
不老不死? 性別は? 能力は? 『ONE PIECE』最大の闇「イム様」の解説・まとめ
イム様の存在を知っている者
世界の禁忌に触れることと同等の存在であるため、イム様の存在を知っている者は五老星や側近(?)を除き、ほとんどいません。マリージョアに住む一般的な天竜人でもその存在を認識しているのかどうかは不明です。
とはいえ世界会議(レヴェリー)では、アラバスタの現国王・コブラ、革命軍参謀総長・サボ、悪ブラックドラム王国の国王・ワポルがイム様の存在を目撃しているため、少なくともマリージョアの人間でなくとも3人はイム様のことを知っていることになります。さらにサボは革命軍の仲間にも世界会議(レヴェリー)での出来事を話しているため、イム様の存在を認識している者の数だけで言えばもっと多いかもしれません。世界の全てを知ったロジャー海賊団の面々や、ロジャーから話を聞かされていた白ひげ(エドワード・ニューゲート)らも知っていた可能性はありそうです。
また、サカズキ(赤犬)は第793話“虎と犬”で五老星に「あんたらの…もっと上からの指示っちゅう事ですかい」(『ONE PIECE』コミックス第79巻収録)と言っていたことがあり、どうやら五老星よりも上の存在が存在することに勘付いている様子。ここの「もっと上」には強調するように傍点がついていたこともあり、当時からイム様登場の伏線が張られていたとも読み取れるかもしれません。サカズキ同様、政府や海軍本部上層にはなんとなく勘付いているという者が少なからずいそう。
もちろんイム様の存在は世界のトップシークレットなので、見た者は文字通り消されてしまいます。第1085話“ネフェルタリ・コブラ死す”(『ONE PIECE』コミックス第107巻収録)では、コブラ王とイム様との衝撃的なやりとりが描かれますが、コブラ自身が「この部屋から生きて出られそうにない…!!!」と悟り、ウォーキュリー聖が「「イム様」の姿を見た瞬間から運命は決まっている」と口にした通り、コブラ王は粛清される結果となってしまいました。
能力の謎
1085話“ネフェルタリ・コブラ死す”(『ONE PIECE』コミックス第107巻収録)では、コブラ王を消すため、またそれを阻止するべく立ちはだかったサボを抑えるべく、イム様自ら戦いに参加。
「ギュオ!!」「シュルルル!!」とすごい勢いで伸びてきた矢印状の何かで「ドスッ!!!」と鈍い音でコブラ王の身体を貫く攻撃を行っていました。
また、戦いの中でイム様は何かに変身したようで、大きく異形な黒いシルエットに。「グルルル」と牙をむく場面もあり、何かしらの動物や妖怪などの姿に変化することができる能力を持っているようです。
この際、五老星も同じように異形のシルエットで描かれていましたが、のちに牛鬼、サンドワームなどの妖怪をモチーフとした変身姿が公開されたため、イム様の変身姿も今後公開されるのではないかと考えられます。
これらの戦闘能力が悪魔の実によるものなのか、それともイム様にしかない特異能力によるものなのかは判明していません。が、とくに悪魔の尻尾のようにも見える矢印状の攻撃は、とくに神の騎士団メンバーとして新登場したキャラクター・軍子の「アロアロの実」(矢印人間)の能力にも酷似しています。
このことから、「悪魔の実をいくつも食べられる」「どんな悪魔の実の能力も使える」「どんな悪魔の実の能力もコピーできる」などの考察も浮上しています。そしてその能力を五老星や神の騎士団に分け与えているのではないかという声も。
子供説・女性説
イム様には、初登場時から子供説・女性説が絶えません。その根拠となる理由には以下のポイントがあります。
・女性キャラに多い大きな丸い目
・マントをズルズルと引きずる様子もみられ、特徴的な頭の形(王冠?)を除くとどちらかといえば小柄であると予想できる
・手配書など物を持っているときの手の小ささ
・「カツン、カツン」というハイヒールを履いているような足音
・「花の部屋」を拠点としている
・蝶々を気にかける(戯れる?)様子
・アニメの声は加工されているがやや女性寄りに聞こえる
上記のように、作中の男性キャラにありがちな男らしさのアイコンはあまり感じられず、むしろ女性的なモチーフや子供らしい無邪気さが感じられる描写が多いことから、女性説・子供説が囁かれているのです。
しかし、イム様の名前には男性の天竜人特有の“聖”がついているため、今の時点で断定は難しいところです。
ビビへの執着?ネフェルタリ家との関係
第908話“世界会議開幕”(『ONE PIECE』コミックス第90巻収録)では、ルフィと黒ひげ(ティーチ)の手配書をビリビリに破き捨て、しらほし姫の写真に短剣を突き立てるも、ビビの写真は手に持ちじっと見つめる姿が印象的でした。その際の吹き出しは「…」と意味深な無言で、ビビに何か特別な感情を抱いているのか……思うところがある様子でした。
その後、1085話“ネフェルタリ・コブラ死す”(『ONE PIECE』コミックス第107巻収録)では、イム様が初代アラバスタ女王、ネフェルタリ・D・リリィとの因縁を語ります。イム様いわく、“歴史の本文(ポーネグリフ)”が世界中に散らばったのはリリィ女王のミスが原因だというのです。しかもイム様的には、リリィが意図的に“歴史の本文(ポーネグリフ)”を解放したと考えている様子。
リリィ(ネフェルタリ家)は、天竜人になる道を選ばなかったうえに“Dの一族”であるということもあり、どちらにせよイム様からしてみれば裏切り者であることに変わりはありません。その恨みは相当なようです。
しかし、上述の通りビビの写真は傷つけることなく持ち歩き、じっと見つめたあげくに第1086話“五老星”では「ビビが欲しい」と五老星に電伝虫で“注文”。
作中にシルエットで登場したリリィ女王はビビにかなり似ている雰囲気でしたが、リリィ似のビビが“欲しい”とはいかに……。当時の恨みをビビをいたぶって晴らそうとしているのか、はたまた実はリリィに恋情を抱いており今もその影を追っているのではないか?という考察も。
謎のヴェールに包まれたタブー、イム様の闇が明らかとなるのはいつになるでしょうか。ラスボスになるとも言われている存在なので、今後の動向に注目したいですね。
[文/まりも]










































