
冬アニメ『全修。』スタッフ連載インタビュー第八回:キャラクターデザイン・総作画監督石川佳代子さん|デザインで大切なことは「各キャラクターのアイデンティティーを感じられること」
株式会社MAPPAのオリジナルTVアニメ『全修。』が、2025年1月5日よりテレ東系列ほかで放送中。初恋をテーマにした劇場ラブコメ作品のコンテ作業中に意識を失い、子供の頃に夢中になったアニメ映画『滅びゆく物語』の世界へと転生した天才監督・広瀬ナツ子。彼女の活躍により『滅びゆく物語』で実際に起きることがどんどん“改変”されていきました。果たして、ここから物語はどうなっていくのでしょうか?
アニメイトタイムズでは、本作の魅力、そしてアニメ業界のお仕事に迫るインタビュー連載を展開! 第八回はキャラクターデザイン・総作画監督の石川佳代子さんにお話を聞きました。
ジャスティスのデザインは本当に大変でした……
──ルーク、ユニオ、メメルン、QJのデザインで意識した点や、監督とどのような話をしてデザインしていったのか教えてください。
キャラクターデザイン&総作画監督・石川佳代子さん(以下、石川):監督からは、原案のデザインを生かしつつ今っぽいデザインにして欲しいとの発注をいただきました。監督含めたメインスタッフとディスカッションし、徐々に方向性を絞って行きました。
ルークは太眉毛でりりしく勇者らしく、ラブコメっぽいかわいらしさをも持ち合わせたキャラを目指しています。ユニオ、QJは、辻野さんのデザインが可愛面白いのでそのままに。メメルンは、何百年も生きてるので、クールで大人の余裕があります。童顔ですが子供っぽくならないように気を付けました。
──デステニーやジャスティスもいいキャラクターです。デステニーやジャスティスをデザインするうえで意識した点や、監督とどのような話をしてデザインしていったのか教えてください。
石川:デステニーは、昔のヒロインイメージを形にしたキャラです。女の子っぽさを強調するように、大きな瞳のたれ目にぽってりとした唇のムチムチボディーにしました。
ジャスティスは、ほとんど辻野さんの絵のままですね。とにかく立体が難しく、コツを掴むまでにいちばん手こずりました。本当に大変でした……。
──本作は「コミュニケーション」というのもひとつのテーマだと思います。石川さんは、アニメ業界において「コミュニケーション」はどれくらい大切だと感じていますか?
石川:さまざまな個性や特技を持った方々とひとつの作品を作るには、各自がアイディアを出して話し合い、試行錯誤して合体させる必要があります。違う方向性にならないようにするには、コミュニケーションがとても必要だと思います。















































