
冬アニメ『全修。』スタッフ連載インタビュー第七回:キャラクター原案&世界観設定担当・辻野芳輝さん|ルークは、生まれたときから勇者である自分の運命を呪ってます
株式会社MAPPAのオリジナルTVアニメ『全修。』が、2025年1月5日よりテレ東系列ほかで放送中。初恋をテーマにした劇場ラブコメ作品のコンテ作業中に意識を失い、子供の頃に夢中になったアニメ映画『滅びゆく物語』の世界へと転生した天才監督・広瀬ナツ子。彼女の活躍により『滅びゆく物語』で実際に起きることがどんどん“改変”されていきました。果たして、ここから物語はどうなっていくのでしょうか?
アニメイトタイムズでは、本作の魅力、そしてアニメ業界のお仕事に迫るインタビュー連載を展開! 第七回はキャラクター原案・世界観設定担当の辻野芳輝さんに再びお話を聞きました。数々の作品に関わってきた辻野さんがキャラクターデザインを担当するうえで大切にしていることとは?
昔作ったゲームシリーズに出てきた土偶ロボの亜種の流れでデザインしました
──ここまでの物語で印象に残っているエピソードを教えてください。
キャラクター原案&世界観設定担当・辻野芳輝さん(以下、辻野):7話の蒼井三郎くんのエピソード。まるで自分の若い頃を見てるようで切なくなりました。演出ぶっ飛んでいます! 頑張れ蒼井くん!
──主要キャラクターのナツ子、ルーク、ユニオ、メメルン、QJの原案・デザインは、それぞれどのような点を意識して描きましたか? まずはナツ子について教えてください。
辻野:当初ナツ子はショートヘアのクールビューティーで、とある俳優がモデルだったんです。美人なんだけど、アニメ以外には無頓着で厄介な性格のコミュ障天才アニメーターということで、少しダサい服装にしました。色に関しては、異世界の住人の髪の色は様々だろうし服装はアースカラーになるだろうから、ナツ子はそこで目立つ様に黒髪、パーカーは派手な紫、真っ赤なクロックスを履かせています。
──続いて、ルーク。
辻野:ルークは、生まれたときから勇者である自分の運命を呪ってます。なので、斜に構えた反抗期のとある映画俳優のつもりで描きました。
──続いて、ユニオとメメルン。
辻野:ユニオは思いっきりダサく、でもかわいくとの注文があり、あんな形になりました。性格のナルシストさは、あの髪型で表現してます。ほとんどキモかわいいぬいぐるみです(笑)。メメルンは、クールビューティーなナツ子とは対照的なかわいさが感じられるようにデザインしました。デザインしているときは、あんなクールで塩対応なキャラになるとは思わなかったです。
──QJについてはいかがでしょうか?
辻野:この世界でメカを出すならオーパーツ系しかないな、と思い、昔作ったゲームシリーズに出てきた土偶ロボの亜種の流れでデザインしました。往年のとある名作に登場するロボットも少し意識しています。















































