中で社会現象が巻き起こるのではないか」と感じたそうで、懇意にしているアメリカで最も影響力のあるアニメーション映画のプロデューサーにも本作の企画や脚本を見てもらうことに。

するとご自身とまったく同じ感想になったことから確信を持ち、本作を世界中に届けるためにどうすればいいかを考え、日本と世界が手を取り合う新たな仕組みが必要だとの考えに至ったのだとか。

スクリーン上には“全世界配給”という文字が並んでいたのですが、これは日本テレビや角川といった長年細田監督の作品に協力してきた会社が背中を押し、ソニー・ピクチャーズからの熱烈なオファーを受けて実現したもの。

並大抵の努力で実現できるものではなかったそうで、諦めず行動を続けた結果としてハリウッドメジャーとしては初の試みとなる共同出資・共同制作という体制が構築。日本では東宝、海外ではソニーピクチャーズが配給をするシステムが完成したそうです。

ソニーピクチャーズのスティーブン・オデールさんからのビデオメッセージが公開される一幕があったのですが、ここで公開時期が2025年冬であることが判明。これまでは3年に1回夏に公開されるのが細田監督作品の通例でしたが、本作はそれに囚われずに制作する必要があったのだとか。

この公開時期はそんな制作状況を踏まえ、日本にとっても海外にとっても一番盛り上げられるタイミングを考慮した故の結論とのこと。

製作会見、質疑応答で判明したこと

話し手が細田監督へと移ると、ここで本作に関する1枚のビジュアルが公開されました。そこには鎧を纏い剣を腰に携えた女性が描かれていたのですが、この人物がタイトルにもなっているスカーレットだそうです。

スカーレットはとある国の王女であり、物語としてはアクションやある種のロマンスなどのエンターテインメント性も含んだ厳しい世界を旅するロードムービーになる模様。

右上に描かれている海のような部分は現実ではないものといった気になる言葉もあったほか、スカーレットが強い眼差しでどこか果てしなく遠くを見定めているかのようなカットになっていたことも特徴。このビジュアル自体がシネスコサイズで描かれていましたが、映画本編もこのような画面になることを目指して制作に打ち込んでいるとも話していました。

これはアニメーションが世界に浸透していく中で、『アーケイン』や『スパイダーマン:スパイダーバース』のような2Dアニメの影響を受けた作品が見られるようになった現状があり、そんな中で自分たちも新たな表現を模索するべく挑戦していることなのだとか。

MCからこれまでの作品との連続性を問われた細田監督は、前作『竜とそばかすの姫』で現実とインターネットの世界を描き分けるために半分は手描き、半分はCGを用いていたことを明かしました。これによって異なる技法を用いても視聴者を作品の世界に誘える手ごたえを得られたそうで、『時をかける少女』からの表現の積み上げが結実してきたからこそだと作品への自信も露わに。

大まかなストーリーはまだ明かせないそうですが、過去に東映のプロデューサーから聴いた「どっしりしたテーマの映画は秋か冬に公開するのが良い」との話を引き合いに出しつつ、そんな公開時期にハマる重いテーマの作品になっているとコメント。

主人公像に関しては、スカーレットは本当にハードな世界を冒険していくことから、これくらいキリっとした女性である必要があったと話していました。

そんなスカーレットを主役とした本作のテーマは、これまでの作品でも一番大きいと語りました。また、誰もに関りがある普遍的なものを表現し、「先行きの見えない世界で希望を見出すのはどんな人物なのか、若い人が未来を切り拓き強く前を向けるような気持ち」を込めて制作しているとも。

マスコミ向けの質疑応答コーナーでは、まず「今回の作品のモチーフは?」が問われることに。細田監督はタイトルは言えないものの「とある古典をモチーフにしている」と回答。世界的に有名な作品とのヒントが出ていましたので、どの作品なのか考察してみましょう。

「タイトルに込められたもの」の質問については、小松左京さんの小説『果しなき流れの果に』を話題にあげて時空を超えた作品になるとの気になる発言が飛び出しました。そういった過去の名作へのリスペクトやスカーレットが目指す果てしない彼方への想いが込められているかもしれないのだとか。

「人と人の絆を描く要素はあるか?」との質問では、スカーレット以外にもうひとりキャラクターが登場することが明かされました。スカーレットはそのキャラクターとお互いの理解を深めながら旅するようで、どんな関係性になるのか注目が集まります。

最後の「本作の何が社会現象を巻き起こすのか?」との質問に関しては言えないことが多いため明確な回答はなかったのですが、齋藤プロデューサーは映画は現代を反映したものであり、本作はそんな現代に共感を呼ぶようなテーマが含まれているとコメント。細田監督は夏の日本が舞台ではなく主人公も日本人ではない、だけど最終的に良いところに着地してみなさんに満足してもらえる物語になると話して期待感を高めてくれました。

いよいよ始動した細田監督の最新作。これまでの作品とは毛色の違うものになることは間違いないかと思われますので、今後の続報に期待しましょう!

(C)2025 スタジオ地図
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