
冬アニメ『全修。』スタッフ連載インタビュー第六回:撮影監督・藤田健太さん|ギャグホラーなシーンなどは“全力でふざける”をモットーにしております
株式会社MAPPAのオリジナルTVアニメ『全修。』が、2025年1月5日よりテレ東系列ほかで放送スタート。本作の主人公は高校卒業後アニメーターとなり才能を開花させ、あっという間に監督デビューを果たした新進気鋭の天才監督・広瀬ナツ子。初恋をテーマにした劇場ラブコメ作品のコンテ作業中に意識を失った彼女が目を覚ましたとき、目の前に広がっていたのは、子供の頃に夢中になったアニメ映画『滅びゆく物語』の世界でした。
アニメイトタイムズでは、本作の魅力、そしてアニメ業界のお仕事に迫るインタビュー連載を展開! 第六回は撮影監督・藤田健太さんにお話を聞きました。高校生の頃に将来の職業について考えた結果、好きなことを仕事にしたいと決めた藤田さん。今回は撮影監督とはどういう仕事なのか、本作でこだわった点などを丁寧に教えていただきました。
映像に説得力が出るように工夫しました
──いつ頃からアニメ業界への進路を考えていましたか? 目指そうと思ったきっかけや理由も併せて教えてください。
撮影監督・藤田健太さん(以下、藤田):高校生で文理選択をする頃に将来の職業について考え、警察や消防士などの公務員かアニメ業界にするか悩みましたが、他人のために命はかけられないと思ったのと、好きなことを仕事にしたいと思い、アニメ業界を選択しました。
──最初から撮影監督をやりたいと思って業界に足を踏み入れましたか? もし、撮影監督をやることになった、目指すことになったきっかけなどがあれば教えてください。
藤田:最初、アニメの仕事はアニメーターしかいないと思っており、作画マンを目指そうと思っていたんです。ところが、専門学校で撮影というセクションを知り、その奥深さ・表現の多様さに惹かれ、撮影としてのキャリアを始めることにしました。短尺のMV案件など一人で作業することが増え、そのうちに撮影監督を担当する機会をいただきました。
──撮影監督とは、具体的にはどういった仕事になりますか? 流れや、実際に本作で担当された作業について教えていただければと思います。
藤田:撮影監督は実作業に加え、エフェクト開発、撮影スタッフの上がりのチェックやディレクション、参考作成、打ち合わせで最終的な画面をつくるために何が必要かの相談・提案を各ディレクターと話し合い、制作とのスケジュール交渉や進捗の追っかけ、スタッフが作業しやすいように表や仕様書を作成するなど、やることはたくさんあります。
撮影には全ての素材(映像の状態になる前の絵、キャラクター、背景、CGなど)が集まり、撮影で光や空気感、時にはエフェクト自体を足して映像の状態にします。今作では特に影や何かが光った時の照り返しなど事象の影響を表現することで映像に説得力が出るように工夫しました。















































